3年

3年「たからさがし」【善悪の判断】の指導案はこうする!

善悪の判断、自律、自由と責任

こんにちは。
今日は『3年「たからさがし」【善悪の判断】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。

いいことと悪いことの区別を「教える」という意識が先行してしまいます。

しかし、区別するべきことを「教える」のではなく、自分はいいと思うか悪いと思うか「考えて答えを出す」ことを大切にします。
強いて教えるとすれば、「自分の判断基準(ものさし)をもつことの大切さ」です。
まずは、この意識をもって、授業に臨んでくださいね!

では、解説です!

1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ

順番に解説します。

1 教材について

A 主として自分自身に関すること
「善悪の判断、自律、自由と責任」
3・4年の目標・・・・正しいと判断したことは、自信をもって行うこと。

3年生「たからさがし」(日本文教出版)

あらすじ

ぼく、まこと、りくお、かずきの4人は、休み時間に砂場で「たからさがし」を提案した。

次の休み時間の本番のために、先生に借りたボールを準備していた。

すると、りょうじの机に筆箱が出ているのを見つけた。
「これも砂場に埋めて、ドッキリにしよう」とまことが言った。

「ぼく」はモヤモヤしていた。
みんなが教室を出ていく時、「ぼく」は思い切って「やっぱりやめよう」と言った。

みんなは「わかったよ」と言って、筆箱を置いて、運動場へ出て行った。

2 内容項目と教材

前回の「あこがれのひと」でも伝えましたが、この内容項目は3つに分かれます。

①善悪の判断
②自律
③自由と責任

今回の教材「たからさがし」は、①善悪の判断です。

「ぼく」の発言で、筆箱を隠すことをみんなやめた。
「ぼく」の判断でみんなが何かに気づいたからです。

この内容項目のポイントは「想像力」です。

これをやったらどうなるだろう、と想像することで、正しい判断軸が見えてくるのです。

しかし、今回はさらにもう一段階深く考える必要があります。

なぜなら、「ぼく」も、まことたちも、未来を想像しているからです。

この先どうなるか、未来を想像せずに行動する人が比較対象ではなく、未来を想像できている両者からちがいを考えなくてはいけません。

「ぼく」は、どんな未来を想像していたのでしょうか。
まことたちは、どんな未来を想像していたのでしょうか。

「ぼく」・・・砂場から自分の筆箱が出てきて、りょうじがびっくりして悲しんでいる未来。
まことたち・・・砂場から自分の筆箱が出てきて、りょうじがびっくりしている未来。

このような想像をしてたことでしょう。

教材を読んだだけでは、まことたちの行動がよくないとなんとなく思いますが、なぜよくないのでしょうか?

まことたちが想像している未来は、別に取り立てて悪い未来ではありません。
なぜなら、これで楽しさが成立する場合もあるからです。

では、なぜまことたちの行動を「ぼく」は勇気を出して止めたのでしょうか。

ここに授業のポイントがあります。

「いじり」と「いじめ」という言葉があります。
いじめの問題が注目されて、この2つの言葉のちがいについて論じられることも多くなってきました。

これについて語るととっても長くなるので割愛しますが、私は「いじり」と「いじめ」のちがいについて次のように考えます。

「いじり」・・・信頼関係ができていて、対等な立場。いつでも逆の立場にもなることが可能なもの。
「いじめ」・・・「いじり」の逆。

犯してはいけない領域に入るかどうか、ということや、相手が嫌だと思うかどうか、という論点もありますが、あえて割愛しています。
軽視しているわけではありませんよ。

このちがいが、私は一番大きなちがいだと思っています。

これについては、参考になるリンクを貼っておきますので、また見てみてくださいね。

https://www2.nhk.or.jp/school/movie/outline.cgi?das_id=D0005170363_00000

https://allabout.co.jp/gm/gc/417355/

「たからさがし」では、「ぼく」とまことたちの感じ方がちがったのです。

「ぼく」は、筆箱を隠す行為を「いじめ」だと思い、まことたちは「いじり」だと思っていた。

実際のところはりょうじがどう思うかは分かりませんが、未来を想像することが大切なことは変わりません。

また、『「ぼく」のように勇気を出して言うことが大切』と言うまとめになりがちですが、実際の場面ではなかなか難しいでしょう。

「ぼく」の行為を見習って真似しよう!ではなく、「ぼく」の行動はどんな心から生まれたのかを授業では考えるようにしましょう。

相手のことを思う、よい未来を想像することの大切さが理解できれば、自然と行動をしたくなるのです。

道徳の終末で行為を宣言させる道徳の授業を時々見ますが、それは「言わされたまとめ」であり、適切なまとめではありません。

最後まで心を追って、「ぼく」の心の本質に気づいた時、子どもは自然と「自分もやってみたい」という意欲が湧いてきます。

それが「道徳的実践力」なのです。

3 導入

T:教師 C:子ども

T:いいか悪いかを判断する時にどんなことが大切でしたか?
 「あこがれの人」の学習を振り返ってみましょう。
C:自分で落ち着いて考える
C:本当にそう思うか考える

T:なるほど。じゃあ落ち着いてどんなことを考えればいいの?
C:どんなことが起こるか。
C:相手がどう思うか。

T:その時に大切なことって何?
C:うーん・・・

T:今日は、自分で判断する時に大切なことを、考えましょう。

4 発問

・「ぼく」とみんなが想像していたことは、一緒だろうかちがうだろうか。
・まことたちは、みんなを楽しませようと思っているのだから、間違っていないのではないか。
・この話で嬉しいのは誰だろう。

・りょうじは筆箱を隠されて、喜んだとしたら、ぼくは余計なことをしたのではないか。
・「ぼく」の思う盛り上げ方と、まことたちが思う盛り上げ方は、どうちがうのだろうか。
・まことたちは、なぜ「ぼく」の言うことを聞いたのだろう。

・りょうじと「ぼく」は友達だろうか。
・りょうじとまことたちは、友達だろうか。
・りくおは、「りょうじがうっかりなくしものをする」ことを知っているのだから、りくおとりょうじは仲がいいのではないか。

・「ぼく」がこの後、まことたちに仲間外れにされたら、「ぼく」は間違ったことをしたことになるのだろうか。

5 まとめ

・自分が行動したら、相手がどう感じるかを考える。
・自分がいいと思っても相手は傷つくかもしれない、と考える。

このようなポイントを押さえたまとめができるといいですね!

はい、ということで今日は
『3年「たからさがし」【善悪の判断】の指導案はこうする!』
このテーマでお送りしました!

また明日もお楽しみに。

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