5年

5年「これって不公平?」【公正、公平】の指導案はこうする!

公正、公平、社会正義

こんにちは。
今日は『5年「これって不公平?」【公正、公平】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。

公正と公平って、よく似た言葉ですよね。
ざっくりと同じ意味で捉えていて、違いなんて意識したことはない。
そんな人がほとんどでしょう。
公正、公平って平等ってこと。
つまりは差別をしてはいけないということ。
このあたりの理解で、日常生活は困りません。

しかし、これが道徳の授業をするという立場になったら、
もう少し深く理解しておかなければならないような気がします。
今日は、公正と公平の違いついて、考えてみましょう!

では、解説です!

1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ

順番に解説します。

1 教材について

C 主として集団や社会との関わりに関すること
「公正、公平、社会正義」
5・6年の目標・・・・
誰に対しても差別をすることや偏見をもつことなく、公正、公平な態度で摂氏、正義の実現に努めること。

5年生「これって不公平?」(日本文教出版)


あらすじ

①〜④の4つの場面で構成されている。

①ミカさんはサッカーをして遊びたいが、「女の子だから」という理由で仲間に入れてくれない。
②車いすに乗っているけんたさんはキャッチボールがうまくなりたいが、「取りそこねて悲しい思いをさせないように」とみんな、ゆるくて簡単なボールしか投げてくれない。
③給食のカレーをみんな同じ量に分けた。カレーが好きではないアヤカ、お腹が空いていてもっとほしいユウヤ、どちらも嫌な顔をしています。
④紙芝居を3人で作り始めましたが、ジュンヤとナナは塾に行くので、「アキラは絵を習っているから残りの絵は1人でかいておいてね。」と頼んで帰ってしまいました。

2 内容項目と教材

面白い教材ですね!

子どもによって意見が分かれそうな、絶妙な設定の4つの場面。
議論が分かれそうです。

この教材、34番目に配当されていて、学年の締めくくりの3学期に扱うクラスが多いでしょう。

なぜ、この一見簡単そうに見える教材が、こんなに終盤にきているのでしょうか。

決して、適当に並べているのではなく、ちゃんと意味があるんです。

さきほど、「絶妙な設定」と言いました。

どの場面も、それぞれ判断基準が違って、人によって意見が分かれます。

しかし、「自分の考えはひょっとするとちがっているかもしれない」と思い、あまり積極的に発言しない可能性もあります。
それが日本人特有の謙虚さで、奥ゆかしい長所ではあるんですが、発言がなければ議論は進みません。

特にこう言った、個人の基準で考えが分かれるような教材は、より言いにくいことでしょう。

それを、学年の終盤に扱うことと、どんな意味があるのでしょうか。

それは

道徳で培った議論する力を土台に、この教材について話し合ってほしいから

なのです。

学年の当初でも扱うことができそうな教材ですが、終盤の力がついた子どもたちなら、より深く考え、深く議論できる。

そう思って、教科書会社はここに配当しているのです。

ということは、上辺だけで流すような授業は避けなければなりません。

例えばありがちなものとして、
「○○すればよかった」と適切な行動を考える活動です。

③なら、
「アヤカのカレーをユウヤにあげればいい」
「おかわりのルールを作ればいい」
「給食当番は、多くするか少なくするか聞けばいい」
といったように解決策を考えることです。

これは、その場に応じた策を考えるという意味では有効ですが、それは道徳の授業で行うことではありません。
学活の要素が強くなりますね。

道徳は、行為ではなく行為を生む心を考える教科です。

①〜④の全てで、自分はどう思うのか、なぜそう思うのか、と自分の意見を根拠をもって発言することが大切です。

さらに、ジェンダーや障害に関わる話もあるので、偏見をもっている子もこの授業で露呈する可能性があります。

しかし、それも否定せず、受け止めることが大切です。

子どもの思考を1つの正しい考えに修正するのではなく、「多くの意見がある」という多様性に着目することがいいですね。

教師はどうしても、間違った考えを修正して正しい考えにまとめようとしますが、それはいつも正しいことではありません。

不公平なのか、公平なのか、根拠をもって語る子どもの姿を見るようにして、意見はある意味聞きすぎないようにしましょう。

教師が用意した議論の場で、子どもは友達の意見を聞いて自分で視点を広げていきます。

では、授業はどのように進めていけばいいのでしょうか。

①〜④の中で、納得できるものはどれだろう。また、納得できないものはどれだろう。
と聞きます。

人によってモヤモヤするもの、これは大丈夫、というものが必ずあります。

そのモヤモヤを言葉にしていくことで、人との違いに気づくことができます。

また、「一方だけが喜んでいるのはどれだろう。」という発問も面白いです。

いずれも当てはまりますが、なぜそう思うのか、という理由を語る段階で個人の考えの差が出てきます。

3 導入

T:教師 C:子ども

T:公平ってどういうこと?
C:平等
C:みんな同じ。

T:じゃあ公平っていいことですね!
C:うん。
C:いいこと。

T:じゃあこれもいいこと?(③の絵を出す)
C:うーん。
C:ルールを守ってるんだからいいこと!

T:今日は、公平と不公平について考えていきましょう。

4 発問

・①〜④のうち、納得できるものはどれだろう。
・①〜④のうち、納得できないものはどれだろう。
・①〜④のうち、一方だけが喜んでいるのはどれだろう。

これらの発問で、4つの場面を横断的に見ていくのがよさそうですね!

5 まとめ

途中でも言いましたが、1つの正解に集約させたり、間違った考えを否定することはよくありません。

いろいろな考えがある。

これを実感できる授業をつくることを意識しましょう。

特にまとめは言葉にできなくでも大丈夫です。

強いて言うとすれば、

・公平は人によっては不公平に感じる。
・自分がいいと思ったことは、相手にとってはよくないかもしれない。
・納得をするためには、話し合うことが大切。

などですね!

はい、ということで今日は
『5年「これって不公平?」【公正、公平】の指導案はこうする!』
このテーマでお送りしました!

また明日もお楽しみに。

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