1年

1年「なにをしているのかな」【善悪の判断】の指導案はこうする!

善悪の判断 思いやり

こんにちは。
今日は教材解説です。

内容項目は「善悪の判断、自律、自由と責任」です。
比較的、分かりやすくて授業をしやすい項目でしょう。

いいことと悪いことの区別を「教える」という意識が先行してしまいますが、
区別するべきことを「教える」のではなく、
自分はいいと思うか悪いと思うか「考えて答えを出す」ことを大切にします。
強いて教えるとすれば、「自分の判断基準(ものさし)をもつことの大切さ」です。
まずは、この意識をもって、授業に臨んでくださいね!

目次です。

もくじ
  1. 1 教材概要
  2. 2 内容項目と教材
  3. 3 発問
  4. 4 まとめ

1 教材概要

1年生「なにをしているのかな」(日本文教出版)

A 主として自分自身に関すること
内容項目・・・・「善悪の判断、自律、自由と責任」

1・2年生の目標・・・よいことと悪いことの区別をし、よいと思うことを進んで行うこと

・教材は、見開きの絵になっており、
学校の中や外で様々な「よい行動」と「悪い行動」が描かれている。

2 内容項目と教材

・「善悪の判断、自律、自由と責任」は、次の3つに分けて考えます。
①善悪の判断
②自律
③自由と責任
それぞれ、似ていますが解釈が異なるので、
この内容項目では授業をする教材が、
①~③のどれに当たるかを考える必要があります。

・「なにをしているのかな」は、①善悪の判断になります。
①から③の順で、難易度が高くなります。
つまり、①に比べて③は難しい内容項目ということです。

・では、善悪の判断で教材を見てみます。
運動場では困った子に声をかけている子がいます。
遊具を順番を守って遊んでいる子がいます。
と、「よいこと」に目を向けて探すと、
たくさんの行為が見えてきますが、
ほとんどはその逆の「よくない行動」に目が行くことでしょう。

・運動場だけでも、
失敗した子を笑っている
すべり台を反対からすべっている
砂場で片付けをしていない
等々、目が最初に行くのは、
「よくない行動」です。

・このことからわかるように、「よい行動」のプラスのエネルギーよりも
「よくない行動」のマイナスのエネルギーの方が、強いのです。
だから、日常生活でも、友達のよいところは意識しなければ見えないし、
よくない行動はすぐに目についてしまいます。

・では、授業はどのように展開すればいいのでしょうか。
それは、「よくない行動」をピックアップすることです。
先ほど例に出した、
A失敗した子を笑っている
Bすべり台を反対からすべっている
C砂場で片付けをしていない
で話を進めます。

これらをもっと抽象度を上げて板書します。
すると、
A 人をばかにする
B ルールを守らない
C 自分勝手なことをする
という感じになります。

では、これらは、誰のことを考えた行動でしょうか?
自分のため? 人のため? 学校のため?
「自分のことしか考えていない」ということは明白ですね。

・この時点で、
よくない行動をする人=自分ことしか考えていない人
という判断基準が出てきました。
では、この時点でもう1度、教材を見ます。
「『自分のことしか考えていない人』は、どこにいるかな?」と聞きます。

・初見では、反射的に「よくない行動」を警察的な視点から見つけていましたが、
「自分のことしか考えていない人」という視点で教材を見ることで、
自分事として捉える感覚が芽生えます。
次第に、見えない「心」が見えてくるようになり、
よくない行動は心のベクトルが自分に向いている、
よい行動は、心のベクトルが人やものに向いていることに気付きはじめます。

・善悪の判断は、結論を言うと「時と場合と相手によって基準が変わる」
なのですが、1年生には難しいです。
相手のことや状況を考えた行動が、よい行動となる。
言語化はできなくてもこれに気付くために、
「自分のことしか考えていない人」という基準を設けるのです。

・望ましくない流れは、次のようなものです。
× よくない行動をピックアップして、ふさわしい行動は何かを考える。
これでは、全てのよくない行動を拾うことに終始するし、
正しい行為を考える活動になってしまい、
道徳ではなく学活的活動になってしまいます。
道徳は、行為ではなく行為を生む心について考える教科です。
くれぐれも、その部分を忘れないようにしてくださいね!

3 発問

上に書いたとおり、
発問は次の3つで大丈夫でしょう!
・よくない行動をしている人は、どこにいるかな?
・その(よくない行動をしている)人は、誰のことを考えているかな?
・自分のことしか考えていない人を、もう一度探してみましょう。

善悪の判断は、自分の心の中にありますが、
判断する要素は自分の心の外にあります。
それは人、もの、状況などです。
自分の心の中の要素で判断して、
自分の心で完結して判断することは、
「自分勝手」と呼びます。
この内容項目は、中・高学年になると
高次な内容になるので、
1年生できちんと「よくない行動を生む心」について押えておくことが大切です。

4 まとめ

・よくない行動は、自分ことしか考えていない
・よい行動は、相手のことを考えている
この2つを、そのままでもいいですし、
子どもの表現を使ってまとめていいでしょう。

「親切・思いやり」とかぶる部分があると感じるかもしれませんが、
かぶります。
それで正解です。
それが、指導要領で言われている
「内容項目の共通部分を考える」という活動です。
これについてはまた次の機会で!

では、ここまでにします。

今日は、
『1年「なにをしているのかな」【善悪の判断】の指導案はこうする!』
というテーマで解説しました!