2年

2年「ありがとうって言われたよ」【親切】の指導案はこうする!

親切、思いやり

こんにちは。
今日は『2年「ありがとうって言われたよ」【親切】の指導案はこうする!』
このテーマでお話しします。

「親切」って相手に優しくすることですよね。
たいてい、親切にしたら「ありがとう」と言われます。
落とし物を教えてあげたり拾ってあげたり,
手伝ってあげたり、
いろいろな場面で、親切はあります。

ちょっと立ち止まって考えてみましょう。

「ありがとう」って言われなかったら、
それは親切として成立しないのでしょうか?

うーん、ちょっとゆっくり考えてみたいですね。

さらに続けましょう。
「ありがとう」と言われたいから親切にすることは、
正しいと言えるだろうか?

こう聞かれると、
親切ってどこからがスタートなの?
どういうことが親切って言うの?
と、これまでの考えを立ち止まって見直したくなります。

これが、道徳の導入です。
子どもが「考えたい!」という気持ちになる導入ができるといいですね。

では、今日は親切、思いやりについて考えましょう!

もくじ
  1. 1 教材について
  2. 2 内容項目と教材
  3. 3 発問
  4. 4 まとめ

1 教材について

2年生「ありがとうって言われたよ」(日本文教出版)

B 主として人との関わりに関すること
「親切、思いやり」
1・2年生の目標・・・身近にいる人に温かい心で接し、親切にすること

「ありがとうって言われたよ」あらすじ
「ぼく」は、1日に何度も人に親切にしました。
ゆうまくんを傘に入れてあげたら、「ありがとう」と言われた。
かなさんの傘をたたむ手伝いをしたら、「ありがとう」と言われた。
ひろきくんがエレベーターに乗るので、開くボタンを押して待ってあげたら
「ありがとう」と言われた。
お母さんにそのことを話し、「ぼく」はいい気分になった。

2 内容項目と教材

・「親切、思いやり」は何度か説明したことがありますね!
親切とは、動作。思いやりは、心のことです。
『親切な行為』とは言いますが、「思いやりな行為」とは言いません。
逆に、『思いやりのある行為』とは言いますが、「親切のある行為」とは言いません。

・内容項目の順序も大切です。
「思いやり、親切」ではなく、『親切、思いやり』です。
ここから、
心は大切だけど、まずは心は伴ってなくてもいいから、
動くことを大切にしなさい。
というメッセージを受け取れます。

・では、教材を見てみます。
「ぼく」は3回、「ありがとう」とこの話で言われています。
つまり、3回親切な行為をしているということです。
では、その3回の行為は、どんな心でしているのでしょうか。

・①傘にゆうまくんをいれてあげる
②かなさんの傘をすぼめてあげる。
③ひろきくんをエレベーターに乗せる。
これらは、全て「ぼく」が相手のことを思って、行ったことです。
「ぼく」は相手のことを考えて、適切な行為だろうと思って、親切にした。
その心から出る行為は、相手にとって適切なものだったから、「ありがとう」と言った。

・ただ単に「助かった。ありがとう。」というものだけではなく、
「ぼく(私)のことを考えてくれて、助けてくれてありがとう。」という気持ちが込められているのです。

・では、ここで考えてみます。
「ぼく」は、「ありがとう」と言ってほしくて親切にしたのでしょうか。
子どもと考えてみたいところですね。
「ありがとう」という言葉は、いわば見返りです。
見返りを求める親切は、親切と呼べるでしょうか。
題名が「ありがとうって言われたよ」なので、
きっと「ありがとう」と言われることは想定していなかったことでしょう。
見返りを期待して親切にしたのではなく、
相手のために何かしてあげたいと思って、親切にしたのです。
ここの部分が、この教材と内容項目の核になります。
この部分を、ぜひ発問で子どもたちと考えたいところですね。

・板書としては次のイメージです。

ぼく⇄ゆうま      ぼく⇄かな

      ぼく⇄ひろき

それぞれの矢印は、どれが太いか、
どんな意味があるかが可視化できる。
そんな板書だとイイですね。

・授業の核になるのは、「ありがとう」という言葉です。
導入では、「ありがとう」ってどんな時に言う? 言われる?と聞いて、
身近な「ありがとう」が使われる場面を思い出します。
発問でも「ありがとう」をからめていくといいですね。
まとめの段階では、
導入と同じように『「ありがとう」ってどんな時に言うのかな?』と聞いて、
1時間の子どもの学びを実感できるようにするとイイですね!

・この教材は、思いやりよりも親切に重点が置かれています。
しかし、親切という言葉は2年生にとっては難しいので、
「やさしい」「やさしさ」という言葉で言い換えてもいいでしょう。

・「親切、思いやり」の内容項目ですが、他の内容項目の要素もあります。
「ぼく」と3人の『友情、信頼』
「ありがとう」そのまま『感謝』
この2つに関連した発言をきっと子どもたちはしてくるでしょう。
それも丁寧に拾ってあげてください。
ですが、メインは「親切、思いやり」なので、そこはぶれないようにしましょう。
この後のまとめをみすえておけば、大丈夫です。

3 発問

発問例を紹介します。
どれかピンとひらめくものがあれば、使ってください。

・「ぼく」は、「ありがとう」と言われたくて親切にしたのだろうか。
・「ぼく」は、もしこの後お母さんを手伝って「ありがとう」と言われなかったら、どう思うだろう。
・ゆうまくん(1人目)に「ありがとう」と言われなかったら、かなさん(2人目)には親切にしなかっただろうか。
・ひろきくん(3人目)に「ありがとう」と言われなかったら、「ぼく」はどう思っただろう。
・「ありがとう」と3人に言われなかったら、「ぼく」のしたことはムダだったのだろうか。
・相手の気持ちを考えずに、勝手にやさしくしているから、「ぼく」はやさしくないのではないか?
・1回しか「ありがとう」と言われなかったら、「ぼく」はかなしいだろうか。
・この話の中で、やさしいのは誰だろう。
・「ぼく」が3人にそれぞれ「○○○で、ありがとう」と言うなら、どんな言葉が入るだろう。
・「ありがとう」は、言われた人はどんな気持ちになるかな。
・「ありがとう」を言った人は、どんな気持ちになるかな。
・助け合うのは当たり前だから、「ありがとう」は言わなくてもいいんじゃないかな。
・かなさんの傘は、助けずにやり方を教える方が、やさしいと言えるんじゃないかな。
・もしこの日、雨が降っていなかったら、「ぼく」は「ありがとう」と言われることはしなかったのかな。

2年生にとっては難しい発問もあるかもしれませんが、
ぜひチャレンジしてみてください!

4 まとめ

「親切、思いやり」は、
・親切にすると、された人だけでなく、親切にした人もいい気持ちになる。
・親切にはいろいろなかたちがある。
・自分のことを考えた親切は親切とは言わない。相手のことを考えた親切が本当の親切。

この3つに集約されます。
ここでは、1つ目の
・親切にすると、された人だけでなく、親切にした人もいい気持ちになる。
が、子どもの言葉で表現されれば、授業は成功です。

子どもの言葉をよく聞いて、
このまとめに向かうエキスを集めていきましょう。

教材の最後に、「今までにだれかにやさしくできたことはあるかな。」と
経験を想起する活動がありますが、
これは授業時間内にすることはあまり意味がありません。
適切な経験を思い出せずに終わる子が多いからです。

それよりは、
「ぼく」みたいな心が、みんなにもあるとしたら、どんなところで使えるかな?
探して教えてね!
とオープンエンドにする方が、
道徳の授業が道徳教育のきっかけになります。

無理に宣言や経験の想起をする必要はありません。
道徳の授業はあくまで気付きを得る時間なので、
あ! とか なるほど! とかいう
子どもの発見を大切にしてください。

はい、ということで今日は、
『2年「ありがとうって言われたよ」【親切】の指導案はこうする!』
というテーマでお話ししました。

ではまた、ごきげんよう!