5年

5年「ぼくたちの夏休み自由研究」【善悪の判断】の指導案はこうする!

善悪の判断、自律、自由と責任

こんにちは。
今日は『5年「ぼくたちの夏休み自由研究」【善悪の判断】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。

今回の内容項目は、
Aの視点「善悪の判断、自律、自由と責任」です。

な、長い・・・。
そして難しそう・・・。

大丈夫です。
この項目は、3つに分けると
理解が早いです。
①善悪の判断
②自律
③自由と責任

この3つのうち、
どれかに必ず重点が置かれます。

今回の教材の重点はなにか、
それが決まれば、
8割は授業計画ができたも同然です!

では、解説です!

順番に解説します。

もくじ
  1. 1 教材について
  2. 2 内容項目と教材
  3. 3 導入
  4. 4 発問
  5. 5 まとめ

1 教材について

5年生「ぼくたちの夏休み自由研究」(日本文教出版)

A 主として自分自身に関すること
「善悪の判断、自律、自由と責任」
5・6年の目標・・・・自由を大切にし、自律的に判断し、責任のある行動をすること

「ぼくたちの夏休み自由研究」あらすじ

シュンは、友達3人と、合計4人で自由研究をすることになりました。
それぞれ調べることを分担し、後日集まってまとめることになりました。
シュンの担当は、みかん農家の苦労や工夫していること。
家がみかん農家のシュンは、「楽勝だ」と思っています。
しかし、約束の日、シュンは遊んでばかりいて、
調べる作業が全く進んでいませんでした。

他の3人に迷惑をかけたシュン。
「自分だけでしたほうがよかった。」とまで言われます。

再度、集まる日を決めて、シュンは調べて分担の記事を仕上げます。

9月、調べたことを発表し、大きな拍手をもらう4人がいました。

2 内容項目と教材

・「善悪の判断、自律、自由と責任」は、次の3つに分けて考えます。
①善悪の判断
②自律
③自由と責任
それぞれ、似ていますが解釈が異なるので、
今回授業をする教材が、
①~③のどれに当たるかを考える必要があります。

・「ぼくたちの夏休み自由研究」は、
③自由と責任になります。

・シュンが夏休み、どのように過ごすかは自由です。
しかし、分担を決めて、自分の役割が決まっている以上、
最低限やるべきことを行うという「責任」があります。

・自由に過ごすことは認められているのに、
責任が伴うなんて、ちょっと矛盾しています。
シュンの過ごし方は、本当に「自由」と呼べるものなのでしょうか?

・結論から言うと、シュンの行動は「自由」ではなく
「自分勝手」だと言えます。
責任を伴わない自由は、自分勝手なのです。

・高学年ともなると、どの教材も多面的で多角的な見方ができます。
他の内容項目の観点も、たくさん入っていますね。

☆「友情、信頼」・・・
シュンの友達3人は、なぜシュンを見放さなかったのか。

☆「勤労、公共の精神」・・・
決められた役割をしっかりと果たすことができなかったシュン。

☆「家族愛、家庭生活の充実」・・・
なぜ、シュンはみかん農家の自分の家のことを調べようと思ったのか。

☆「よりよい学校生活、集団生活の充実」・・・
なぜ4人で自由研究をしようと思ったのか。
よりよい研究をしようと思ったから? なんのために?

・これらの視点は、子どもが気付いてくる可能性が高いです。
もちろん、ここに書かれていない想定外の視点も出てくるでしょう。

・それらの視点が出てきたら、
子どもたちは視点が広がっている証拠です。
全てを無理に提示する必要はありませんが、
「自由と責任」だけの視点で話を進めると
窮屈になりがちなので、
視点は広がってよい、というゆったりとした気持ちでいましょう!

・さて、シュンは3人が調べてきて、
自分のスペースだけ空いているとき、
どんな思いだったのでしょうね。
きっと、自分を責めたり、後悔したり、
他の3人に申し訳ないという気持ちだったりが
出てきていることでしょう。

・大切なことは、ここの場面に限定して
シュンの気持ちを考えることではありません。
この場面を経て、シュンの気持ちはどう変わったのか、
その変化を考えたいです。

・そもそも、シュンの心は
話の最初と最後で同じでしょうか?
ちがうでしょうか?
きっと変わっているので「ちがう」と
考える人が多いと思いますが、
「同じ」と応える子の意見も聞いてみたいところです。

・仮に「ちがう」と答えたなら、
シュンの心はどこで変わったのでしょうか?
☆空いたスペースを見たとき?
☆みかん農家について調べているとき?
☆自由研究が完成したとき?
☆みんなの前で発表しているとき?

・こう考えると、どれもありそうな気がします。
ここが、子どもによって考えが分かれるところです。
それぞれの視点の根拠は、
これまでの生活経験に基づくため、
多様なものになります。

・それが、道徳の面白いところなんですね!
一般的には、「シュン担当の空きスペースをながめているとき」が
心が大きく変化した場面ととらえ、
ここを重点的に発問したりワークシートに書いたりするでしょう。
しかし、それは授業者のエゴです。

・先ほども言ったとおり、視点は様々です。
空きスペースをながめているときよりも、
みんなの前で発表しているときに、
「がんばってよかった」「みんなに迷惑をかけたな」と
実感が大きくなり、心が変化した、
と考える子がいるかもしれません。

・授業者が、一点突破で授業を組み立てると、
確実に道徳はつまらないものになります。

・視点の広がりを楽しんで、
新しい視点や意見が出てきたときには
子どもとともに「なるほど! そんな考えがあったか!」
と学べる教師でありたいですね!

3 導入

・「『自由』ってなに?」とストレートに聞きます。
なんでもしていいこと。
好きなことをすること
など多くの意見が出ると思います。

・「では、友達の『自由帳』に落書きをすることは、いいこと? だめなこと?」
と聞き、「『自由』だから、なにをしてもいいんだよね?」と
プチ追い込みをします。

・ここで、自由の裏にはなにかありそうだ、
と思わせるだけでOKです。

4 発問

・4人で自由研究をする目的はなんだろう。
・なぜ、3人はシュンをメンバーから外さなかったのだろう。
・この4人はいい友達と言えるだろうか。
・完成したものは、新聞だけだろうか?
・3人はシュンを許したのだろうか。
・シュンがきちんとやっていれば、もっといい自由研究になったのではないか。
・シュンが3人からうばったものはなんだろう。
・シュンの夏休みは、楽しかったのだろうか。
・シュンはどんな気持ちで1回目の話し合いに行ったのだろう。

5 まとめ

・31番目に「うばわれた自由」という定番教材があります。
2つ以上教材がある重点項目なので、
今回の「まとめ」が、次回の「導入」になります。

・自由のない責任は、自分勝手。
・自分勝手は人に迷惑をかける。
・自由は、先のことまで考えなければいけない。

などといったポイントが押えていれば、
OKです。
子どもの思考が自然とこうなって、
子どもの発する言葉で
まとめが構成されるといいですね!

はい、ということで今日は
『5年「ぼくたちの夏休み自由研究」【善悪の判断】の指導案はこうする!』
このテーマでお送りしました!