1年

1年「かずやくんのなみだ」【公正、公平】の指導案はこうする!

公正、公平、社会正義

こんにちは。
今日は『1年「かずやくんのなみだ」【公正、公平】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。

公正と公平って、よく似た言葉ですよね。
ざっくりと同じ意味で捉えていて、違いなんて意識したことはない。
そんな人がほとんどでしょう。
公正、公平って平等ってこと。
つまりは差別をしてはいけないということ。

では、差別をしないために大切な心とは、
なんでしょうか。

今日の記事で考えてみましょう。

では、解説です!

順番に解説します。

もくじ
  1. 1 教材について
  2. 2 内容項目と教材
  3. 3 導入
  4. 4 発問
  5. 5 まとめ

1 教材について

内容項目 C 主として集団や社会との関わりに関すること
「公正、公平、社会正義」
1・2年生の目標・・・自分の好き嫌いにとらわれないで接すること

1年生「かずやくんのなみだ」(日本文教出版)

「かずやくんのなみだ」あらすじ

ぼくはさとしたちと運動場で鬼ごっこをしていた。
遠くから、かずやがいつもぼくたちの様子を見ている。

足の遅いかずやはだれからも誘われない。

かずやが「ぼくも入れて。」と言ったが、
「足が遅くて面白くないからダメ。」と断られた。

かずやくんの目からすっと涙がこぼれてきたのを見てぼくは、
「入れてあげようよ。」とさとしに言った。

かずやくんは遊びに入ることになった。
今日の鬼ごっこは今までで一番楽しいと思った。

2 内容項目と教材

「公正、公平」のちがいは以前説明しましたね。
公正と公平は明確なちがいがあります。

しかし、低学年ではそのちがいは意識しなくていい、
ともお伝えしました。

公正、公平の授業を考える上で大切にしたいことが1つあります。
それは・・・・

1つの立場に限定して考えないこと。

題名が「かずやくんのなみだ」なので、
どうしてもかずやくんの視点で考えたくなります。

しかし、それだと視点が狭くなり、
考える幅も狭くなります。

本文は「ぼく」の視点で書かれているので、
その視点からも考えやすいでしょう。

しかし、もう1つ忘れてはいけない視点があります。
かずやくんを仲間外れにしているさとしくんたちです。

さとしが仲間外れにしているという現象は、
さとしの立場になると、ちがう見え方になるかもしれません。

例えば、さとしがかずやを仲間に入れない理由として、
次のようなことがあったとしたらどうでしょうか。

■以前、かずやと鬼ごっこをしたら遅くて、かずやしか鬼にならないから盛り上がらなかった。

■かずやは足が遅くて、鬼ごっこに入れてもかずやはつらいだろうから、あえて入れなかった。

■かずやは人に頼るばかりで、自分でなんにもしないから、一緒に遊んでも面白くないから。

このように考えると、「かずやを仲間外れにするさとしが悪い。」という見方そのものが
「公正、公平」でないように思いませんか?

だから、多くの立場で考えることが大切なのです。

結論としては、「好き嫌いをせず接する」という目標に集約されますが、
それに至るまでに、多くの立場から見るということを大切にしましょう。

また、「ぼく」は勇気を出してさとしに「入れてあげようよ。」と言いました。
ぼくは公平な心があるから、その発言をしました。
加えて、正しいことをやりとげようとする勇気があったのです。

勇気の方に触れた視点の意見も大切にしましょう。

これはわたしの持論ですが「好き嫌いをなくすことは不可能」だと思っています。

子どもでも大人でも、好きな人もいれば嫌いな人もいる。そのどちらでもない人もいるし、
嫌い寄りの好き、という人もいる。

1人1人性格がちがうのですから、ガッチリ波長が合う人がいるのは当然だし、
その反対に、顔も見たくないほど嫌いな人もいるのは当然なのです。

しかし、学校や仕事などのオフィシャルな場で、その感情を出すことは負けだと思っています。

わたしはよく子どもに次のように話します。

「人の好き嫌いはだれにでもある。
でも、協力して仕事や話し合いをするときは、その気持ちは忘れましょう。
だれとでも協力できる、それができる人は心が広くなります。
また、自分とはちがう性格の人と協力すればするほど、大きな結果が出ます。」

このようなことを折に触れて話すことで、好き・嫌いで行動する子は減ります。

何が言いたいかと言うと、
今日の結論である「好き嫌いせず接する」は
低学年とはいえやや乱暴な結論ではないか、
価値の押しつけになってはいないか、と考えたいのです。

ここは授業で扱う必要はありませんが、
さとしは、入れたくもないさとしと一緒に遊んで、本当に楽しいのでしょうか。
仕事じゃないから休み時間は自由な人間関係が保証されるべきではないでしょうか。

問題なのは、さとしの仲間外れ意識ではなく、
かずやへの言い方や態度の問題だと思います。

ひとつの視点ではありますが、このような考えをもっておくと、
教材を見る視点が広がります。

教材を見る視点が広がると、子どもが広げた視点を受け止めることができます。
また、新しい見方を教師が触れることで、
想定外の子どもの視点を受け止めることができます。

3 導入

同じ内容項目で前回、『もりのぷれぜんと』を扱いました。
そのときは「みんなが同じだと、みんなが気持ちいい」という結論でした。

これを使ってもいいですね。

「みんなが気持ちよくなるためには、どんな心が大切ですか?」と聞き、
「その心を、今日はみんなで考えましょう。」と言って教材に入ります。

4 発問

・さとしは、かずやがかわいそうだから入れてあげたのだろうか。
・ぼくは、かずやがかわいそうだから入れてあげたのだろうか。
・ぼくは、かずやが泣かなかったら言わなかったのだろうか。

・なぜ、今日の鬼ごっこは今までで一番楽しかったのだろうか。
・足の遅いかずやが入ったら、楽しくないのではないか。
・さとしの「楽しい」と、かずやの「楽しい」は同じだろうか。

・ぼくの「楽しい」と、かずやの「楽しい」は同じだろうか。
・ぼくはどうして、今まで「入れてあげようよ」と言わなかったのだろう。

5 まとめ

導入の「みんなが同じだと、みんなが気持ちいい」に加えて、
 ■みんなが気持ちよくなるために大切なことは、
  すききらいをしないこと。

このようなまとめになるといいですね!

はい、ということで今日は
『1年「かずやくんのなみだ」【公正、公平】の指導案はこうする!』
このテーマでお送りしました!