2年

2年「わりこみ」【善悪の判断】の指導案はこうする!

善悪の判断、自律、自由と責任

こんにちは。
今日は『2年「わりこみ」【善悪の判断】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。

今日のテーマは「善悪の判断」です。
指導要領のAの視点で、一番最初にあります。

なぜ一番最初にあるのか。
それは全ての内容項目の中でも核となるものだからです。

いいと思うことを実現すること、
そのためにはどんな心が大切なのか。

これは全ての内容項目につながっています。

道徳の核になる内容項目について、考えていきましょう!

では、解説です!

1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ

順番に解説します。

1 教材について

A 主として自分自身に関すること
「善悪の判断、自律、自由と責任」
1・2年の目標・・・・よいことと悪いことの区別をし、よいと思うことを進んで行うこと。

2年生「わりこみ」(日本文教出版)

「わりこみ」あらすじ
公園へ遠足に行きました。
大きな滑り台は人気で行列ができています。

ぼくの前はけんじさん。
すると、けんじさんと仲良しのいさむさんがきて、けんじさんの後ろに入りました。
ぼくはいさむさんをにらむと、「きみの後ろならいいだろう。」と言って、
それなら構わないと思いました。
いさむさんがぼくの後ろに並ぼうとしたとき、その後ろに並んでいた友達が、
「ずるいなあ、あとから来たのに。」と言いました。
ぼくは「やっぱり、わりこみはいけないよ。」と言いました。

2 内容項目と教材

person holding red and white round pin

にらんだぼくと、「やっぱりいけないよ。」と注意したぼくの比較は、
1つの視点になりそうです。

どちらも割り込みはいけないと思っていて、その気持ちからくる行動です。

しかし、前者は「割り込みはダメ。でもぼくが損をしなければいい。」という自分本位です。

後者は、「割り込みはダメ。みんなが平等だから。」という全体のことを考えた発言です。

どちらがよいかは自明のことですが、ここに焦点を当てると、
それは「公正、公平、社会正義」の授業になってしまいます。

確かにその視点は大切ですし、子どもが気付いて発言したら多面的・多角的な見方ができているということですから、ぜひ取り上げてほしいところです。

ポイントは、ここです。

ぼくはなぜ、注意をしたのか。

割り込みはいけないと思ってはいますが、初めはそれを言えずににらんでいます。

なぜ、最初は言えなかったのでしょうか。
なぜ、友達が「ずるいなあ」と言ったあとにぼくも注意したのでしょうか。

これは、道徳の授業でハマりがちなことですが、
正しいことはいつも口に出せるわけではないのです。

実生活で考えてみましょう。

  •  電車で席を譲る。
  •  ゴミをポイ捨てする人がいる。
  •  喫煙所ではないところでたばこを吸っている人がいる。

これらの人たちに出会ったとします。
あなたは、迷いなく行動を起こせますか?

きっと、周囲の目が気になったり、相手がどんなことを言ってくるかわからないという不安が出てきて、行動することをためらう人は多いのではないのでしょうか。

教材の「ぼく」も同じです。
初めはにらむだけでしたが、最終的には注意をしています。

注意するには勇気が必要です。

勇気を出すには、理想の姿や目標が必要です。

ぼくは、どんな理想の姿を想像して注意をしたのでしょうか。

もちろん、全員がきちんと並んで楽しく遊んでいる姿ですよね。

その姿を強く思っていたから、そして目の前に人が並ぶ、という実害が発生したから、たまらず注意したのです。

中心となる発問は1つです。

ぼくは、なぜ注意をしたのか。

きちんと並んでほしいから、だけじゃなくもっと理由が深掘りできそうですよね。

にらんだぼくとの比較をして、公正・公平の視点から考えるのもよいでしょう。

日常生活の例を出して、実際に自分なら注意をできるかどうかを考えてみるのもよいでしょう。

「注意できるよ!」という子ばかりだったら、あまり自分事として考えられていないかもしれません。
本音と建前を使い分けて発言している可能性があるからです。

この教材では動作化も有効ですね。
実際に自分が動いてみて、本当に言えるか、どんな心情になるかをみんなで考えると、深い授業になるでしょう。

人はだれしも、いいと思うことは実現したいと思う心が本能的にあります。
その心を、時と場所と状況によって変化させながら実現していくことが求められています。

2年生の段階では、『相手の傷つかない言い方をする』がまとめのポイントとなるでしょう。
そのためには、相手の心を想像することが必要です。
怒られそう、今は言わない方がよさそう、と思うことも必要なスキルなのです。

しかし、いずれの状況も、「いけないことはいけないと思う心」があり、
それを忘れないことが大切なのです。

aerial photography of open soccer arena

3 導入

前回の「ぽんたとかんた」のまとめを導入で例に出してもいいですね。

もしくは、次のような流れもありです。

T:教師 C:子ども

T:割り込みって知ってますか?
C:列の間に入ること。

T:割り込みっていいこと?
C:ダメなこと。
C:したらいけない。

T:どうしていけないの?
C:ルール違反だから。
C:いやな気分になるから。

T:わりこみは誰がいやな気持ちになるの?
C:された人。
C:わりこみをした人。

T:では今日は、割り込みをしたりされたらどんな気持ちになるか、みんなで考えましょう。

white and black fish on water

4 発問

・ぼくは、なぜ注意をしたのだろう。
・ぼくは、なぜ最初は注意をせずににらんだのだろう。
・この話で悪いのはだれだろう。

・喜んでいるのはだれだろう。
・割り込みをしたまま遊んで、楽しくないのはだれだろう。またそれはなぜだろう。
・すべりだいはみんなのものなのに、なぜ並ばないといけないのだろう。

・ぼくよりもけんじさんの方がえらいのだろうか。
・いさむさんが「いいじゃないか。」と言ってきたら、ぼくはなんと言うだろう。
・けんじさんといさむさんが怒るかもしれないから、注意しない方がいいのではないか。

5 まとめ

『相手の傷つかない言い方をする』

これが子どもの言葉で表現できればOKです。

くれぐれも、「悪いことをしている人がいたら注意することが大切」なんて、いつも注意をすることが正義のようなまとめにはならないようにしてください。それは、現実離れしすぎています。

はい、ということで今日は
『2年「わりこみ」【善悪の判断】の指導案はこうする!』
このテーマでお送りしました!