4年

4年「十さいのプレゼント」【感動】の指導案はこうする!

感動、畏敬の念

こんにちは。
今日は『4年「十さいのプレゼント」【感動】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。

今日の話題はDの視点、感動です。
苦手な人が一番多い内容項目です。

道徳の最難関と言っても過言ではないでしょう。

しかし、ポイントを押さえれば怖くありません!
この記事で感動について考えていきましょう。

では、解説です!

1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ

順番に解説します。

1 教材について

D 主として生命や自然、崇高なものとの関わりに関すること
「感動、畏敬の念」
3・4年の目標・・・・美しいものや気高いものに感動する心をもつこと。

4年生「十さいのプレゼント」(光文書院)

あらすじ
あやの十さいの誕生日がもうすぐだ。
お父さんは、プレゼントをあげると行って、山登りに連れて行ってくれた。
山小屋に泊まった次の日、朝4時に起こされて山小屋の外に出た。

真っ暗な景色を見回すと、次第に東の空が明るくなり、山々の色が少しずつ変わり始めた。
あやは、その景色に釘付けになった。

きれいとかすごいとかいう言葉では表せないような景色だった。

そして、お父さんはあやの手を握りしめて言った。
「あや、十さいのたんじょう日おめでとう。」

2 内容項目と教材

Dの内容項目とは

Dの内容項目は、「価値の広がりを目指す」ものではありません。
A~Cの内容項目は広がりを目指すものです。
例えば、親切は「何かをしてあげること」だと思っていた子どもたちが、
授業で議論をすることで「何もしない親切もある」と気付いたら、それは見方が広がったと言えるでしょう。

しかし、Dの内容項目はそのような広がりはほとんど期待できません。
そもそも抽象的なものが多く、議論で広がったとしてもさらに抽象的なものになってしまうからです。
そうなると,余計に「道徳は難しい!」と考える子どもや先生を増やすだけです。
そうではなく、Dだけはゴールまでの道を太くするイメージで授業をしましょう。

言葉にすると安っぽい

Dの内容項目は、言葉にすると安っぽいものです。
例えば以下のとおり。
「命は大切」
「美しいものに感動する」
「自然は大切」

これを見て、どう思いますか?
知っていることばかりではありませんか?

そうです。
これがDの内容項目の難しいところです。
授業をしても、上の結論は変わりません。
しかし、授業で子ども達が議論をすることで、その理解が深くなるのです。
先ほどお伝えした「ゴールまでの道を太くする」ですね。

では、なぜDは言葉にすると安っぽいのでしょうか。
それは、Dの内容項目は「言葉にできないもの」だからなのです。

『感動』とはなにか言ってください。
と聞かれたら,あなたはなんと答えますか?

・心を動かす体験。
・涙が自然と出てくる感情。
・これまでに味わったことのない、心の奥からくる波のような感情。

なんかどれも「的確な表現だ!」とは言えません。
それが、Dの内容項目や「感動」の難しさなのです。
つまり、Dの内容項目は、無理に言葉にしてまとめる必要はありません。

「感動」の授業は、感動させるのではない

「感動」を扱う時の鉄則は、
感動させるのではなく、感動を生む心について考えよ
です。

感動させることは道徳の時間ですることではありません。
道徳は、行為を生む心を考える教科です。

なぜ心が動くのか。なぜ、美しいと思うのか。
その本質的な部分を考えていく活動が道徳です。

しかし、その活動の出口は、言葉にしなくてもいいのです。
余韻をもって終わる授業にチャレンジしてみましょう!

「プレゼント」の概念を考える

では、教材を考えます。
お父さんは「プレゼントをあげるよ」と言って山に連れていきました。
結局、お父さんはモノのプレゼントはあげていません。

子どもに限らず、ほとんどの人が「プレゼント」と聞くと、
モノを想像します。

豊かな現代は、プレゼントのやりとりが一般的になっているので、当然の思考の流れとも言えます。
あやも、「洋服かな、リボンかな。」と想像をしています。

しかし、モノのプレゼントではなかった。
この教材を読んだ子どもによっては、「な〜んだ。」とがっかりする子もいるでしょう。
モノがもらえないなんて、あやはかわいそうだという意見もあるかもしれません。

それも一つの立派な意見です。

そして、この教材の価値は、ここから始まります。

山の景色は父の愛情

お父さんは、あやに何をプレゼントしたかったのでしょうか?
モノでないことはまちがいありません。

山から見る日の出は、言葉を失うほどの美しさがあります。
富士山を登ってご来光を拝む人が大勢いますよね。
この事実からも、山から見る景色は、
人の心を奪うほどの美しい景色であることが言えます。

自然の美しさや雄大さは、言葉では到底表しきれません。
言葉で表しきれないということは、人間の理解できる限界を越えているということです。

光が当たって刻一刻と変化する木々。
太陽の光が当たって光る葉っぱについた朝露。
雲と青空のコントラスト。

これらの雄大さは、ズバリ、お父さんのあやに対する愛情を表しているのです。
十さいという年齢は、この世に生を受けて10年経った年。
生まれたときや小さい時に比べると、できることも増えるし、
考える力もついてきています。

言葉では表せない雄大な景色も、直接見てその偉大さを感じることができる。
そして、その自然に込めた愛情を感じ取ってもらえる。

あやがそんな年齢になったと判断したから、
お父さんはあやを十さいのプレゼントとして、
山登りに連れて行ったのです。

終末に向けて

自然の美しさ=お父さんの愛情ということはわかりました。
では、これをどのようにまとめていけばいいのでしょうか?

結論を言うと、まとめる必要はありません。

「感動」の心はとても抽象的なので、何かに寄せて考えられることが多いです。

『十さいのプレゼント』も、感動の心を自然と父親の愛情に寄せて、具体的に考えられるようにしていますね。

ここから強いてまとめるとすれば、
「人の心は、自然だけでなく人の心にも動かされる」
このぐらいのまとめで十分です。

まとめの文言を気にするよりも、発問にで子どもの意見をとにかく出すことを意識して授業を組み立ててください。

3 導入

T:教師 C:子ども

T:みんなは、「プレゼント」でどんなものをもらったらうれしいですか?
C:ゲーム
C:新しい服
C:おもちゃ

T:なるほど。実は「プレゼント」と言っても、物ではないプレゼントもあるんです。
 今日は、形のないプレゼントのよさについてみんなで考えていきましょう。

4 発問

・あやは、お父さんの誕生日プレゼントをもらってうれしかったのだろうか。
・景色よりも物をもらった方が、後に残るしうれしいのではないか。
・お父さんは、あやに何をプレゼントしたのだろう。

・お父さんは、初めてこの景色を見た時、どう思ったのだろう。
・この後、あやの心にどんな変化があるだろう。
・お父さんは行きたくないあやを勝手に山に連れて行って、自分勝手ではないか。

・お父さんはプレゼントを本当はあげたくなかったのではないか。
・あやが景色に見とれなかったら、お父さんはなんと言っただろう。
・なぜ、お父さんは9才のプレゼントにしなかったのだろう。

・小学校を卒業する12才や、小学校に入学する6才でもよかったのではないか。

5 まとめ

繰り返しますが、無理にする必要はありません。
「人の心は、いろいろなもので動かされるんですね。」
と一言だけ言って終わりで充分です。

はい、ということで今日は 『4年「十さいのプレゼント」【感動】の指導案はこうする!』
このテーマでお送りしました!
また明日もお楽しみに。

 

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例 : はしの上のおおかみ

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