4年

4年「いじりといじめ」【公正、公平、社会正義】の指導案はこうする!

公正、公平、社会正義
person wearing blue denim jeans and red socks

こんにちは。
今日は『4年「いじりといじめ」【公正、公平、社会正義】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。

道徳の学習指導要領が改訂されましたが、
その目玉は「いじめ対策」です。

大津の中学生いじめ自殺事件をきっかけに、
道徳の教科化の議論が一気に進みました。

教科化になる上で強化されたのが、
「いじめ対策」なのです。

「友情、信頼」や「親切、思いやり」
そして「公正、公平、社会正義」といった
いじめに関連する内容項目は
どの教科書会社も、特に力を入れて
編集しました。

今回扱う教材も、
まさしく「いじめ」を題材にしたものです。

では、解説です!

1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ

順番に解説します。

1 教材について

C 主として集団や社会との関わりに関すること
「公正、公平、社会正義」
3・4年の目標・・・・誰に対しても分け隔てをせず、公正、公平な態度で接すること。

4年生「いじりといじめ」(日本文教出版)

あらすじ
ゆうきのクラスでは昨日のバラエティー番組が話題になっていた。
一人の芸人さんをみんなが水をかけていじっていた番組だ。
みんな笑っていたが、ゆうきのお母さんが「よってたかって笑って、いじめじゃないの。」と言ったことがゆうきの心に引っかかっていた。

その日の3時間目。まさるくんが先生に聞かれたこととちがうことを答えて、みんなはどっと笑いました。まさるくんも笑いました。
するとみかさんが「今の、何が面白かったのかな。」と言いました。
「今の、笑っていいのかな。」
げんきくんが「まさるくんは気にしてないよ。まちがってもみんなにうけたんだし、気にするほどじゃないだろ。」と言った。
「まさるくんが気にならなくても、わたしは気になるよ。」
ゆうきはまさるくんを見ました。まさるくんはもう笑っていませんでした。
「まさるくんは本当に気にしていないのかな。笑われていやじゃなかったのかな。これじゃあいじめじゃない。」
まさるくんは何も言わずにうついていました。

げんきくんが「いじめというよりいじりだよ。仲がいいからじょうだんってわかってるし。」と言いました。
しかしゆうきは、「げんきくんの言いたいことはわかるよ。まさるくんも笑っていた。でも、本当はどんな気持ちだのかな。」
white robot

2 内容項目と教材

「公正、公平、社会正義」は重点項目です。
すでに2回目の教材ですね。

重点項目は、『積み上げ』を意識しましょう。
どういうことかというと、前回の「まとめ」が、今回の『導入』になるようにしましょう。

前回の「決めつけないで」では、

「〜かもしれない」と相手に対して考える。
勝手なイメージで人を決めつけない。
すると、相手の本当のよさが見えてくる。
このようなまとめでした。
今回はこれが導入となるわけです。
 
もっと具体的に言うと、
「〜かもしれない」と相手を決めつけずに考えるために、どんなことに気をつけたらよいか考えよう。
と方向づけるのです。
 
前回は、『決めつけないことのよさ』を考えました。
今回は、『決めつけないためにどんなことに気をつけるのか。』を考えましょう。
 
積み上げを意識することで、より具体的な話題に入っていくことができますね。
 
では、教材を見てみましょう。
 
ゆうきたちはバラエティー番組で芸人さんがいじられているのを見ました。
「いじり」ととらえて笑っている人もいれば、ゆうきのお母さんのように「いじめ」ととらえて笑えない人もいるのです。
 
テレビの世界の芸人さんは、いじられることが仕事の一つなので、それはそれで成立しているのかもしれません。
しかし、テレビの一部分だけを切り取って、「人をいじっていい」と理解してマネをしてしまう人がいるのはいいことではありません。
 
まさに、まさるが笑われたことに対することです。
ほとんどの人が笑いましたが、みかだけは笑いませんでした。
むしろ、「本当にいいのかな?」と疑問を投げかけています。
 
まさるはきっと、クラスでは人を笑わせるムードメーカー的存在なのでしょう。
授業中のまちがいも「まさるくんなら笑って大丈夫」といった空気が流れる子なのでしょう。
想像ですが、日頃から冗談を言って笑わせている様子も浮かびます。
 
そんなまさるくんが、「まちがえた答えを笑われた。」
きっと笑った子たちは、「まさるくんは面白い」と決めつけていたからでしょう。
とっさに笑いが出たのはそのためです。
 
しかし、みかはちがった。
「まちがいはまちがい」だと線を引いて考えたのです。
 
いつものような冗談なら、みかも笑ったことでしょう。
でも、今回はまさるくんの「まちがい」が原因でした。
 
場の空気に流されずに、状況を判断して「笑わない」という選択ができた。
みかは、公正な判断を下せたと言えますね。
 
では、笑った人たちは「決めつけていたので、悪い」と言えるのでしょうか。
必ずしもそうは言えません。
 
では、笑ったみんなと、笑わなかったみかのちがいはなんでしょうか。
 
ここに、いじりといじめの境界線があります。
みんなで考えてみたいですね。
 
げんきの言うとおり、「仲がいいから冗談だとわかって」いれば、『いじり』なのでしょうか?
でも、本当はいやがっているかもしれません。
心の中は誰にも見えませんよね。
 
「仲がいい」は理由になりません。
 
ここは人によって考えがわかれるところですので、ぜひとも子ども同士の議論をたっぷりしたいところです。
 
いじりといじめ、結論は出ません。
なぜなら、「時と状況によっていじりの形は変わる」からです。
 
基本的にいじりはしないほうがよいでしょう。
いじめに発展しやすいからです。
 
よっぽと相手と気心が知れていて、何があっても話し合いをすることができる関係なら、いじりが多少は成立するかもしれません。
しかし、たいていの場合「目上の人が目下の人をいじる」ことが多いです。
いやだと思っていても、いやだと伝えられないことに問題があります。
 
みかのように正しいことをズバッと言えたらいいのですが、上下関係や今後の信頼関係を想像してしまい、言いにくいことが多いです。
 
だから、基本的にはいじりはしないほうがいいですね。
 
あ、これはわたしの持論です。
 
ぜひ、先生の「いじりといじめ」についての持論を伝えて、子どもたちの議論の盛り上がりの一助にしましょう!
man sitting on bench holding phone

3 導入

T:教師 C:子ども

T:いじめってなんですか?
C:◯◯
C:◯◯
※それぞれ定義を言う。

T:では、いじりってなんですか?
C:うーん。

T:今日は、いじめといじりのちがいについて考えましょう。

4 発問

・まさるくんは、本当にいやだったのだろうか。
・みかが何も言わなければ、まさるくんは「つらい」と思わなかったのではないか。
・いじりといじめのちがいはなんだろう。

・げんきの言うことはまちがっているのだろうか。
・結局何もしていない、ゆうきが一番悪いのではないか。
・笑ったみんなは、悪い子だろうか。

・その場の楽しい雰囲気をこわしたみかは、悪い子ではないか。
・まさるは笑いをとれてうれしかったはずなのに、みかにじゃまされだからイヤになったのではないか。

5 まとめ

相手を決めつけないために、その時の状況に応じて相手の気持ちを考えて行動する。

このポイントを押さえてまとめができるといいですね!

はい、ということで今日は
『4年「いじりといじめ」【公正、公平、社会正義】の指導案はこうする!』
このテーマでお送りしました!

また明日もお楽しみに。

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

このブログでは、道徳の教材解説をしています。 ほとんどの教材を解説しているので、 日々の授業や研究授業のときに使ってください。

トップページの検索で「教材名」を入れるだけで、その記事にジャンプできます。

例 : はしの上のおおかみ

「この記事の解説がない!」という場合は、お知らせください。

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□