3年

3年「富士と北斎」【感動、畏敬の念】の指導案はこうする!

感動、畏敬の念
cherry blossom distance with Mount Fuji, Japan

こんにちは。
今日は『3年「富士と北斎」【感動、畏敬の念】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。

今日の話題はDの視点、感動です。
苦手な人が一番多い内容項目です。

道徳の最難関と言っても過言ではないでしょう。

しかし、ポイントを押さえれば怖くありません!
この記事で感動について考えていきましょう。

では、解説です!

1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ

順番に解説します。

1 教材について

D 主として生命や自然、崇高なものとの関わりに関すること
「感動、畏敬の念」
3・4年の目標・・・・美しいものや気高いものに感動する心をもつこと。

3年生「富士と北斎」(日本文教出版)

あらすじ
浮世絵師の葛飾北斎は半年ほど旅を続けて、江戸に帰ってきました。
多くの人が北斎の絵を待ちましたが、1枚も描かずにその数年後に再び旅に出ました。
1年あまり旅を続けて、再び江戸に帰りましたが、またもや絵を描きませんでした。
それから5、6年経ち、北斎は仕事部屋へ入り、半月ばかり筆を走らせて絵を完成させました。
北斎が富士山を見る旅に出かけてから、20年の歳月が経っていました。
北斎は、富士山と自分がぴったりと1つになるのを待ち続けていたのです。

北斎はそれからも富士山の絵を10年も描き続けました。
「富士山の北斎」の絵は、海外でも知られるようになりました。
photo of mountain

2 内容項目と教材

Dの内容項目とは

Dの内容項目は、「価値の広がりを目指す」ものではありません。
A~Cの内容項目は広がりを目指すものです。
例えば、親切は「何かをしてあげること」だと思っていた子どもたちが、
授業で議論をすることで「何もしない親切もある」と気付いたら、
それは見方が広がったと言えるでしょう。

しかし、Dの内容項目はそのような広がりはほとんど期待できません。
そもそも抽象的なものが多く、議論で広がったとしてもさらに抽象的なものになってしまうからです。
そうなると,余計に「道徳は難しい!」と考える子どもや先生を増やすだけです。
そうではなく、Dだけはゴールまでの道を太くするイメージで授業をしましょう。

言葉にすると安っぽい

Dの内容項目は、言葉にすると安っぽいものです。
例えば以下のとおり。
「命は大切」
「美しいものに感動する」
「自然は大切」

これを見て、どう思いますか?
知っていることばかりではありませんか?

そうです。
これがDの内容項目の難しいところです。
授業をしても、上の結論は変わりません。
しかし、授業で子ども達が議論をすることで、その理解が深くなるのです。
先ほどお伝えした「ゴールまでの道を太くする」ですね。

では、なぜDは言葉にすると安っぽいのでしょうか。
それは、Dの内容項目は「言葉にできないもの」だからなのです。

『感動』とはなにか言ってください。
と聞かれたら,あなたはなんと答えますか?

・心を動かす体験。
・涙が自然と出てくる感情。
・これまでに味わったことのない、心の奥からくる波のような感情。

なんかどれも「的確な表現だ!」とは言えません。
それが、Dの内容項目や「感動」の難しさなのです。
つまり、Dの内容項目は、無理に言葉にしてまとめる必要はありません。

white and black mountain near body of water during daytime

「感動」の授業は、感動させるのではない

「感動」を扱う時の鉄則は、
感動させるのではなく、感動を生む心について考えよ
です。

感動させることは道徳の時間ですることではありません。
道徳は、行為を生む心を考える教科です。

なぜ心が動くのか。なぜ、美しいと思うのか。
その本質的な部分を考えていく活動が道徳です。

しかし、その活動の出口は、言葉にしなくてもいいのです。
余韻をもって終わる授業にチャレンジしてみましょう!

「ぴったり1つになる」とはどういうことか

この教材で気になる表現は、
北斎と富士山がぴったり1つになる
という部分です。

かなり抽象的な表現なので、
3年生の段階で完全に言語で表現して理解することは難しいでしょう。

というか、大人でも理解が難しい表現です。

もっと簡単に、
「北斎は納得のいく富士山を見るまで、絵を描かなかった」
という表現に変えましょう。

しかし、この方向で行くと、
「あきらめなかった北斎」が中心となり、
Aの視点『希望と勇気、努力と強い意志』の内容項目になってしまいます。

北斎に主軸を置くではなく、富士山に主軸を起きましょう。

・見る位置によって全く見える景色がちがう
・北斎を動かすほど美しい富士山とは、どんな魅力なのか。
こういったことが考えられるような授業にしましょう!

3 導入

T:教師 C:子ども

T:葛飾北斎という人を知っていますか。
C:知らない。
C:知ってる。

T:こんな絵を描いた人です。
※北斎の絵を見せる。
C:知ってる!
C:見たことある!

T:今日は、富士山の美しさについて考えましょう。

4 発問

・北斎は、どんな絵でも描いたほうが人を喜ばせられたのではないか。
・北斎が求めたのは、どんな富士山なのだろう。
・北斎を動かすほどの富士山は、どんな魅力があるのだろう。

・北斎と富士山は1つになれたのだろうか。
・1つになったら、どんないいことがあるのだろうか。

5 まとめ

繰り返しますが、無理にする必要はありません。
「人の心は、いろいろなもので動かされるんですね。」
と一言だけ言って終わりで充分です。

はい、ということで今日は
『3年「富士と北斎」【感動、畏敬の念】の指導案はこうする!』
このテーマでお送りしました!

また明日もお楽しみに。

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例 : はしの上のおおかみ

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