4年

4年「花さき山」【感動、畏敬の念】の指導案はこうする!

感動
common daisy flowers on grass field

こんにちは。
今日は『4年「花さき山」【感動、畏敬の念】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。

今日の話題はDの視点、感動です。
苦手な人が一番多い内容項目です。

道徳の最難関と言っても過言ではないでしょう。

しかし、ポイントを押さえれば怖くありません!
この記事で感動について考えていきましょう。

では、解説です!

1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ

順番に解説します。

1 教材について

D 主として生命や自然、崇高なものとの関わりに関すること
「感動、畏敬の念」
3・4年の目標・・・・美しいものや気高いものに感動する心をもつこと。

4年生「花さき山」(日本文教出版)

あらすじ
10才のあやは、山に山菜採りに行ったとき、山ンばに会います。
しかし、山ンばは怖い存在ではありませんでした。
それどころか山に花がたくさん咲いている理由を教えてくれました。

この花は、ふもとの村の人間がやさしいことをすると、1つ咲く。
あやの足元の赤い花は、あやが昨日咲かせた花だ。
昨日、あやの妹のそよが「祭りの赤いべべ(着物)買ってけれ!」とおっかあを困らせていた。あやは、「おらはいらねえから、そよサ買ってやれ。」と言った。あやの家はびんぼうで、二人に祭り着を買ってやれないことを知っていたから、あやはしんぼうした。
そのときに咲いた赤い花だ。

また、目の前にある青い花。
これは、双子の赤ん坊の上の方の子が咲かせている花だ。
弟がおっかあのおっぱいをウクンウクンと飲みながら、もうかたほうのおっぱいも手でにぎっている。上の子はお兄ちゃんだからとしんぼうしている。その涙が、青い花にあるつゆだ。

花さき山の花は、こうして咲いたんだ。

あやは帰ってからみんなに話したが、だれも信じなかった。
山に再び行ってみても、山ンばも花もなかった。
でも、あやはそのあとときどき、「あっ!今、花さき山でおらの花が咲いているな。」って思うことがあった。
assorted-color flowers layed on white concrete surface

2 内容項目と教材

①Dの内容項目とは

Dの内容項目は、「価値の広がりを目指す」ものではありません。
A~Cの内容項目は広がりを目指すものです。
例えば、親切は「何かをしてあげること」だと思っていた子どもたちが、
授業で議論をすることで「何もしない親切もある」と気付いたら、それは見方が広がったと言えるでしょう。

しかし、Dの内容項目はそのような広がりはほとんど期待できません。
そもそも抽象的なものが多く、議論で広がったとしてもさらに抽象的なものになってしまうからです。
そうなると,余計に「道徳は難しい!」と考える子どもや先生を増やすだけです。
そうではなく、Dだけはゴールまでの道を太くするイメージで授業をしましょう。

②言葉にすると安っぽい

Dの内容項目は、言葉にすると安っぽいものです。
例えば以下のとおり。

「命は大切」
「美しいものに感動する」
「自然は大切」

これを見て、どう思いますか?
知っていることばかりではありませんか?

そうです。
これがDの内容項目の難しいところです。
授業をしても、上の結論は変わりません。
しかし、授業で子ども達が議論をすることで、その理解が深くなるのです。
先ほどお伝えした「ゴールまでの道を太くする」ですね。

では、なぜDは言葉にすると安っぽいのでしょうか。
それは、Dの内容項目は「言葉にできないもの」だからなのです。

『感動』とはなにか言ってください。
と聞かれたら,あなたはなんと答えますか?

・心を動かす体験。
・涙が自然と出てくる感情。
・これまでに味わったことのない、心の奥からくる波のような感情。

どれも「的確な表現だ!」とは言えません。
それが、Dの内容項目や「感動」の難しさなのです。
つまり、Dの内容項目は、無理に言葉にしてまとめる必要はありません。

blackeyed Susan flowers

③「感動」の授業は、感動させるのではない

「感動」を扱う時の鉄則は、
感動させるのではなく、感動を生む心について考えよ
です。

感動させることは道徳の時間ですることではありません。
道徳は、行為を生む心を考える教科です。

なぜ心が動くのか。なぜ、美しいと思うのか。
その本質的な部分を考えていく活動が道徳です。

しかし、その活動の出口は、言葉にしなくてもいいのです。
余韻をもって終わる授業にチャレンジしてみましょう!

④「美しい心」とはなにか

「花さき山」でのポイントはただ1つ。
『美しい心』について深堀りして考えることです。

花さき山に咲いている花は、村の人がやさしいことをしたら咲くのでした。
教材の例では、
・あやの妹への優しさ
・双子のお兄ちゃんの弟への優しさ
この2つしか出てきていません。

ここから、「花が咲く条件」を抽象化して、自分の生活ではどんなときに花が咲くかを考えてみるとよいでしょう。

共通するものは、『人を思う心』です。
あやは自分を犠牲にして、妹が着物を買ってもらった。
双子の赤ちゃんのお兄ちゃんは、弟にお母さんのおっぱいを譲った。

いずれも、自分ではなく相手のことを優先して、人のことを思う心がそこにはあります。

では、他にはどんな例があるでしょうか。
例えば次のようなものです。
・ケーキの大きい方を妹にあげた
・お母さんと一緒に寝たいけど、弟に譲ったとき
・困っている友達を助けたとき

意外と、人のことを思って行動する瞬間は生活の中にたくさんあるものです。

人のことを思ってする行動には、たくさんの心が詰まっています。
・優しさ
・思いやり
・勇気
・忍耐

これらが相まって、『人のことを思う心』になるのです。

そして、『人のことを思う心』がある行動を見て、人は「美しい」と感じます。
自分のことを後回しにしてまで、人のために行動する心を、行動から感じるのです。

「美しい心」には、たくさんの心がつまっている。
そのことを前提に置いて、美しい心の中身を分析していきましょう。

また、「学校や家で、どんなことをしたら花さき山の花が咲くだろう。」と考えてみることもいいですね。

3 導入

T:教師 C:子ども

T:人に優しくしたら、どんなことが起こりますか?
C:喜ばれる。
C:いい気持ちになる。

T:今日は、「優しくしたら花が咲く」という花さき山のお話で、人の心について考えましょう。

4 発問

・「花さき山」の最初の1本は、どんなことをして咲いたのだろう。
・どうして花さき山の花が咲くのだろう。
・花さき山の花の「美しさ」は、何の美しさを表しているのだろう。

・花さき山の花は、たくさん咲いたほうがいいのだろうか。少ないほうがいいのだろうか。
・優しいことをしても、本当に花が咲くわけではないから、優しいことをしなくてもいいのではないか。
・学校や家で、どんなことをしたら花さき山の花が咲くだろう。

5 まとめ

繰り返しますが、無理に言葉にする必要はありません。
人には、美しい心があり、花の美しさにも負けない。

このぐらいの抽象的なまとめで充分です。

はい、ということで今日は
『4年「花さき山」【感動、畏敬の念】の指導案はこうする!』
このテーマでお送りしました!

また明日もお楽しみに。

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例 : はしの上のおおかみ

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