4年

4年「がむしゃらに」【希望と勇気、努力と強い意志】の指導案はこうする!

希望と勇気、努力と強い意志
two men in sumo wrestling

こんにちは。
今日は『4年「がむしゃらに」【希望と勇気、努力と強い意志】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。

「希望と勇気、努力と強い意志」は、4つ単語が並んでいますね。

①希望
②勇気
③努力
④(強い)意志

道徳っぽい言葉が並んでいます。

1つの教材で4つ全てを扱うことは不可能です。
教材には必ず、重点があります。
その重点がどれなのかを最初に考えることで、教材研究がスムーズにいきます。

多くの言葉が並ぶ内容項目は、『重点』を考えるようにしましょう!

では、解説です!

1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ

順番に解説します。

1 教材について

A 主として自分自身に関すること
「希望と勇気、努力と強い意志」
3・4年の目標・・・・自分でやろうと決めた目標に向かって、強い意志をもち、粘り強くやり抜くこと。

4年生「がむしゃらに」(日本文教出版)

あらすじ
元大関力士の魁皇。大相撲の歴史の中で二番目に多く勝った力士(1047勝)です。
しかし、最初のころは「いつやめようか。」といつも考えていました。

中学を卒業してすぐに相撲部屋からの誘いがきました。入門してすぐは、きんちょうと怖さで体が固くなり、思い切りぶつかれず、何度も投げ飛ばされて苦しい日が続きました。
そんなある日、同じ時期に入門した仲間から「いっしょに逃げよう。」と誘われ、逃げ出してしまいました。隠れている間、家族や地元の人の顔が浮かんできました。結局、1日で見つかりました。

相撲部屋に戻ると、後輩のアメリカ人ヘンリーが言葉や文化のちがいによる不安を抱えながらも、強くなりたいという気持ちをむき出しにして全力で稽古に打ち込んでいました。
魁皇は、「おれはなにをやっているんだ。」と涙をこぼしました。

その後、がむしゃらにけいこに打ち込むようになります。
来る日も来る日も、自分の得意な形ですもうがとれるようになるためのけいこをくり返しました。
そして、28才のときについに、14勝1敗の成績で初優勝をしました。
魁皇関は、39才までの24年間で大相撲の歴史に残る勝利数をあげることができました。
インタビューでこう語りました。
「わたしは、目の前の目標に向かって、ただ、がむしゃらにすもうを取ってきただけです。」
woman in pink bikini lying on round concrete fountain

2 内容項目と教材

①「希望と勇気」について

「希望と勇気、努力と強い意志」はそれぞれ前半と後半でペアを作って理解しましょう。
つまり、「希望と勇気」で1セット、「努力と強い意志」で1セットです。

まずは「希望と勇気」について解説します。
人が希望をもつ時というのは、どんな時でしょうか。
☆プロ野球選手になりたい
☆いつまでも元気に生きたい
などが希望の例としてあげられます。

では、勇気をもつ時というのはどんな時でしょうか。
☆勇気を出して好きな人に声をかける
☆勇気を出して試験に挑戦する
つまり勇気とは、何かしらの目標に向かう強い気持ちと言えます。

勇気はゴールがあるから発揮できるのです。
そのゴール地点や付近のことを、希望と呼ぶのです。

希望があるから勇気がでる。
希望のない勇気は、ただなりふりかまわず勢いで行動しているだけです。
それは、道徳的価値が高い行動とは言えません。

②「努力と強い意志」について

次に「努力と強い意志」です。
これは「希望と勇気」によく似ています。
努力をしている時はたいてい、目標に向かって頑張っていることのことを指すはずです。

時々、このような言葉を聞きます。
「あの人は努力家だ。」
仮にその人が努力家だったとしましょう。

それは、いつの時点でそう言えるのでしょうか。
1回の頑張り? 1週間続けたら努力家?

「いやいや、1年は最低続けないと,努力したとは言えないでしょ。」と言う人もいそうです。

努力の内容によるので一概には言えませんが、共通しているのは、
『短い期間だけ頑張っても,それは「努力」をしているとは言えない。』
ということです。

努力とは長い期間頑張ることを指します。
その長い期間、気持ちが折れることなく、頑張り続けることができたのはなぜでしょうか。

自分自身が「目標を絶対に達成するぞ。」と思っていたからでしょう。
つまり、努力とは強い意志によって支えられるものなのです。

このように、「希望と勇気」、「努力と強い意志」は
それぞれ1セットなのです。

教材研究では、
①「希望と勇気」か「努力と強い意志」か、どちらが重点の教材か見極める。
②仮に「希望と勇気」だとしたら、『希望』はどの人のどの心か、『勇気』はどの人のどの心なのかを考える。(※「努力と強い意志」でも同じ)
③『希望』『勇気』それぞれについて発問を考える。
という流れに沿って行うと、本質を捉えた授業ができます。

では、「がむしゃらに」は、
「希望と勇気」「努力と強い意志」のどちらでしょうか?
最後のインタビューで「目標に向かってがむしゃらに・・・」とあるので、「努力と強い意志」に近い感じがします。

ということで、「努力と強い意志」に重きを置いて授業を展開しましょう。

people playing on stadium during daytime

③魁皇関の目標はなにか

授業の柱として考えること。
それは「魁皇関の目標はなんだろう。」です。

教材の中には、魁皇関の目標は明確に書かれていません。
つまり、自分たちで考える必要があります。

では、魁皇関の目標とはなんだったのでしょうか?

・大関になること
・力士になること
・あきらめないこと
・強い力士になること
・握力100キロになること
・優勝すること
・いつかすもうをやめること

なんとなく、しっくりくるものもあるし、ちがうものもある。
1つに決めることは難しいですね。

そうなんです。
魁皇関の目標は1つに決めることはできないのです。

なぜなら、「それぞれの段階において目標がちがっているから」です。

例えば、中学生のころは相撲部屋に入ることは自分の意志ではなく、周りの人からの誘いがあったからでした。

中学生のころの目標はなんだったのでしょうか。
・大関になること?
・力士になること?
・1勝すること?
・今日の練習を一生懸命こなすこと?
・目標なんてない?

子どもたちと考えてみたいですね。

また、逃げ出して部屋に戻ったとき、ヘンリーの姿を見てからの目標はなんだったのでしょうか。
・大関になること?
・力士になること?
・1勝すること?
・もう逃げ出さないで練習すること?

・ヘンリーに負けないこと?

これも、子どもたちと考えてみたいですね。

また、次のときはどうでしょうか。
◯19才でしこ名を「魁皇」にしたとき
◯14勝で初優勝したとき
◯1947勝したとき
◯引退するとき

それぞれで目標はちがうだろうし、ちがって当然です。

魁皇関に限らず、人は成長の段階や人生の段階において、それぞれで目標を設定し、その目標に向かって努力して、階段を上がるようにステップアップしていくのです。

板書は大きな階段を描いて、魁皇関のそれぞれのステップでの目標を確認していくといいですね。

 

このことから、次の結論が出てきます。
・目標はいつも変わる。
・目標に向かって努力して、また次の目標ができる。
・目標を立てることは終わりがない。

これらの結論が出たら、授業は大成功です!

3 導入

「『努力』ってどういうこと?」
と聞きます。
その後、辞書で「努力」の意味を調べます。

辞書の意味を深掘りするように、
「本当の努力とはどういうことか、考えていきましょう。」
と聞いて、教材に入ります。

別な導入として、「努力」という言葉は子どもにとって身近なので、
「なにかに向かって努力をしたことはありますか?」
と生活経験を聞くのもいいですね!

4 発問

・題名「がむしゃらに」のあとにはどんな言葉が続くだろうか。
・つらくて、逃げ出すことは悪いことなのだろうか。
・魁皇関は幸せだろうか。

・魁皇関の目標はなんだろう。
・中学生のころに「横綱になる」という目標を決めていたら、どうなっていただろう。
・なぜ、魁皇関は1047勝もできたのだろう。

・ヘンリーを見て、なぜ「がんばろう」と思えたのだろう。
・魁皇関から学ぶことはなんだろう。

5 まとめ

繰り返しますが、

・目標はいつも変わる。
・目標に向かって努力して、また次の目標ができる。
・目標を立てることは終わりがない。

こんなポイントを押さえたまとめができるといいですね!

はい、ということで今日は
『4年「がむしゃらに」【希望と勇気、努力と強い意志】の指導案はこうする!』
このテーマでお送りしました!

また明日もお楽しみに。

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例 : はしの上のおおかみ

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