4年

4年「ネコの手ボランティア」【勤労、公共の精神】の指導案はこうする!

勤労、公共の精神

こんにちは。
今日は『4年「ネコの手ボランティア」【勤労、公共の精神】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。

今日のテーマは勤労です。
つまり仕事のことですが、
子どもにとっても仕事は身近なものです。
係の仕事、一人一役、 家庭での家事分担など、
子どもの仕事はそのほとんどが無償のものですが
働くことの意味や意義は 大人のそれと変わりません。
仕事とはなんなのか、 考えていきましょう!

では、解説です!

1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ

順番に解説します。

1 教材について

C 主として集団や社会との関わりに関すること
「勤労、公共の精神」
3・4年の目標・・・・
働くことの大切さを知り、進んでみんなのために働くこと

4年生「ネコの手ボランティア」(日本文教出版)

あらすじ
1995年1月17日、阪神・淡路大震災が起きた。
避難所となった体育館に、侑加と由美子がいる。

学校の先生が一生懸命、
夕食を配っている姿を見て、
手伝いを始める。

先生は「助かるわあ。ネコの手も借りたいってこのことやもん。」と言った。
配給の作業が終わると、額から汗が吹き出た。
侑加と由美子は言った。
「先生、明日からうちらもがんばるから、なんでも言うてね。」

智江と由佳も仲間に加わり
「ネコの手ボランティアグループ」が誕生した。
様々な手伝いを休みなく続けた。

地震があって三ヶ月。
体育館に避難している人は少なくなったが、
4人はボランティアを続けていた。
「ねえ、避難している人たちに、クッキー作ってあげへんか。」
侑加さんが言った。

2 内容項目と教材

勤労とは、辞書で調べてみると

賃金をもらって、一定の時間内、ある仕事をすること。また、勤めに骨を折ること。

とあります。

しかし、賃金の発生しない勤労もありますね。 ボランティアや、子どもの活動です。 この内容項目では、辞書の意味を越えた捉え方が必要になります。

今回の教材は、「勤労」というよりは「公共の精神」に重きを置いて考えたほうがすっきりするでしょう。

この教材の背景には、「阪神・淡路大震災」という大きな災害がありますが、特にその災害については深く触れなくていいです。

震災後の状況での侑加たちの「奉仕の精神」がなぜ高まったのか。

この部分に特化して考えれば大丈夫です。

では、侑加たちは、
なぜボランティア活動を始めたのでしょうか。

最初は、自分たちの知っている先生たちが
行っている仕事を手伝おうという動機からでした。

つまり、最初の行動のゴールは、
「先生たちを手伝って、喜んでもらいたい」
だったのです。

そして、配給の仕事を手伝ったら、
先生が喜んでくれた。

「また手伝う」と言った侑加たちは、
先生が喜んでくれたから、
また手伝いたいと思ったわけです。

でも、ここで立ち止まって考えたいですね。
最初の「配給係」としての仕事をする前と、
仕事した後で、仕事に対する考えは変わらず、
同じままでしょうか。

初めは「先生を喜ばせたい」でしたが、
配給係として仕事をすると、
避難している人たちから「ありがとう」と言われたはずです。

それを繰り返すうちに、
「自分たちが行っている仕事で、喜んでくれる人がいる」と気づいたでしょう。

その証拠に「みんなの役に立ちたいねん。」と侑加たちは言っています。
最初の「先生を喜ばせたい」という気持ちから、
「みんなの役に立ちたい」と思いが昇華していったのです。
では、途中で仲間に加わった智江と由佳についても考えます。

2人はなぜ、侑加・由美子の仲間に加わったのでしょうか。

一緒にボランティアをしてほめられたいからでしょうか。
2人も、ボランティアをしたかったからでしょうか。
それとも….

子どもと考えてみたいですね。

また、学年が変わっても、
3ヶ月経っても、
4人はボランティア活動を続けています。
教科書では詳しく書かれていませんが、

きっと楽しい事ばかりではなかったはずです。

・「ありがとう」を言われなかった
・「子どもだから」と嫌なことを言われた
・親切でしたつもりの行動が「迷惑だ」と言われた
etc

仮にこんなことがボランティア活動中にあったとしたら、

4人はなぜくじけなかったのでしょうか。

4人のボランティア活動の目的はなんなのでしょうか。
やはり、先生にほめられたいからなのでしょうか。

本来であれば、自分たちはやらなくても怒られることはありません。 しかしながら自分たちで申し出て、長い間続けています。
しかも、大人が相手です。
4人がボランティアを続けられた理由を
考えてみたいですね。

4人が行ったボランティアは、
教科書に美談で載るような素晴らしい話ですから、
なかなかできることではありません。
(実話かどうかはわかりませんが….)

子どもたちに教材だけで話を進めると、
◯ボランティアは大切
◯震災のときはボランティア活動で支えられる人がいる
という浅いまとめになってしまいます。

これでは、
・震災が起きて
・避難生活をして
・ボランティアを友達とする状況
にならなければ生かされない学びとなってしまいます。

そんな機会はほぼないと言っていいぐらいチャンスは少ないです。それではもったいないので、侑加たちのボランティアに対する動機をエッセンスとして抜き出して、学びとしましょう。

・人の役に立つとどんな気持ちになるのか。
・仕事は、「ありがとう」と言われるためにやるのか。
・仕事は、本当は誰のために行うのか。

こういった発問で、仕事についての考えを深め、自分の教室での係や、来年から始まる委員会の仕事などへとつなげていくと、深い気付きが得られるでしょう。

3 導入

T:教師 C:子ども

T:1995年1月に、阪神・淡路大震災という大きな地震が起きました。今日は、その地震で避難した人たちの気持ちについて考えます。
※地震についての前提条件をいくつか出すだけで、導入後は地震については深入りを避けましょう。

4 発問

・人の役に立つとどんな気持ちになるのか。
・仕事は、「ありがとう」と言われるためにやるのか。
・仕事は、本当は誰のために行うのか。

・侑加と由美子は、なぜ先生に「手伝う」と言ったのだろう。
・侑加と由美子が2回目のボランティアをするとき、1回目と気持ちは同じだろうか、違うだろうか。
・智江と由佳は、侑加と由美子と同じ気持ちでボランティア活動をしているのだろうか。

・「ネコの手ボランティア」という名前にしたのは、なぜだろう。
・他の友達は、4人を見て手伝おうと思わなかったから、ひどい友達ではないか。
・4人は「いい友達」と言えるだろうか。

・3ヶ月後、ボランティアに対する思いは4人とも変わらないのだろうか。誰か1人は、「もうやめたいけど、みんなやめるって言わないから、しかたなく続けている」と思っているのではないか。
・4人は、先生にほめられたくてボランティアをしているのではないか。
・避難している人たちが、4人が作ったクッキーを受け取ってくれなかったら、ボランティアは失敗なのだろうか。
・ボランティア活動の「ゴール」はなんだろう。

5 まとめ

4年生らしく、みんなのことを考えてやった仕事なら、どんな仕事も、誰かの役に立っている。

このことが、子どもにストンと理解として落ちるといいですね!

はい、ということで今日は 『4年「ネコの手ボランティア」【勤労、公共の精神】の指導案はこうする!』 このテーマでお送りしました! また明日もお楽しみに。

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例 : はしの上のおおかみ

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