4年

4年「朝がくると」【感謝】の指導案はこうする!

4年「朝がくると」【感謝】の指導案はこうする!

こんにちは。
今日は『4年「朝がくると」【感謝】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。

「感謝」は一見シンプルですが、 奥の深い内容項目です。
ただ単に「ありがとう」というだけでは 行動だけで心が伴わず、 むなしいものになってしまうからです。
では、心のこもった感謝とはなんでしょうか。
今日は、「感謝」について考えましょう!

では、解説です!

1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ

順番に解説します。

1 教材について

B 主として人との関わりに関すること
「感謝」
3・4年の目標・・・・家族など生活を支えてくれている人々や現在の生活を築いてくれた高齢者に、尊敬と感謝の気持ちをもって接すること。

4年生「朝がくると」(日本文教出版)

あらすじ

朝がくると、顔を洗ったり服を着たりするが、全て「ぼくがつくったものではない」という言葉が並ぶ。

なんのために。
今におとなになったなら、ぼくだって、なにかを作ることができるようになるために。

という言葉で終わる。

2 内容項目と教材

この内容項目は簡単なようで『陥りやすい間違い』があります。
それは、「子どもに感謝する心を教えないといけない!」
教師が思うことです。

「感謝しなさい!」と言われると、
一応「ありがとう」と子どもは言うでしょう。
しかし、それは心がこもっておらず、
ただ言っただけです。

心のこもっていないお礼は、
虚礼(きょれい)といってニセモノの行為です。

子どもが心のこもっていない「ありがとう」を
連発していていいのでしょうか。
なんだかちがう気がしますよね。

この「なんだかちがう気がする」
道徳の教材研究の始まりなのです。

「朝がくると」という題名は、あとに続きそうですね。
さらに、最後の文章も「おとなになったらなにかをつくることができるようになるために」と、後に続きそうな文章で終わっています。

余韻たっぷりで終わっている詩です。

短い教材ほど、どこを切り口にすればよいのかわからず、「難しい」と感じる人が多いです。

この教材は、「感謝」というつかみどころが難しい内容項目ですし、教材も抽象的です。

ならば、授業では具体的に考えてみましょう。
・この詩を書いた男の子は、どんな気持ちか。
・この詩をせりふのように言っている男の子は、他にどんなことを考えているか。

同じ小学4年生の友達の男の子が考えているような姿がイメージできるように、視覚的にイラストの吹き出しに詩があるようにするといいでしょう。

「ぼくがつくったのではない」
「なんのために」
と、一見するとひねくれた発言をしている男の子ですが、果たしてこの男の子は悪い子なのでしょうか?

言葉を変えると、
・なんで学校に行かないといけないの?
・なんで本やノートを使わないといけないの?
・なんで顔を洗わないといけないの?
と言っていることになります。

男の子は、学校に行きたくないのでしょうか。

そんなことはなさそうですよね。

この教材の立場は、
「自分が作ったものは一つもない。人が作ったものに支えられて、今がある。改めて考えてみると、人が作ったものはとても多い。支えられてばかりだから、自分もいつか恩返しをしたい。」
というものです。

授業では「身の回りの自分が作ったものではないもの」を考える活動をするとよいでしょう。

教材では、
・水道
・洋服
・ご飯
・本
・ノート
・ランドセル
・道路
・学校
が出ていますが、他にもたくさんあります。

実際に、自分が教材の男の子の視点になって考えることで、自分も同じ感情が湧き上がってくることでしょう。

そのときにどう思うか。
そこが話し合うポイントです。

・机
・イス
・筆箱
・鉛筆
・定規
・ボール
・ほうき
etc
身の回りのもので「身の回りの自分が作ったものではないもの」は山程出てきます。

そこで、子どもから出た意見に対してさらに、「それを作った人は、どんな思いで作ったんだろう?」と聞きます。

今まで何気なく使っていた洋服や本、ノート、筆箱などについて、初めて深く考えるようになります。

・これを作った人は、どんな思いだったのだろう。
・なぜ、わたしはこれを使っているのだろう。
・大事に使われなかったら、作った人はどう思うだろう。

作り手の思いを考えることで、自然と「大切に使おう」という気持ちになり、感謝の心が出てくることでしょう。

教材では最後に「自分も大人になったら、作ることができるだろう」とありますが、必ずしも作り手側に回る、が着地点になる必要はありません。

でも、作り手の思いを考えて使うことは大切です。
作り手に対しての思いが高まったなら、この授業はゴールです。
「感謝しましょう」と言わなくても、子どもは自然と感謝の心をもっていることでしょう。

最後の「いまに おとなになったなら」で始まる連(まとまり)は、子どもたちが自分で考える活動も面白いです。

「いまに おとなになったら
 ぼく(わたしだって)ぼく(わたしだって)
 ◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯」

この部分を考えて、互いに言い合ってもいいですね。

 

教科書の最後には、「家族や地域の人」と『人』にも感謝の対象を向けています。
モノだけにせず、人に広げるのもいいですが、まずはモノだけで広げてみましょう。
そして、「自分では気づかなかったけど、たくさんのモノが自分の周りにあって、それを作った人がいる。だから大切にしないといけないんだ。」という思いを高めましょう。

そうすれば、人に話題を変えても「同じことだね」とスムーズに理解できるでしょう。

3 導入

T:教師 C:子ども

T:今、あなたが使っているものはなんですか?
C:使っているもの?
C:鉛筆!
C:消しゴム!

T:今日は、それらを「作った人」について考えます。

4 発問

・自分が作ったものではないから、大切にしなくていいのではないか。
・自分が作った図工の作品を乱暴に扱われたら、どんな思いになるだろうか。
・他に「自分が作ったものではないもの」はなんだろう。

・なんのために学校に行くのだろう。
・大人になったら、何かを作らないといけないのだろうか。
・なんのためにノートは使うのだろう。
→この発問で出てきた答えに、さらに「それはなんのため?」と突き詰めていく。

・自分で作ったものと、人が作ったもの、どちらが大切だろうか。
・最後の「できるように なるために」の後に、どんな言葉が続くだろう。

・「いまに おとなになったら ぼく(わたしだって)ぼく(わたしだって) ◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯」 ◯◯にどんな言葉が入るだろう。

5 まとめ

具体的な事実を知ることで、感謝の気持ちが出てくることを「期待」しますが、「強制」するものではありません。

その上でのまとめは、

自分では気づかなかったけど、たくさんのモノが自分の周りにあって、それを作った人がいる。だから大切にしないといけないんだ。

このことが、子どもの言葉でまとめられるといいですね!

はい、ということで今日は
『4年「朝がくると」【感謝】の指導案はこうする!』
このテーマでお送りしました!
また明日もお楽しみに。

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