こんにちは。
今日のテーマはこれです。
「指導案から離れるほど、生きた授業ができる!」
指導案を書いたことのある人は、
教師だったらほとんど全員でしょう。
私は年に数回ある研究授業で、しっかりと書く程度でした。
綿密にされる方は、略案(簡単な指導案)を週に数本書くこともあるでしょう。
毎時間の計画を書いている!という方もいるかもしれません。
もちろん、しっかり計画を立てるのが理想ですし、
それができれば子どもにとってイイ授業を提供できるでしょう。
しかし、なかなか計画を綿密に立てる時間を確保できないのが、
学校現場の実情です。
今日のテーマは、「指導案から離れる」です。
指導案が不要、ということを言いたいのではなく、
指導案というしっかりとした計画は必要。
しかし、指導案に縛られすぎると、教師主導で授業が進み、
子どもの思考や発言は二の次になり、
イイ授業にならなくなる、ということです。
目次です。
1 指導案は必要
指導案は、必要です。
指導案には主に次のようなことを書きます。
・授業の導入、展開、展開の中の発問、まとめという流れを組む。
・児童の発問を想定しておく。
・指導上の留意点を明記しておく。
これらは、授業を組み立てる上で必ず考えておかなければならないことです。
「指導案から離れる」とタイトルに書きましたが、
離れるためには、離れるものが必要です。
指導案という本筋があり、
そこから意識して「離れる」ことが必要というのが今回の主旨です。
基本があるから応用があります。
基本のない応用は、我流と言います。
指導案という基本を大切にするから、
生きた授業を作ることができるのです。
2 思いつき発問は正解
「思いつき発問」といういきなり聞き慣れない言葉を出しました。
これは私の造語です。
「思いつき発問」とは、
授業前には想定していなかったが、授業をする中で、
子どもの発言や話し合いの中から浮かんだ、
聞いてみたいと思う発問のことです。
「これ聞いてみたいな。
でも、事前に計画してないからだめだ。
計画していた発問は何だったかな。」
こう思ったことのある方、
実は多いのではないでしょうか。
私は、この「思いつき発問」は
正解だとお伝えします。
なぜなら、指導案はあくまでも「案」です。
案はたたき台とも言います。
状況によって変わるし、間違っていることも往々にしてあります。
指導案は指導プログラムではありません。
状況によって臨機応変に変えることが、大切なのです。
「思いつき発問」は、
指導案というレールを走っていて、
流れる景色に気付いて立ち止まることに似ています。
授業者は、授業をしながら子どもと同じ思考の流れに乗っています。
その中で「あ、これってどうなんだろう。」と
「聞いてみたい」と思う発問は、
子どもの思考を汲み取った中でひらめいた、
適切な発問なのです。
恐れることはありません。
指導案(指導計画)から離れて、
その場で考えた「思いつき発問」をしてみましょう。
現状を捉えた、適切な発問なら、
子どもはいきいきと考えたり発言したりすることでしょう。
指導案や指導計画から離れることを恐れる人は多いです。
理由としては次の2つでしょう。
①先輩の先生に怒られる。
②想定外の発問をしたら、想定外の流れになるから、まとまらない気がする。
①は、こう言いましょう。
「子どもの思考の流れを考えると、あの発問が適切だと思ったからです。」
これだけでOKです。
指導案どおりにやって成功することもあるし、失敗することもあります。
反対に、思いつき発問も成功することも失敗することもあります。
どれが正しいかなんて、やってみないとわからないのです。
授業者が適切だと思ったら、それが正解でしょう。
外野がとやかく言う必要はありません。
大切なのは、「思いつき発問」をしたあと、
子どもの反応はどうだったか、
あの場では「○○」という発問がよかったのでは、
とフィードバック(振り返り)をすることです。
フィードバックのない「思いつき発問」は、わがままです。
先輩の先生に自信をもって言うには、
日々のフィードバックが大切です。
とは言っても、授業後に頭の中で簡単に振り返るだけでOKです。
②、これについての悩みを聞くことが多いです。
でも、大丈夫です。
子どもは意外と脱線しません。
明らかにおかしい流れになったら、
教科書や指導案に戻りましょう。
でも、本当に外れたときだけでOKです。
子どもは、結局は真面目です。
楽しく真面目に考えたいのです。
授業者が、子どもの世界に身を委ねる気持ちがあると、
子どもは安心して発言します。
そして、自然にまとめをしていきます。
以上の理由から、
安心して「思いつき発問」をしましょう。
はい、ということで、今日は
『指導案から離れるほど、生きた授業ができる!』
このテーマでお話ししました。
生きた授業が1つでもできると、
子どもも先生も、授業が楽しくなりますよ!