5年

5年「ひとふみ十年」【自然愛護】の指導案はこうする!

道徳の自然愛護

こんにちは。
今日は『5年「ひとふみ十年」【自然愛護】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。

今日は「自然愛護」です。
Dの視点なので、
まとめは無理に言葉にしなくてもいいです。

なぜなら、D「生命や自然、崇高なものとの関わりに関すること」は
言葉にすると安っぽくなるからです。

このDの視点に関しては、
知っていること、当たり前のことを
深く再確認する意識でいましょう。

そして授業の終末は、
余韻を大切にしてください。

他の視点のようにきれいに終わるわけではない。
オープンエンドがマストな内容項目であることを
覚えておいてくださいね!

では、解説です!

順番に解説します。

もくじ
  1. 1 教材について
  2. 2 内容項目と教材
  3. 3 導入
  4. 4 発問
  5. 5 まとめ

1 教材について

5年生「ひとふみ十年」(日本文教出版)

D 主として生命や自然、崇高なものとの関わりに関すること
「自然愛護」
5・6年の目標・・・・自然の偉大さを知り、自然環境を大切にすること

「ひとふみ十年」あらすじ

勇と母は富山県の立山で自然を見て、
その美しさに心を打たれた。

そこで出会った自然解説員の松井さんに、
チングルマは高山植物であること、
10年以上かけて、やっとマッチ棒ほどの太さになること、
1度ふみつけると元にもどるのに10年はかかること、
などを教えてもらった。

2 内容項目と教材

・「自然愛護」で一番覚えておいてほしいのは、
『人と自然は、共生している。』
ということです。

・人は自然に対して
「守ってあげる」
「自然を保護する」
と言いますが、
それは自然より人の方が立場が上
という前提の考え方です。

・果たして本当に、自然より人が上でしょうか?
自然より人の方が偉い存在なのでしょうか?
こう聞かれると、
子どもはあまり考えたことのない概念でしょうから、
深く考えたくなります。

・では逆に、自然の方が人より偉いのでしょうか?
人は、自然を崇めて手を加えてはいけないのでしょうか。
なんだか、それも極論で違う気がします。

・人と自然、どちらが上ということはなく、
対等であり、共生する立場なのです。

・高山植物は、長い年月をかけて、
その環境に適応してきました。
適応し、緑が絶えなかったから、
立山の生態系が守られているのです。

・見て美しい立山の自然、だけでなく
厳しい環境で生き抜いてきた植物のおかげで
生きている動植物もいる、
命を守る自然という意味もあるのです。

・また、自然解説員の松井さんの役割も、
立山にとっては大切です。
勇たちに教えたように、立山を訪れる人に
高山植物について伝えて、
自然についての理解を深めてもらう。

・勇たちは、教えてもらったことを理解して、
自然に対する思いを馳せる。

・こう考えると人も自然も対等な立場であり、
互いに共存していると言えます。
しかし、人は自然に対して、
イメージはもっていますが
知識はもっていません。
「高山植物は1度踏むと10年はもどらない」といった
適切な知識をもっていなければ、
適切に保護することも、
適切に思いを馳せることもできないのです。

・だから、目標に「自然の偉大さを知り
とあるのです。
高山植物が過酷な環境で生きていること
1度踏むと10年はもどらないこと
などを知れば、
「大切にしたい(しよう)」と思う心は
わきあがってきます。
それが、この内容項目では大切なのです。

・しかし、あくまでも富山県の立山の話。
これを身近な自然にも使えるように、
教材の話を抽象化する必要があります。
高山植物はそもそも、ほとんどの人にとっては
身近ではないからです。

・抽象化の例としては、
☆自然について正しい知識を身につける
☆調べたり考えたりすることも、自然を大切にしていること
このあたりのことを、展開の中で確認したいですね。

・教え込むのではなく、子どもの気づきを大切にしましょう。

3 導入

・日文の5年生は、「自然愛護」の内容項目を
この「ひとふみ十年」しか設定していません。
ということは、前時のつながりを意識したり、
次の時間の授業を意識する必要はありません。

・始めに、「自然ってどんなものを言うの?」と聞いてみます。
木、葉、鳥、水、川、海、山、地球などなど、
多くのことを言ってくるでしょう。
そして、その「自然」と定義したものを○で囲みます。

・その○の外に、「人間」と書き、
「人間は、自然の○の中にいるの? 外にいるの?」と聞いてみます。
どんな反応をすると思いますか?
聞いてみたいですね。
その後、「今日は、人と自然の関係について考えていきましょう。」と言って、
教材に入ります。

・中にしろ、外にしろ、どちらでも問題ありません。
大事なのは、
「人間が自然をどう見ているかを導入で考えること」だからです。

・結論は、○の中だろうと外だろうと、
どちらでも問題ありません。
「共生」というキーワードが
子どもの理解できる言葉で
ストンと落ちれば大丈夫です。

4 発問

・高山植物はたくさんあるのだから、少しぐらい踏んでもいいのではないか。
・なぜ、チングルマは24年以上も成長するのに時間がかかるのだろう。
・チングルマは、自然解説員の松井さんになんと言っているだろうか。
・植物は踏んだら強くなるから、むしろ植物は踏んだほうがいいのではないか。
・植物は守ってほしいと思っているのだろうか。
・人間と植物、どちらが守ってあげているのだろうか。
・ちょっとぐらい自然を傷つけることは、いいのではないか。
・家の前の雑草も大切にしないといけないのだろうか?

5 まとめ

・気を付けてほしいのは、
このようなDの視点の授業の終末で
「自分は何ができるでしょう。」と
行動を考えて宣言させることです。

・それは厳密にいうと社会科の授業です。
自分が自然のために何ができるかを考えるのではなく、
その前提である
「自然のために活動するための大切な心は何だろう」と
考えることが道徳の役目です。

・道徳は、行為ではなく行為を生む心を考える教科です。
それを忘れずにいてください!

・ポイントは、『人と自然は、共生している。』
この言葉が、子どもの言葉で表現できればOKです。
決して共生というキーワードを教え込んだり、
引っ張ったりせず、
子どもから「あ、人と自然は同じ立場だ!」などと
気付ける授業展開をして
引き出したいですね!

はい、ということで今日は
『5年「ひとふみ十年」【自然愛護】の指導案はこうする!』
このテーマでお送りしました!