こんにちは。
今日は「子育て世代に送る!考える子が育つたった1つの考え方」についてお伝えします。
子どもって,親の思ったようになりませんよね。
「なんで言うことを聞かないの。」
「なんで一度言ったのに,同じことをくり返すの。」
子どもが小さかったころには、毎日のようにあった嬉しいことはどこへやら。
今は「大変!」としか毎日子どもに思っていないような気がする・・・。
そんな悩みを,この記事では解決します。
今日の目次は次のとおり。
・結論,たった1つの考え方
・「ハンバーグ定食」の例
・責任感が育つ
では,早速本題にいきましょう。
結論,たった1つの考え方
いきなり結論から言います。
「自己決定の場を与える」
これだけです。
どういうことでしょうか。
詳しく説明します。
「ハンバーグ定食」の例
ある例を出します。
あるところに,お母さんとその子ども(男の子)がいました。
2人はお昼ご飯を食べようと,レストランに入りました。
レストランのメニューにはたくさんの料理が載っていて,
どれを頼もうか迷っています。
お母さんはスパゲッティーにしました。
男の子は,まだ何を注文しようか迷っています。
1分,2分と時間が経ち,お母さんは言いました。
「早く決めなさい。」
男の子は急かされました。
早く決めないといけないのは分かっているんですが,
カレーライスか,からあげ定食かで迷ってしまいます。
いつまでも悩んでいる男の子を見て,お母さんはついにこう言いました。
「ハンバーグ定食でいいでしょ。」
男の子は,お母さんの言うとおり,
しぶしぶハンバーグ定食を注文することにしました。
しばらくして,ハンバーグ定食が運ばれてきました。
男の子は「まあハンバーグでもいいか。」と
気持ちを切り替えて食べ始めました。
楽しい食事も後半にさしかかったころ,
男の子は,思っていたより量が多かったハンバーグ定食を残してしまいました。
残ったお皿を見て,お母さんが一言。
「どうして最後まで頑張って食べないの!」と言いました。
男の子は,それに対してこう言いました。
「だって,お母さんがハンバーグにしなさいって言ったんだもん。」
(終わり)
お分かりでしょうか。
この男の子はお母さんが決めたことに乗っかるまではよかったのですが,
トラブル(今回は「残すこと」)が起きると,
「だってお母さんが言ったんだもん。」と責任転嫁をしました。
親が決めてあげることは,すぐに子どもが動くし理想的な動きですし,
一見すると理想的に見えますが,実はトラブルが起きた時は,
自分で判断していないので責任転嫁するのです。
「自己決定」をしていない子は,このように人任せな行動をとります。
それに慣れてしまっている親は,
「だから言ったでしょ。」という言葉も口癖になっているでしょう。
はっきり言います。
それでは子どもは育ちません。
自分で考えず,主体的でない子の出来上がりです。
では「自己決定の場を与える」ためにはどうすればよいのでしょうか。
それは,
「ひたすら待つ」
ことです。
何か子どもが迷っていたら,助言をせずひたすら待ちます。
これまでに自己決定の経験が少ない子は,きっと相談してくるでしょう。
「これ,どうしたらいいの?」
その時も,成長のよいチャンスです。
ちょっと頼ってきたぐらいで助言をしてはいけません。
「どうしたらいいと思うの?」
と返しましょう。
子どもは返答に困るでしょう。
でも,待つのです。
だから「待つ」ではなく「ひたすら待つ」のです。
子どもが自己決定するには,親も成長が必要です。
待ち切れずに,しびれを切らして助言をすることは,
子どもの自己決定の場を奪うことになるので,よくありません。
そして子どもが自分で決めてきたら,ほめてあげましょう。
「よく考えて決められたね。」
ほめるポイントは,
①決めるまでによく考えたこと
②自分で決めることができたこと
この2点です。
ただし,この「ひたすら待つ」には注意が必要です。
注意点
○余裕がある時にする。
例えば電車の時間が迫っている,約束の時間があるなど,
気が急いている時には親主導の判断をしてしまいがちです。
子どもの判断を充分待てるぐらい,余裕がある時に自己決定の場を与えましょう。
○子どもの判断は認める
子どもが決定してきたことは,否定をしないようにしましょう。
一生懸命自分なりに考えた結論が,「だめ」と否定されたら,2度と考えることはしなくなるでしょう。
子どもが判断できる場を与える時には,
「どちらを選んでも日常生活に影響のないもの」を題材として選ぶようにしましょう。
責任感が育つ
自己決定の場を与え,自分で決める経験を重ねた子はどんな子になるのでしょうか。
まずは,責任感が育ちます。
自分で決めたことなので,当然ですが誰にも責任転嫁できません。
トラブルが起きた時,
誰のせいでもないので自分でどうするか考えるしかありません。
親はその時,「どうするの。」と責め立ててはいけません。
ここでも「ひたすら待つ」のです。
親は,子どもが迷っている間,トラブルが起きて困っている間,
助けたい,助言したい,というものすごい大きな波が,にやってきます。
しかし,その波に流されてはいけません。
子どもは迷っている間,成長しているのです。
親もその間に成長をするのです。
始めの頃は,子どもは自己決定までにとても時間がかかります。
親はそれにじっと耐えましょう。
親自身も成長していると信じて。
そのような経験を重ねるうちに,
次第に自己決定までの時間が短くなってきます。
決めることに慣れてくるのです。
つまり,考える子になってきたということです。
人は1日に100個以上の意思決定をしていると言われています。
ほとんどが無意識にしている決定です。
子どものうちから,その無意識を意識して決定することで,
考え,責任感のある子に育ちます。
「自己決定の場を与える」
そのために親は「ひたすら待つ」
これだけです。
ぜひ徹底してやってみてください。
必ず子どもが変わってきます。
考える子を育てるために,
塾に通わせたり特別なプログラムを受講したりしなくても,
すぐに考える子を育てる教育は,家庭で始められるのです。
「子どもって対象は何歳の子ですか?」
そうですね。ある程度意志の疎通ができるようになったぐらいからが適当なので
2才~3才ぐらいからスタートして,18才まで続けてみてはどうでしょうか。
つまり,子育ての方針に「自己決定の場を与える」ことを追加してください。
しかし,早すぎたり遅すぎたりすることはありません。
「よしやろう!」と気付いた時が,始め時なのです。
現役小学校教師の私が自信をもってお伝えします。
この経験を重ねた子は,学力も伸びます。
考えること,決めることは,勉強でも重要になる力なのです。
この方法は,
お金がかからず,今すぐできます。
「自己決定の場を与える」は,
お金もかからずすぐに始められて,デメリットもそれほどありません。
ぜひ,挑戦してみてください。
ということで,
今日は
「子育て世代に送る!考える子が育つたった1つの考え方」
についてお話ししました。
また次回をお楽しみに!