2年

2年「金のおの」【正直、誠実】の指導案はこうする!

正直、誠実
Axe, Chopper, Cut, Split, Hatchet, Chop, Firewood, Wood

こんにちは。
今日は『2年「金のおの」【正直、誠実】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。

正直と誠実、よく似た言葉ですね。
この2つは、どうちがうのでしょうか?

2つの言葉の違いを説明できる人は、
道徳マスターと言っていいでしょう!

この2つの言葉の違いを押えると、
「正直、誠実」の内容項目の
授業づくりが一気に楽しくなります。

正直と誠実の違い、
考えていきましょう!

では、解説です!

1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ

順番に解説します。

1 教材について

A 主として自分自身に関すること 「正直、誠実」
1・2年の目標・・・・
うそをついたりごまかしをしないで、素直に伸び伸びと生活すること。

2年生「金のおの」(日本文教出版)

あらすじ
木を切っていたきこりが、手をすべらせて池におのを落としてしまいました。
すると池の中から神様が金のおのを持って現れました。
「落としたのはこの金のおのか。」
「そんな立派なおのではありません。」
今度はぎんのおのをもって現れました。
「落としたのはこの銀のおのか。」
「それもわたしのおのではありません。」
3度目には鉄のおのを持って現れました。
「それです。わたしのおのです。」
神様はきこりに金のおのも、銀のおのもくださいました。

それを聞いたとなりのきこりは、わざと池におのを投げました。
池の中から神様が金のおのをもって出てきました。
「それがわたしのおのです。」というと、
神様は悲しい顔をして池の中に消えてしまいました。
Ax, Hatchet, Block, Wood, Chips, Gravel

2 内容項目と教材

正直と誠実

まずは、正直、誠実のそれぞれの意味について考えましょう。
それぞれ広辞苑で調べると、次のとおり。

正直・・・心が正しく素直なこと
誠実・・・真面目で真心がこもっていること

うーん、言葉の意味はこのようになっていますが、
この言葉をどのように授業で使えばいいのでしょうか。
結論を言います。順番が大切なのです。

つまり、
正直は、行動が先で言葉が後
誠実は、言葉が先、行動が後なのです。

正直とは何でしょうか。
「正直に言いましょう。」等と使いますね。
これは、自分の行った行動を、嘘偽りなく言葉で表現しましょう、という意味です。
行動→言葉ですね。

もっと具体的に例をあげましょう。
Aくんが花瓶を割ってしまい、先生に見つかりました。
先生は「何があったか正直に言ってごらん。」と言います。
するとAくんは
「遊んでいて、手が当たって花瓶を割ってしまいました。ごめんなさい。」と言いました。
これは、「花瓶を割ってしまった」(行動)Aくんは、自分の行いを謝る(言葉)という流れです。
このように、行動→言葉の流れのことを、「正直」と呼ぶのです。

対して「誠実」はどうでしょうか。
正直と似ていますが、「正直に言いましょう。」のように「誠実に言いましょう。」とは言いませんよね。
これは、先に言葉があるからなのです。

例えば、約束を守る人。
この人は誠実と呼べるでしょう。
これは、「約束をする」(言葉)行為の後に、
「守る」(行動)があるという流れです。
発した言葉やルールに基づいて行動をすることを、誠実と呼ぶのです。

ここで、話を戻すと、Aの内容項目には「正直、誠実」とあります。
これは、順番が大切です。「誠実、正直」になっていないことがポイントです。
復習しましょう。先にくる正直は、行動が先にきました。
「正直」が先にくるということは、指導要領では、
「まず行動することが大切。」と言っているのです。
まずは行動をして、言葉で後から補足する。
言葉を先に言って行動するよりも、まずは先にいいと思うことをやってみましょう。
動いてみて、初めて分かることがあるんです。

ここまでは拡大解釈かもしれませんが、実際に教材研究をする際には、
「この教材は、正直に重きを置いているのか、誠実に重きを置いているのか。」
を考えましょう。

1つの教材で両方を大切に扱っているものはほとんどありません。
たいていは正直か誠実、どちらかの色が濃くなっています。
そして、正直なら正直、誠実なら誠実、重点がどちらか分かったら、
その行動をしている人物に焦点を当てて、発問を作ります。

Axe, Old, Lumberjack, Blade, Background, Chop, Hatchet

「金のおの」は『正直』が重点

「金のおの」は、どちらでしょうか。
池におのを落としたという行動の後に、
「わたしのではありません。」という言葉
自分のことを素直に伝えています。
行動→言葉なので、「正直」にスポットが当たっていると言えます。

この話をスーッと流すと、
『自分のことを正直に話すほうがいい』という結論になります。
しかし、この結論は、子どもは知らなかったことでしょうか?

45分かけてみんなで考えて学ぶほど価値のあることでしょうか。
残念ながら、これは子どもたちは「知っていること」なので、
学びがある授業になっているとは言えません。

となりのきこりは正直ではないのか考える

子どもの思考を広げるために、新しい視点を提案します。

「となりのきこりは、正直ではないのでしょうか?」

最初のきこりは、確かに正直に自分のことを話していますが、
金のおのを見た時に「ほしい」とは全く思わなかったのでしょうか?
人間ですから、欲はあります。
金のおのを見た時に「ほしい」と思っていなかったら、
最後に3本とも受け取っていないはずです。

ということは、金のおのを見たとき、「ほしい」と思っても
その自分の気持ちにウソをついて「ちがいます」と言ったことになります。

対して、となりのきこりは自分の気持ちに正直に、
「わたしのです!」と神様にウソをついてまで
自分の気持ちを押し通したことになります。

『自分の気持ちに正直かどうか』という観点でいうと
となりのきこりの方が正直である、と言えるのではないでしょうか?

最初のきこりは自分の気持ちにウソをついていた。
となりのきこりは、自分の気持ちにウソをついていなかった。

こうなると、ちょっと見方が変わってきますね。

子どもたちはどう思うか、聞いてみたいですね。

さらに、「本当の正直とはなにか」を、この流れでまとめると、
いい授業になりそうですね!

Tents, Camp, Block, Hatchet, Scout, Nature, Ax, Summer

3 導入

T:教師 C:子ども

T:正直ってどういうことですか?
C:思ったことを言うこと。
C:ウソをつかないこと。

T:今日は、「正直」についてみんなで考えましょう。

4 発問

・最初のきこりは、金のおのがほしくなかったのだろうか。
・となりのきこりのほうが、自分の気持ちに正直だから、「本当の正直な人」はとなりのきこりではないか。
・正直なのはどちらだろう。

・神様は、金のおのを最初に見せて、何を試したかったのだろう。
・神様は、鉄のおのがきこりのものだと知って、金とぎんのおのを持ってきたから、いじわるではないか。
・となりのきこりのいいところはどこだろう。

・最初のきこりの、悪いところはどこだろう。
・いつでも正直に言うことは正しいのだろうか。

5 まとめ

・相手へのウソはだめ。
・自分の気持ちにウソをつくことはあってもいい。
・正直な人は相手を傷つけない。

このようなポイントでまとめができるといいですね!

はい、ということで今日は
『2年「金のおの」【正直、誠実】の指導案はこうする!』
このテーマでお送りしました!

また明日もお楽しみに。

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例 : はしの上のおおかみ

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