4年

4年「ちこく」【相互理解、寛容】の指導案はこうする!

相互理解、寛容
Watch, Wristwatch, Wrist, Time, Timing, Timepiece

こんにちは。
今日は『4年「ちこく」【相互理解、寛容】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。

「相互理解、寛容」は、ザ道徳と言っていいぐらい、
道徳っぽい項目です。

シンプルなようで、
子どもに身近な価値観なので、
実に奥が深いところ。
実際に授業をすると、袋小路になってしまうこともあるでしょう。

今回例示する教材も、そんな考えドコロがたっぷりある教材です。

何に気をつければいいのか。
授業の着地点は何なのか。
1つずつ考えていきましょう!

では、解説です!

1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ

順番に解説します。

1 教材について

B 主として人との関わりに関すること
「相互理解、寛容」3・4年の目標・・・・
自分の考えや意見を相手に伝えるとともに、相手のことを理解し、自分と異なる意見も大切にすること。

4年生「ちこく」(日本文教出版)

あらすじ
こう太はかずやと、明日土曜日の10時に公園でサッカーの試合をする約束をした。
しかし、10時はとっくに過ぎていますがかずやが公園にきません。こう太はかずやが気になって調子が出ず、次々に点を決められて負けてしまいました。
「ごめん、ごめん。」
試合が終わったころ、かずやがやってきました。
「ごめんね。早く来たかったんだけ・・・」
「大事な試合にちこくしてくるやつなんかチームをやめてくれ。」

月曜日。休み時間にこの前の試合の反省をしています。
すると、こういちが言いました。
「かずやは弟のかんびょうをしていたみたいだよ。お母さんが言ってた。うちのお母さん、かずやのお母さんと仕事がいっしょだから・・・。」
「なんだよ。かずやの味方をするのかよ。」
そう言って教室のすみにぽつんと座っているかずやを見ました。
こう太は、はらを立てていることをこうかいする気持ちがふくらんできました。
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2 内容項目と教材

①親切とは似て非なるもの

この項目は、「親切、思いやり」と混同されますが、
「親切、思いやり」は、相手のことを考えて進んで親切にすること(行動)
「相互理解、寛容」は、相手のことを理解し、意見や考えを尊重すること(思考)
です。

両者は似ていますが、「親切、思いやり」は行動まで求めているのに対し、
「相互理解、寛容」は、相手の考えを尊重するという思考までしか求められていません。

「え、ムズっ!」難しいですよね。
だから、この項目は低学年にはありません。
中・高学年にしか配当されていない
のです。

ちなみに、高学年の目標は次のとおりです。

「自分の考えや意見を相手に伝えるとともに、謙虚な心をもち、広い心で自分と異なる意見や立場を尊重すること」

高学年では、『自分の意見も相手の意見も、同じように扱う』という感じが伝わってきます。

対して、中学年は相手のことも大切にするが、自分の意見はもっと大切にするという感じです。
つまり、中学年は相互理解度合いの重きは自分50%、相手50%ではなく、
自分の意見の方に重きが置かれているので、
自分75%、相手25%ぐらいの感覚でいましょう。

②相手の話を「聞く」

自分75%、相手25%と言いました。
間違っても、自分100%ではありません。
それは「自分勝手」と言います。

では、かずやは自分の意見を大切にしているでしょうか。
相手の意見を大切にしているでしょうか。

%(パーセント)は4年生にはわかりにくいので、
「10あるうち、どれぐらいかずやは自分のことを考えていると思う?」と聞いてみましょう。
10/10かもしれないし、9/10かもしれない。

子どもによって考えがわかれるところでしょう。

しかしきっと、こう太は10あるうち「10自分のことを考えている」と答える子が多いでしょう。
一度読むと、誰しもそう思います。

かずやの事情を聞こうとしないし、考えようともしない。
こう太のお母さんに「なにか事情があったんじゃないの?」と言われても、「理由なんて知らない!」と言っています。

相手のことを全く考えていないこう太は、相手のことを理解する気持ちがゼロだと言われてもしかたありません。

しかし、こういちが言います。
「お母さんに聞いたけど、弟のかんびょうをしていたみたいだよ。」

この言葉をこう太はよく聞いています。
そこからかずやを見る目が変わります。

教室のすみにいるだけのかずやが「ぽつんと」座っているように見えてきます。
自分の行動を振り返り、「こうかいする気持ち」が浮かんでいます。

こういちの言葉を聞いているし、それをきっかけにしてかずやのことを見直し始めています。

つまり、こう太は全く相手のことを考えられていない、というわけではないのではないのでしょうか。
シンプルに子どもに聞いてみたいですね。
「こう太は悪い子だろうか?」

子どもがどんな考えを言うか楽しみです。

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3 導入

T:教師 C:子ども

T:「いじめ」ってなぜ起こるのでしょう?
C:仲間はずれをするから。
C:悪口を言うから。

T:なるほど。では今日は「いじめ」についてみんなで考えましょう。

4 発問

・こう太は「悪い子」だろうか。
・かずやの悪いところはどこだろう。
・こう太のいいところはどこだろう。

・もし、次のサッカーでこう太がちこくしたら、かずやはなんと言うだろうか。
・「ちこくしたら迷惑がかかるから仲間から外れる」は、間違ったルールなのだろうか。
・こういちは、なぜこう太にかずやの事情を伝えたのだろう。

・かずやは、遅刻した理由をなぜ一生懸命伝えようとしなかったのだろう。
・こう太はこの後どうするだろう。
・もしこう太がかずやに謝っても、かずやが許してくれなかったら、こう太がかずやを理解したことはムダだのだろうか。

5 まとめ

◎「相手の立場に立つ」ために大切な心を考える。
そのために、
・自分だけでなく相手の考え(意見)も聞いて、大切にする。
・自分勝手にならないために「~かも」を考える。

このまとめをしっかりともっておくと、
ぶれない、面白い授業になりますよ!

はい、ということで今日は
『4年「ちこく」【相互理解、寛容】の指導案はこうする!』
このテーマでお送りしました!

また明日もお楽しみに。

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例 : はしの上のおおかみ

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