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特別の教科 道徳

C「規則の尊重」の考え方

規則の尊重

こんにちは。
今日はCの視点から「規則の尊重」について考えます。

規則も尊重も、子どもにとってはあまり日常生活では使わない言葉なので、
「『規則の尊重』は大切です。」と子どもにそのまま教えても、理解は深まらないでしょう。

そこで、規則の尊重の授業づくりの際に大切になるポイントをお知らせします。

目次です。

順番に考えます。

1 ルールとマナー

規則は、「ルール」「きまり」とも言い換えられます。子どもにとってはこちらの方が身近ですね。
そして、ルールと合わせて考えたい言葉に、「マナー」があります。

ルールとマナー、この両者の違いは何でしょうか?
ルールは可視化(目に見える)されているもの、
マナーは、可視化されていないものという区別がすぐに思いつきますが、
果たしてそれだけでしょうか?
なんとなく、この2つは明確な違いがある気がしませんか?

例えば、「電車で席を譲る」はルールでしょうか、マナーでしょうか。
他にも、「道に落ちているゴミを拾う」は、ルールでしょうか、マナーでしょうか。

「守る」という観点から言うと、どちらも「守る」ことが大切でしょうが、
守った先には、それぞれどんなよさがあるのでしょうか。
ルールを守ると、どんないいことがあるの?
マナーを守ると、どんないいことがあるの?

この、「守った後の未来」を考えることによって、両者の違いが見えてきそうです。

 

2 守るとどんないいことがあるの?

ルールは、守ることで2つのよさが得られます。
①社会の秩序が保たれる。
・ろうかは右側を歩く。→ぶつかる人が少なく、安心して歩くことができます。
②自己成長につながる。
・提出物は期限内に出す。→期限までにやるべきことを行う力がつく。

マナーは、守ることで、自分以外の人が気持ちよくなります。
・電車で席を譲る。→譲られた人が気持ちいい。
・ごみを拾う。→きれいな場所を見た人が気持ちいい。

このあたりの違いを授業者が意識しておくと、
子どもの発言を整理しながら聞くことができます。

 

3 自分だけ守れればいい?

では、規則(ルール)は自分だけ守っていればいいのでしょうか。
自分だけ、ろうかの右側を歩いていたら、それは「ルールがあってよかった。」と思えるでしょうか。

そのような状況は「正直者がバカを見る」状態になって、ルールを守ることの意味がなくなり、
自然とルールを守る意識は薄れていくでしょう。

小学校5・6年のねらいとして、

「法やきまりの意義を理解した上で進んでそれらを守り、自他の権利を大切にし、義務を果たすこと」

とあります。
「自他の権利」とあるので、自分が守るだけでなく、他者の権利も尊重することが求められるのです。
「義務を果たすこと」とあるので、ルールは守ることが前提であり、そのために自他の権利を大切にすることが求められるのです。

簡単に言うと、「ルールはみんなで守ろう」ということですね。

授業では、
ルールを守ると気持ちがいい。

マナーは大切。
この結論に安易にたどり着くのではなく、なぜ人はそのように感じるのか、
「モト」となる心について考えてみたいですね。

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