6年

6年「カスミと携帯電話」【節度、節制】の指導案はこうする!

道徳の節度、節制

こんにちは。
今日は『6年「カスミと携帯電話」【節度、節制】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。

節度、節制は
道徳の代名詞といってもいいぐらい
大切な内容項目です。

なぜなら、子どもだけでなく
大人も完璧ではないからです。

「ちょっとぐらいならいいか」
「このぐらいならいいよね」と
自分の中の悪い心がささやきかけてくることは
だれにでもあります。

天使と悪魔が心の中にはいる、
そんなことが昔から言われています。
「節度、節制」はまさしく、
この天使と悪魔の言い争いのことです。

葛藤とも呼ぶでしょう。

「節度、節制」の本質を押えれば、
道徳の本質が見えてくると言っても
過言ではありません。

では、解説です!

順番に解説します。

もくじ
  1. 1 教材について
  2. 2 内容項目と教材
  3. 3 導入
  4. 4 発問
  5. 5 まとめ

1 教材について

6年生「カスミと携帯電話」(日本文教出版)

A 主として自分自身に関すること
「節度、節制」
5・6年の目標・・・・
安全に気を付けることや、生活習慣の大切さについて理解し、
自分の生活を見直し、節度を守り節制に心掛けること

「カスミと携帯電話」あらすじ

カスミの友達のレイナは、携帯電話を買ってもらったそうだ。
うらやましいカスミは、お母さんにねだりますが、
お母さんは「試しにお母さんの携帯を使ってみたら。」と言われ
お母さんの携帯を使います。
次の日から、友達とメッセージのやりとりを始めます。
夕飯の途中や夜遅くでも、メッセージのやりとりを続けます。

2週間ほど経ったある日。朝礼でレイナが倒れます。
レイナは「カスミとメッセージができてうれしかった。
今日はもうやめようって言えなかった。」と言いながら
フラフラと歩いて行きました。

カスミは考えた結果、お母さんに携帯電話を返しました。

2 内容項目と教材

・結論から言います。
節度はルール、節制はルールを守ろうとする心です。

・では、カスミは節度と節制、
どちらが足りなかったのでしょうか。
「使い方に気を付けて」という条件で
お母さんから携帯を借りていますが、
夜遅くまでメッセージのやりとりをする姿は
適切な使い方をしているとは思えません。

・「○時以降は使わない」
「怪しいサイトにはアクセスしない」など
きっと暗黙の部分も含めて、
お母さんとカスミは使い方を共通理解していたことでしょう。

・ということは、節度(ルール)の部分は
ある程度は明確です。

・その節度(ルール)を守る心、
つまり節制がカスミには欠けていたということになります。

・カスミのあり得ない使い方が浮き彫りになった教材ですが、
実際のところは、カスミのような状況の子どもは
少なくないでしょう。

・自分のことを棚に上げず、
自分自身を振り返ることが
できるような授業展開が必要です。

・かといって、「自分ならどうだろう?」と
ストレートに聞いても、
「大丈夫、できています。」と
建前で語るだけで、
本音の部分はさらけ出さないでしょう。
子どもだってプライドはあります。

・ではどうすればいいか。
教材の中のカスミを深掘りすることで、
カスミ語りをさせます。
それが、ひいては自分のことを語ることに
つながっているのです。

・「自分だったらどうする?」
「あなたがカスミなら・・・」と
ストレートに振り返らせるのは、
ここでは得策とは言えません。

・具体的な視点を紹介します。

①レイナが倒れなかったら、
カスミもレイナもメッセージを続けていたか。

②メッセージのやりとりを夜遅くまですることは、
悪いことばかりだったのだろうか。

③最終的に自分で判断して携帯をお母さんに返したのだから、
カスミは節制の心が強いのではないか。
(実際、カスミのように自主返納する子は少ないでしょう。)

・この3つの視点で発問や授業展開を考えてみると、
「夜遅くまでメディアを使うことは、絶対悪だ」という
前提からちょっと離れられます。

・前提を見直すと、新しい視点が生まれます。
「悪いと言われていることは、本当に悪いのか」
と、教師自身が立ち止まって考えることが必要です。

・また、28番目の教材で「自分を守る力って?」という
同じく「節度、節制」の教材があります。
そこでは、今回のまとめが、次回の導入になるので、
積み上げる授業を意識しておきましょう!

3 導入

・「節度、節制」は『ちゃんとする』をキーワードに授業を組み立てることをオススメします。

・『ちゃんとする』ってどういうこと?
・『ちゃんとする』とどんないいことがあるの?
・スマホを『ちゃんと』使うってどういうこと?

などと、『ちゃんとする』を柱にして、
途中や終末でも聞きます。

・節度や節制という言葉は、
6年生といえどむずかしいです。

・子どもが理解しやすい言葉で、
授業を組み立てるとぶれにくいですよ。

4 発問

上述したことをストレートに聞いてみましょう。

・もしレイナが倒れなかったら、2人ともメッセージを続けていただろうか。
・メッセージのやりとりを夜遅くまですることで、いいことはあったのだろうか。
・最終的に自分で判断して携帯をお母さんに返したのだから、カスミは節制の心が強いのではないか。
・カスミは自分の携帯電話があれば、もっと使い方に気を付けたのではないか。
・レイナとカスミの友情が深まったのだから、夜遅くまで使ってもいいんじゃないか。
・お母さんは、夕飯中や夜遅くに、どうして注意をしなかったのだろう。
・カスミはいい子? 悪い子?

※ちなみに、
「カスミが『私にはまだ早い』と言った意味はなんだろう」と
文脈から考えられる発問は、
いい発問とは言えません。
「携帯電話を使うことは悪」という絶対的な前提のもとに
意見を言うので、きまりきったことを言うだけの発問になるからです。

5 まとめ

・『ちゃんとする』とどんないいことがあるかと言うと、
自分もみんなも「安心で安全」な生活ができる
ということです。

・携帯を夜遅くまで使わなければ、
体調が整って安心です。
頭も冴えるので、適切な判断ができて安全です。

・他にも、
ろうかを走らなければ、みんなけがをせず安心
学校の準備をちゃんとしておけば
忘れ物をせずに安心

・このように、『ちゃんとする』ことは、
「安心、安全」につながるのです。

・「安心、安全」が子どもたちから出れば
黒板にメモしておきます。
出なければ、教師が出してもよいでしょう。

・『ちゃんとすれば、安心で安全』
このことを頭に入れて、
授業をしてみてくださいね!

はい、ということで今日は
『6年「カスミと携帯電話」【節度、節制】の指導案はこうする!』
このテーマでお送りしました!