6年

6年「地球を一周歩いた男ー伊能忠敬ー」【真理の探究】の指導案はこうする!

真理の探究

こんにちは。
今日は
『6年「地球を一周歩いた男ー伊能忠敬ー」【真理の探究】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。

今日の内容項目は
「真理の探究」
Aの視点で、5・6年生にしかありません。

1~4年生にはない項目。
難しそうな感じがしますが、
ポイントを押さえれば大丈夫です。

では、解説です!

順番に解説します。

もくじ
  1. 1 教材について
  2. 2 内容項目と教材
  3. 3 導入
  4. 4 発問
  5. 5 まとめ

1 教材について

A 主として自分自身に関すること
「真理の探究」
5・6年の目標・・・・
真理を大切にし、物事を探究しようとする心をもつこと。

6年生「地球を一周歩いた男-伊能忠敬-」(日本文教出版)

「地球を一周歩いた男-伊能忠敬-」あらすじ

江戸時代後期、学者の高橋至時(よしとき)のもとに
伊能忠敬が弟子入りしました。
忠敬は至時の20才も年上でした。

「地球の直径はどのくらいだろうか。」
至時のつぶやきに忠敬は
「江戸と蝦夷地(北海道)の2点から
北極星を見上げる角度を測り、緯度の違いからわかる」
と答えました。

その後、自らの足で蝦夷地を半年かけて測量しました。
ほとんど自分のお金で費用をまかないました。

しかし、地球の大きさを知るために
測量が十分でないとわかると、
忠敬はさらに測量の旅に出ます。

「西洋の本を翻訳したらいいではないか。」
仲間のそんな声にも耳を貸さず、
全国を歩いて測量しました。

歩いた距離は4万キロ。
実に地球1週分の長さでした。
完成した地図は、現在の地図とほとんど変わらないほど、
正確なものでした。

2 内容項目と教材

・この内容項目は5・6年にしかありません。
抽象的でわかりにくい概念だからということでしょう。

・とはいえ、5・6年生にも難しい内容項目ですので、
オススメの方法があります。

「勉強」と「研究」のちがいを考えることです。
結論から言うと、
勉強は、答えがあるものを追い求めること。
研究は、答えがないものを追い求めること。

・これに尽きます。
では、勉強をする上で大切なことはなんでしょうか?
研究をする上で大切なことはなんでしょうか?

・2つに共通する心はなんでしょうか?
ちがう心はなんでしょうか?

・子どもたちと考えてみたくなりますね。

・では、伊能忠敬がしたことは、
勉強でしょうか。研究でしょうか。

・今でこそ、Googleマップなどで
地球を空から簡単に見ることができるので、
日本や地球の形もよく知っています。

・しかし江戸時代は充分な測量技術がないため、
日本や地球の形は想像の域を超えないものが多かったでしょう。

・つまり、伊能忠敬は、「地球の直径」という
予想ができないものに立ち向かっていった、
研究をしたということです。

・忠敬の「不屈の心」にどうしても目が向いてしまいますが、
それだと「希望と勇気、努力と強い意志」の項目になってしまいます。

・「真理の探究」の視点にするためには、
☆忠敬はなぜ、地球の直径を知りたがったのか。
☆自ら疑問を解決することは、どんなよいことがあるのか。
と、忠敬の問題を追及する心に目を向けることです。

・忠敬は、自ら課題を見つけ、その課題に向かって
解決方法も自分で見つけました。

・これはまさしく研究です。
答えがあるものを確かめるわけではなく、
答えがないものを、まるで草をかきわけながら進むように
測量をしながら追い求めたのです。

・測量の旅は、教材ではあっさりと書かれていますが、
沿岸の測量は困難を極めたそうです。
☆荒波の中、足場の悪い中、歩けない場所は船に乗って測量。
☆私有地など入れない土地は目測で測量。
☆仲間の脱落。
☆自身の衰える体力との戦い。

・これらを乗り越える、強い心が
「自分の手で疑問を解決したい」という心です。

・こういった偉人の教材は、
遠くの時代の人が、とてつもない偉大なことをして、
自分とは全く違う世界の人だけどすごいな、
と自分とは別次元で考えてしまいがちです。

・しかし、忠敬も結局は人間です。
自分の疑問を夢中になって解決する、という心は
子どもでも自分ごととして捉えることができます。

・例えば、好きなアニメについて
ネットで調べたり、絵を描いたり、
キャラクターについてノートに特徴をまとめることは、
「自ら課題を見つけ、解決方法を考えて、
答えのないものを追い求める」という意味では
忠敬と同じです。

・研究とは、なにも大きなことではなく、
研究所で白衣を着て実験器具をもつ必要もなく、
自分が知りたいと思って、自分なりに詳しく調べたら
もうそれが研究なのです。

・そのときに、安易に翻訳本に流されたり、
人に頼んだりせずに、
自分で本質を見つけようとした忠敬の心が、
子どもに気付かせたいところですね。

・言葉を変えると、
勉強は、人が与えた課題を、解決すること。
研究は、自分が見つけた課題を、解決すること。
とも言えます。

・勉強と研究の違い、そしてそれぞれを表現する
ぴったりな言葉を子どもと話し合いながら
見つけてみてください。

3 導入

・「勉強と研究」ってどうちがうの?と聞きます。
いろいろな答えが出るでしょう。
全て受け止めます。

・そして、終末でも同じことを聞きます。
導入と終末で同じことを聞くことで、
子どもは1時間の学びを自覚することができます。

・「メタ認知」といって新学習指導要領で
大切にされている考え方です。

4 発問

・なぜ、忠敬はあきらめなかったのだろうか。
・忠敬は、ほめられたくて全国を測量したのだろうか。
・まわりの人は心配して止めたのに、忠敬は聞かなかったから,
忠敬は自分勝手ではないか。

・忠敬がしたことは、勉強だろうか、研究だろうか。
・勉強をする上で大切なことはなんだろう。
・研究をする上で大切なことはなんだろう。

・勉強と研究に共通する心はなんだろう。
・勉強と研究、ちがう心はなんでしょうか?
・正確な測量ができて、もう忠敬は満足しているのだろうか。
(実際は完成前に亡くなったが、書かれていないので触れなくてよい。)

5 まとめ

・勉強と研究、どちらが素晴らしいということではなく、
どちらも大切であり、
それぞれを行う上で大切にしたい心について押さえます。

・どちらも、
 ☆自分で知りたいと思ったことは考えたり、
聞いたり、調べたり、実験したりして
様々な方法で解決しようとすることが大切。
☆自分でゴールや方法を考えたら、それは研究になる
などでしょうか。

・小学校は答えの与えられている
勉強ばかりだと思いがちですが、
実はこう考えると、
係活動や委員会・クラブなど研究
意外と多いですね!

・それに気付けると、この授業は大成功ですよ。

はい、ということで今日は
『6年「地球を一周歩いた男ー伊能忠敬ー」【真理の探究】の指導案はこうする!』
このテーマでお送りしました!