こんにちは。
今日は『「自信」をカブトムシから学ぶ』というテーマでお話しします。
以前、『テストの丸付け』というテーマで、
時短できるテストの採点方法についてお話ししました。
そのとき、次のような意見をもらいました。
「先生の力を借りてまで100点を取らせることに、
本当に意味があると思っているのですか?
なぜそこまで100点にこだわるのですか?」
ごもっともな意見ですね。
今日は、そのご意見にお答えする形で、私の持論をお話しします。
結論から言います。
100点は取れるだけ取った方がよい。
それは自信につながるから。
訳を説明します。
昔、テレビで次のような内容の番組を見ました。
南米のヘラクレスオオカブト(以下ヘラクレス)を対決させました。
カブトムシの2倍以上もある体格のヘラクレスは、
あっという間にカブトムシを放り投げます。そこで、カブトムシに猛特訓を開始します。
どんな特訓かと言うと、
ヘラクレスと同じ大きさのぬいぐるみを作り、棒の先につけます。
そして、そのにせものヘラクレスをカブトムシの前に持っていき、
負けたようにわざと後ろに大きく下がったり、放り投げられたりします。つまり、「勝たせる経験」を積む特訓をしたのです。
1週間ほどその特訓を受けたカブトムシは、
いよいよ本物のヘラクレスと対決をします。
以前は、ヘラクレスにあっという間に放り投げられたカブトムシ。
ヘラクレスは、余裕すら感じさせる貫禄で、
カブトムシとの再戦に臨みます。
いざ、勝負開始。
開始の合図と同時にカブトムシは、
勇猛果敢にヘラクレスに向かっていきます。
その足取りに迷いは感じられません。
すると次の瞬間、
あっ!
宙を舞うヘラクレス
カブトムシが、ヘラクレスの体の下にツノを入れ、
体全体を使ってヘラクレスを舞台である木から剥がし、
宙に放り投げたのです。
まるで前回のリベンジと言わんばかりの
見事な投げ技でした。
はい、いかがでしょうか。
カブトムシも、自信をつけると、
大きな敵に向かっていけるのです。
自信があれば、
例え1度負けた相手でも、
果敢に向かっていくことができるのです。
昆虫でも、自信をつければ実力以上の能力を発揮できるのです。
子どもでも、この理論は応用できるはずです。
つまり、自信をつければつけるほど、
子どもはぐんぐんと自分の能力を伸ばしていくのです。
私のテストの採点方法では、
100点を取る子が続出します。
100点を取った子は、
自分で自分を褒め、
先生に褒められ、
家で褒められます。
自信をつけないはずがありません。
むしろ100点を取るのが当たり前になるでしょう。
次のテストでは、
「今回も100点を取ろう。」と意識が高くなり、
計算間違いをしないように慎重に問題を解いたり、
見直しをしたりします。
数回その経験を積めば、先生がいちいち
「よく見直しをしましょう」という必要はありません。
テストで自信をつけた子は、
授業中にも積極的に発表をするようになります。
「自分はできる」と、イイ自信を獲得しているので、
堂々と発表をするようになります。
テストでは完璧に仕上げますが、
不思議と授業中は、少々の間違いは恐れない子になります。
また、学習内容で分かることが増えてくると、
友達に教える場面も増えてきます。
授業中に「友達に教えること」を前提として学ぶので、
当然ですがインプットの質が高くなります。
自信をつけた子は、
先生の想像以上のスピードで伸びていきます。
だから、私は「机間採点法」をやめないのです。
時間の足りない今だからこそ、
この採点方法を試してみてください。
先生は時間が短縮され、他の仕事にエネルギーを使える。
子どもはテストがすぐに返ってくる上に、自信がつく。
保護者は、即日で子どもの学習内容が分かる。
いいことばかりですね。
はい、ということで、
今日は『「自信」をカブトムシから学ぶ』というテーマでお話ししました。
私の教育方針の根幹の部分をお話ししました。
テストの採点に限らず、
私の教育実践のもととなる考え方です。
ぜひ、参考に!