2年

2年「ゆきひょうのライナ」【生命の尊さ】の指導案はこうする!

生命の尊さ

こんにちは。
今日は『2年「ゆきひょうのライナ」【生命の尊さ】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。

今日の話題は「命」です。
「命は大切」ということは
道徳の授業を受けなくても
子どもはわかっていることです。

では、道徳で命について学習することは
意味のないことなのでしょうか?

決してそんなことはありません。

「命は大切」と漠然とはわかっていても
なぜ大切なのか、ということを
説明することは難しいです。

今日は教材を通して、
命について考えていきましょう!

では、解説です!

順番に解説します。

もくじ
  1. 1 教材について
  2. 2 内容項目と教材
  3. 3 導入
  4. 4 発問
  5. 5 まとめ

1 教材について

D 主として生命や自然、崇高なものとの関わりに関すること
「生命の尊さ」
1・2年の目標・・・・
生きることのすばらしさを知り、生命を大切にすること。

2年生「ゆきひょうのライナ」(東京書籍)

「ゆきひょうのライナ」あらすじ

ゆきひょうの子ども、ライナは初めて探検に出かけた。

川で泳ぐ魚。
その魚を食べるサギ。
子ウサギを食べようと狙っているきつね。

ライナは思わず、きつねに「やめて」と
言ってしまい、ウサギは逃げてしまった。

「えものをとらなければ、
こっちが命をなくしてしまうんだよ。」
ときつねが言った。

このことをみみずくのおじいさんに話すと、
「むだな命はなに1つない。
食べられた命は、あなたの命のもとになる。
だから、なくなった命の分も一生懸命生きること。」
と言われました。

2 内容項目と教材

・東京書籍の教科書では、「生命の尊さ」は
重点項目になっており、この教材は3つ目です。

・この教材は、2年生の教材ですが、
命について本質的な部分を突いており,
考える点が多くあります。

・人間も含めて、自然界では
「食べる・食べられる」の関係にあります。

・自然界では食物連鎖とも言いますね。

・人間は、他の動植物の命を食べている
代表的な生き物です。

・牛や豚などの家畜や野菜などの植物の命を
日々摂取して生きています。

・しかし、牛や豚の屠殺(とちく)現場は
あまり表立って教えられません。
※屠殺・・・家畜など動物を殺すこと

・この道徳の教材で、人間は
「牛や豚の命をもらって生きている」ことを
教えるために、
残虐な事実を教える、という意味ではないのですが、
教師は屠殺もこの教材の裏にあることを
改めて認識しておく必要があるでしょう。

・教材に戻って考えてみると、
☆魚とサギ
☆きつねとうさぎ
という食べる・食べられる関係の生き物が出てきています。

「命を奪う」ということは「生きること」
という本質的な部分をいきなり教えても、
子どもは納得感を得にくいでしょう。

・視点を変えてみます。
実はライナは、2年生の子の思考と同じです。

・2年生にもなると、
牛や豚を食べているということは認識しているし、
生活経験の中から身近な人、動植物や昆虫の命が
失われる場面に遭遇したことは少なくないでしょう。

・言葉にすると「死んでかわいそう」
というストレートな表現しか出てこないでしょうが、
死について考えている姿でもあります。

・そんなとき、ふとライナのように思うのです。
「なぜ、命を奪ってまで生きないといけないのだろう。」
「命を食べるなんて、当たり前にしてきたけどかわいそう。」
と。

・人はこの思いを乗り越えて、日々生活をしています。

・言葉にすると「生きるためならしょうがない。」のですが、
命が命らしくあるためには、
他の命を得ることが必要なのです。

・ある意味では「残虐」ととれますが、
ある意味では「命の連鎖」ともとれます。

・このあたりの話になると、
いろいろな考え方が入り交じるので深入りは避けますが、
事実として、
人間は多くの命の上に今の命があるのです。

・ふだんは何気なく食べ物を摂取していますが、
ふとしたときに、ライナのように
命を食べることについて考えることがある。
それが2年生の思考に近いのです。

・自分ごととして命について語るには
少々むずかしい話題です。

・しかし、ライナの立場に立って、
立ち止まってこれまでのことを考えることで、
自分自身のことが見えてきます。

・子どもは教材の登場人物を通して、
自分のことを語るのです。

・「自分だったらどう思う?」という発問が
自分ごととして捉えさせるための発問として
取り上げられますが、
わたしはこの発問は万能ではないと思っています。

・今回のこの教材も
「自分が牛や豚の命を食べていることを、どう思う?」
と聞かれると、生々しいし、
答えにくいものになります。

・それが、ライナという登場人物を通すことで、
自分のことを語ることができるのです。

・だから低学年は、
「物語の世界に浸る」ことが大事なのです!

・ライナも、ここまで大きくなったのは
他の動物の命を食べたからです。

・命について説いているみみずくも、
命を奪わずに生きることは不可能でしょう。

・大切なことは、ライナを通して
次のようなことに気付くことです。
☆自分はたくさんの命の上に立って生きている
☆たくさんの命に感謝をする
☆どんな命が自分を支えてくれているか考える
☆自分の命は自分だけのものではない。

・これらが全て出る必要はありませんが、
子どもがライナに自分を投影し、
命について考え、
当たり前だと思っていた
「命を食べること」に思いを馳せることが
大切です。

・最初に「命は大切なんてことは
みんな知っている」と言いました。

・本当にその通りです。
そして、その「大切」を
このような議論を通して、
「だから大切なんだ」
「やっぱり大切なんだ」と
知っていた理解の道をより太くすること
本当のゴールなのです。

3 導入

・これまでの「生命の尊さ」のまとめを
導入に使ってもよいでしょう。

・もしくは、
「『命』ってどんなものにありますか?」と聞いて
身近な命に目を向けます。
☆人間
☆動物
☆植物
☆自然など
子どもの感性を受け止めましょう。

・そして、「今日は『命の上にある命』について考えましょう。」
と言い、教材を読みます。

4 発問

・ライナはこれまで、1回も命を食べたことはないのだろうか。
・魚はかわいそうなのだろうか。
・うさぎは喜んだけどきつねは喜んでいないから、
ライナのしたことはダメなことなのだろうか。

・命を食べずに生きていくことはデキるのだろうか。
・給食で命のあった動物が出てきたら、食べないほうがいいのだろうか。
・サギは悪いことをしているのだろうか。

・うさぎが雑草を食べることは、命を食べていることになるのではないか。
・ライナのお母さんは、ライナになんと言うだろう。
・命について考えて大きくなったライナと、考えずに大きくなったライナ、
どちらが立派だろうか。

5 まとめ

・繰り返しますが、次のようなことが
子どもの言葉で表現できるといいですね!
 ☆自分はたくさんの命の上に立って生きている
 ☆たくさんの命に感謝をする
 ☆どんな命が自分を支えてくれているか考える
 ☆自分の命は自分だけのものではない。

・実はこの教材は、
「いじめ防止」の観点も入っているのです。

・「いじめ」というワードを出す必要はありませんが、
『自分の命は、自分のものだけでなく、
たくさんの人の思いや命が入っているんだね。』と
言うだけで、子どもは身近な人や動植物について
思いを馳せることでしょう。

・それが、いじめの未然防止につながっているのです!

はい、ということで今日は
『2年「ゆきひょうのライナ」【生命の尊さ】の指導案はこうする!』
このテーマでお送りしました!