特別の教科 道徳

道徳の発問は、放任せよ!【初級編】

道徳の発問

こんにちは。
今日は『道徳の発問は、放任せよ!』
このテーマでお話しします。

道徳をじっくり考えたことのある方は、
ほとんど通った悩みだと思います。

いい発問が思い浮かばない・・・

確かに、わたしも悩んだ覚えがあります。

でも、「いい質問」ってなんでしょうか?
子どもの思考が促されること?
子どもがいきいきと発表すること?
授業が進むこと?

たぶん、
「いや、いい質問って、子どもがしっかり考える質問でしょ。」
と思う人がほとんどでしょう。
しかし、それはイコール
子どもがよく発表する質問を求めています。

考える=発表する だと思っているからです。

だから、「子どもが全然発表しません。」
なんていう悩みが、よく出るのです。

つまり、
いい発問=子どもがたくさん発表すること
と思っているので、
子どもが発表しやすい発問は何か
と、本質からずれたことを
いつの間にかわたしたち教師は
追い求めてしまっているのです。

そこで、アドバイスです。

道徳の発問は、放任しましょう。

放任とは、読んで字のとおり、
放って任せることです。

先ほども言ったとおり、
発問を考えるとき、
子どもが発表しやすいものを
考えてしまいがちです。

ということは、
答えがはっきりしていて
思考の広がりが
さほどない発問になりがちです。

そこで、そもそも発問から見直しましょう。
教師が聞いてみたい発問を考えましょう。

どのように発問を考えればよいかについては
過去の記事を参考にしてください。

①【道徳】授業を貫く発問の作り方3か条

②道徳の問いは「矛盾」から始まる

 

そして、ここから考えた発問は、
先を予想しすぎずに、
ある意味では無責任に投げ出してみましょう。
はい、投げ出すのです。

それが、今日の本題、
放任せよ!
なのです。

教師は、授業を最後まで
きれいなものに仕上げたいので、
(つまり失敗したくないので)
「置き」にいった授業をします。

先が見える、
予想できる、
道を外さないような
安心できる
発問や展開を積み重ね、
授業を構成します。

しかし、それは面白くない授業になります。
なぜなら、成功することが目的ではなく、
『失敗しないこと』が目的になっているからです。

置きにいく授業ほど面白くないものはありません。

道徳は、子どもの思考の広がりが
面白い教科です。

教師が先の見える展開をしていては、
子どもは常に
教師の用意したフィールドの中でしか
思考できないのですから、
面白いわけがありません。

ましてや、そのフィールドから出たら、
「違います」と叱られることもあるでしょう。

そんな授業をしていては、
面白い!と感じるわけありませんよね。

授業のレベルを上げることは、
すぐにはできません。

しかし、
ちょっとした挑戦は
今日からでもできます。

その第一歩として、
「発問を放任」してみましょう。

先の予想できない発問を,
授業で1つだけ
子どもに投げかけてみましょう。

思っている以上に脱線せず、
むしろ新しい視点を得られる感覚に
驚くはずです。

それが、道徳の面白さです。

まずは勇気を出してみることが大切です。

 

子どもにも言いますよね。
「恐れずにチャレンジしましょう」って。
教師が挑戦しないなら、
そんな教師に教えられる子どもは
当然挑戦する良さを知らないから、
積極的には挑戦しないでしょうね。

まずは、ちょっとの勇気を出して、
「放任発問」をしてみましょう!