保護者対応

【保護者対応】クレームはチャンス!

こんにちは。Kishです。

今日は「クレームはチャンス!」このテーマについてお話します。
保護者対応って難しいですよね。
特にクレームを言われると、
なんとも言えない悔しい気持ちになります。
今回は、その保護者対応がちょっとだけ楽になるお話をします。

今日の目次です。
・そもそもクレームって?
・傷害事件に発展することも・・・
・クレームはチャンス!
・カギは「保護者目線」

では本題にいきましょう。

そもそもクレームって?

「クレーム」と言いますが、そもそもクレームとはなんでしょう。
実は勘違いされているのですが、
クレームは苦情とは違います。

英語のclaimからきており、
本来の意味は「要求」「要望」「主張」「意義」です。
保護者が学校に対して、
次の内容を言うことが、クレームということです。

・何かを要求すること
・要望を伝えること
・考えを主張すること
・意義を伝えること

単なる文句ではなく、
何かしらの考えが、「クレーム」には詰まっているということです。

クレームを言われる時は、
保護者の言葉尻がきつい時が多いですが、
そのベールを剥いで冷静に考えてみると、
その中身は、「学校に聞いてほしい思い」があるということです。

 

しかしそうは言っても、
主張を一方的に展開されるようなクレームや、
独特な見方での意義を言われるクレームは、
聞いていてやはり心苦しいものです。

クレーム総合研究所発行「モンスタークレーマーを一気に黙らせる対応術」では,
クレームについて次のように書かれています。

「苦情やクレームの対応は,初期対応が肝心で,事前に対応の心得を学んでおくことは大事である。」

今回は,その「対応の心得」をお伝えしましょう!

傷害事件に発展することも・・・

12年前,2008年5月15日の産経新聞で
次のニュースが報じられました。

モンスターペアレント、長男を注意した教師殴る

警察は、中学1年の長男(12)が通う中学の男性教諭(46)を殴ってけがをさせたとして、傷害の疑いで、自営業の容疑者(42)を逮捕した。調べでは、容疑者は、長男が通う中学校の玄関先で、教諭の頭や腹を傘と手で殴って軽傷を負わせた疑い。男性教諭は事件当日の昼、校舎内でボール遊びをしていた容疑者の長男を注意し、夜に電話で容疑者に伝えた。しかし、同容疑者は、長男の言い分と男性教諭の言い分が違ったことに腹を立て学校に乗り込んだという。

時間は経っていますが、今でも充分起きてもおかしくない事例だと思います。

ポイントは
「長男の言い分と男性教諭の言い分が違ったこと」です。

先生からすると、生徒の話を充分聞いて、指導をしたつもりだったのでしょう。
しかしその生徒は、先生の聞き取りが充分ではなかったのか、
父親には先生に話したことと違うことを伝えたようです。
このすれ違いが原因で、起きてしまった事件と言えます。

このように,保護者対応は気をつけなければ
傷害事件にまで発展することもあるということです。

クレームはチャンス!

「何を言ってるんだ!」と聞こえてきそうですね。
この画像を見てください。

これはお菓子メーカー「ロッテ」のホームページからもってきた
「商品に関するお問い合わせ」のページです。

具体的な例を考えてみましょう。
あなたは、たまたま食べたコアラのマーチが
割れてしまっていることに気がつきました。
それを、このお問い合わせページから電話番号を調べ、
わざわざロッテ本社に電話をして、
「私の購入したコアラのマーチが割れていました。
楽しみにして食べようと思っていたのに、楽しみが半減しました。」
と気持ちを伝えますか?

これは人によるので一概には言えませんが、おそらくは
「そんなめんどくさいこと、わざわざしないよ。」
という人が多いのではないでしょうか。
そうなんです。

クレームとは,そもそもめんどくさいものなのです。

ということは、こうも考えられます。
クレームをわざわざ言ってくれるということは、
まだまだ期待しているということです。

要求を伝えることは、
よりよい未来になることを想像して伝えるものですから、
ある意味では、
「クレームはなくなることはない」とも言えます。

残念に聞こえるかもしれませんが、
これは「文句がなくならない」
ではなく、
「よりよい未来を想像することがなくならない」
ということです。

そう考えると、なんだかちょっと心が柔らかくなりませんか?

カギは「保護者目線」

では,具体的にクレームをもらったら、

どうすればいいのでしょうか。
保護者対応は無数に事例があるので、
全てに共通する対処術は、残念ながらありません。

しかし、全ての保護者対応に共通して、
その事例に合った適切な解決策が導ける
考え方ならあります。
それは
「保護者の目線で考える」ことです。

この画像、何だと思いますか?

これは、Yahooの検索エンジンで
「小学校 クレーム 伝え方」で検索した結果です。

『小学校の担任にクレームを言う時に失敗しない4つのこと』
『学校や先生へのクレームを上手に伝えるコツ』
『小学校の担任に苦情を言いたい』
などなど、クレームの伝え方ノウハウや、相談ページが山ほど出てきます。

つまり、クレームを言われる先生だけでなく、
保護者も困っているのです。
保護者も人間です。
担任にクレームを言うと
その後の関係が悪化する可能性があることは、
当然ですが想像していることでしょう。
しかし、そんな不安をかなぐり捨ててまで、
学校にクレームを伝えているのです。

「保護者は不安を抱えている」

こう考えると、
先生自身の自分本位な考えだけではなく、
保護者の思いは何だろう、と考えが広がってきませんか。

さらに、
あなたのクラスが40人学級であったら
クレームを言ってくるのは多くて5名ほどでしょう。
それ以外の90%近くの保護者は、
先生のことを信用し、
多少言いたいことがあっても
我慢して静観の姿勢を貫いているのです。

何が言いたいのかと言うと、

「一部の人の意見に振り回されて、
全体が崩れることは、あってはならない。」

ということです。

保護者から総スカンをされることは現実的にあり得ませんし、
あったとしたら学級経営以外の問題が大きいと思うので
担任だけで対処する必要はないでしょう。

以上、今日は「クレームはチャンス!」というテーマでお送りしました。

また次回をお楽しみに!