こんにちは。
今日は『【道徳】授業を貫く発問の作り方3か条 おまけ付き』
このテーマでお話しします。
道徳の発問は、指導書に例が載っているので
「発問がなくて困った」ということはないと思います。
しかし、発問はあるにはあるけど、
「子どもがノッてこなくて困った」ことはあるでしょう。
指導書の発問はあくまで例です。
あなたの目の前の子どもが
例示された発問でいきいきと発表することは
たまにあっても、毎回は難しいでしょう。
となると、自分で発問を考える必要があります。
道徳は子どもの思考の流れに合わせて
展開も柔軟に変えることが求められるため、
臨機応変な対応のためにも
発問を作るコツを覚えておきましょう!
今日は、発問の作り方3か条というテーマでお送りします!
①当たり前をくつがえせ!
②比較せよ!
③へりくつをこねよ!
2 おまけ
・登場人物の立場を限定してはいけない
・教材から外れてよい
・クローズエンドではなくオープンエンドで聞く
1 発問の作り方3か条
道徳の発問の作り方は3つ覚えておけばOKです。
この教材にはこれ!というわけではなく、
どの教材にも使えるものです。
1年生から6年生まで、
全てに使える万能の3か条ですので、
ぜひ覚えてくださいね!
例を挙げながら説明した方が分かりやすいので、
ここでは昔話の「桃太郎」を教材として
進めて行きます。
①当たり前をくつがえせ!
今まで当たり前だと思っていた常識や既成概念を
改めて立ち止まって考えるために、
発問を考えます。
とは言っても難しいことはありません。
「そもそも論」で発問を考えればいいのです。
・桃太郎はなぜ鬼退治に行ったのだろう。
・犬・猿・キジはなぜ桃太郎の仲間になったのだろう。
・鬼はなぜ降参したのだろう。
・桃太郎は1人でも鬼退治に行っただろうか。
「いや、そんなこと言われても・・・」という感じのものです。
これが、道徳では本質的なものが見えてくる
核心を突く発問になるのです。
「もし~ならどうだろう。」というテンプレートで考えてみるのも分かりやすいですよ。
②比較せよ!
人は、比較対象があると考えやすいです。
あのスーパーよりこっちのスーパーが安い。
あの番組よりこっちの番組が面白い。
といったように。
そこで、その心理を利用して
比較対象を見つけたり、
なければ無理やり作ったりします。
・桃太郎1人でも鬼退治に行っただろうか。(犬猿キジがいたときと、いないときの比較)
架空の人物を出しても構いません。
とにかく、比較対象を出して「それしかない」状態から抜け出すと、
多面的・多角的に考えられるようになります。
③へりくつをこねよ!
性格が悪くなった、へりくつこねまくり人間になりましょう笑
はい、私は簡単でした。地の性格のままでいけます笑
・桃太郎が鬼退治に行かなければならないのだろうか?
・もっと仲間を連れて行った方が楽ではないか。
・鬼は桃太郎の暴力に屈して降参したのか?
このへりくつ発問は、
授業中に思いつくこともあります。
遠慮なく言いましょう。
でも、へりくつは教材に対して言うようにしましょう。
子どもの発言に、しつこくへりくつをこねると、
信頼関係が崩れます。
教材へはがっつりへりくつ。
子どもへのへりくつはやりすぎに注意しましょう!
2 おまけ
登場人物の立場を限定してはいけない
昔から、「発問の視点は1つ(1人)にしぼった方がよい」と言われてきました。
確かに、教材を1つの視点で決めて見ることは、
あらすじがわかるし、考えやすいでしょう。
しかし、それは道徳で狙われている「多面的・多角的」な視点を育てません。
主人公以外にも、相手の視点、
家族の視点、架空の人物を作って第三者からの視点など
多くの視点で見ることが、多面的な見方を育てます。
もちろん、自分自身の視点も入れましょう。
教材から外れてよい
王道の道徳の流れとして長い間君臨していたものがあります。
生活 → 教材 → 生活
という流れです。
しかし、これはもう時代遅れ。
この形が悪いというわけではなく、
「この形以外ダメ」という考えが時代遅れです。
生活と教材を行ったり来たりすることで
理解が深まることもあるし、
生活経験を授業の大半で話し合って、
教材で最後にちょっと確認という流れもありです。
要は、教科書を教えるのではなく、
教科書で教えることを大切にしましょうということです。
クローズエンドではなくオープンエンドで聞く
「はい」「いいえ」で答えられる質問が、
クローズエンドです。
反対に、「はい」「いいえ」で答えられない質問が,
オープンエンドです。
『今朝は朝ご飯を食べましたか?』はクローズエンド。
『今朝の朝ご飯は何を食べましたか?』がオープンエンドです。
ちょっと意識するだけで、
オープンエンドの発問はすぐにできますよ!
はい、ということで今日は、
『【道徳】授業を貫く発問の作り方3か条 おまけ付き』
というテーマでお送りしました!
いい発問とは、
考えたときに「イイ発問だ!」とわかるものではありません。
子どもに聞いてみて、思考が深まったときに、「イイ発問だったのかな~」と
後で思い返してじんわり分かるようなものです。
かっこいい授業よりも
子どもの思考を促す授業を作る。
それを意識してみてくださいね!