こんにちは。
今日は、「【マインドチェンジ】授業のうまい先生ほど、しゃべらない。」
このテーマでお話します。
授業の基本スキルについてお話しします。
結論
授業のうまい先生は、しゃべらない。
理由は簡単です。
先生がしゃべらない時間は子どもが発言し、考えるからです。
詳しくお話しします。
「主体的・対話的で深い学び」が新学習指導要領では求められています。
主体的になるためには、思考が必要です。
子どもの思考を生み出すには、先生が話す時間ではなく、
「シーン」とした静かに考える時間が必要です。
対話が多い授業にするためには、
先生が一方的に話す講義形式の授業から脱却する必要があります。
主体的な子どもの姿、対話をしている子どもの姿が多くなると、
深い学びを生み出している時間が増えていると言えるでしょう。
誤解のないように言っておきますが、
自分の好きなことをして、
自分勝手にしゃべっている子どもの姿のことを
言っているわけではありませんよ。
あくまでも、
授業の本質に向かっていることを前提とした姿のことです。
先生の仕事は、教えることです。
「○○はこうなります。」
「次は○○をして、それが終わったら□□しましょう。」
「そんな時は△△したらいいよ。」
このように丁寧に教えることが、本業であると言えます。
しかし、このような指示をずっと続けていたら、
子どもの「考える力」は伸びるでしょうか。
先生が子どもの思考を先回りして、「こうしたらいいよ」と指示をすることは、
子どもの考える時間を奪っていることになります。
考える時間を奪われた子は、考えなくなります。
そして、
「先生が言ってくれるからいいや。」
「先生に聞こう。」
と受動的な態度になってしまいます。
それは、本物の「考える力」と言えるでしょうか?
授業では、その「先回り指示」がはっきりと表れます。
1から10までしゃべってしまい、
小学校の授業なのにまるで大学の授業のような講義形式になってしまう。
これでは、子どもは退屈だし、面白くないし、考えていません。
今日の結論を繰り返します。
授業のうまい先生は、しゃべらないのです。
逆説的ですが、本当なのです。
今日学習することを短い言葉で伝え、
子どもの活動時間を確保する。
子どもが困っていたら「どうしたらいいと思う?」と思考を促す発言をする。
「○○さんが~っと考えているよ。」と子ども同士の発言をつなぐ。
子どもの発表に対して、「なるほど。」「そうか!」「どう思う?」と短い言葉で反応をする。
子どもの言葉で板書を構成し、子どもの思考に身を委ねる。
でも、授業の本質の手綱は、決して決して離さない。
先生の発言は、子どもにとっては重要です。
先生が思っている以上に、子どもは先生の言葉に反応します。
だからこそ、1から最後まで答えを教えてしまうと、
子どもは全幅の信頼を置いてしまうのです。
教育をする上で、多少は困らせることは必要です。
困ることで、「どうしよう。」と必要感に迫られ、
解決策を自ら見出すのです。
自ら見出した考えは、記憶に深く定着します。
子どもにとって必要感のある学びを提供するために、
「しゃべらない先生」を目指しましょう!
厳密に言うと、全くしゃべらない先生ではなく、
必要最小限の言葉しかしゃべらない先生ということです。
余談ですが、私の自治体では風土として、
研究授業の際は「授業記録」という名目で
筆記係の先生を1名配置して、
先生と子どもの発言を全て手書きで記録しています。
B4用紙を縦に使い、縦半分に区切ります。
左半分が先生の発言、
右半分が子どもの発言を記入します。
先生の発言が多い授業は、左側が真っ黒になります。
子どもの発言が多い授業は、右側が真っ黒になります。
「授業記録の文字量を見れば、子どもが学んだ授業かどうかが分かる」と
言っている先生がいました。
確かに、子どもの学びを見る1つの指標として有効ではないかと思いました。
はい、ということで、
「【マインドチェンジ】授業のうまい先生ほど、しゃべらない。」
というテーマでお話ししました!