こんにちは。
今日は、『「道徳的価値」と「内容項目」はちがう!』
このテーマでお話しします。
道徳の話をするときに、
「道徳的価値」と「内容項目」
この2つの言葉を使うこと、
ありますよね?
ではこの2つのちがい、
言えますか?
知っていても知っていなくても
正直、道徳の授業スキルには直結しない話です。
しかし、だからこそ
知っていると他の人と差がつくし、
「特別の教科 道徳」についての
理解がぐんと深まります。
今日は、
「道徳的価値」と「内容項目」
この2つのちがいについて解説します!
順番に解説します。
1 道徳的価値
まずは「道徳的価値」について。
これは例えば、次のようなものです。
・優しさ
・根性
・努力
・あきらめない心
・世界の平和を願う心
・動植物に対して優しい
・誰に対しても平等に接する
・いい人
・人間ができている
これらは全て、「道徳的価値」です。
「道徳的価値」は、『説教で出てくるワード』
と言ってもいいかもしれません。
「人に優しくしなさい。」
「誰に対しても平等に接しなさい。」
子どものころ、大人から言われませんでしたか?
人生の先輩とも言える大人から教えてもらえること
それがまさしく「道徳的価値」なのです。
2 内容項目
対して、「内容項目」はどうでしょうか。
これは、例えば次のようなものです。
・希望と勇気、努力と強い意志
・友情、信頼
・国際理解、国際親善
・生命の尊さ
・感動、畏敬の念
これらは全て、「内容項目」です。
勘のいい人はピンときましたね。
これは、道徳の学習指導要領に
載っている言葉ばかりです。
「内容項目」は、
「道徳的価値」を体系化したもの
なのです。
道徳の授業づくりをするときに、
避けて通れないのがこの「内容項目」なのです。
3 ちがい
もう少し、この2つのちがいを考えてみましょう。
「道徳的価値」は『価値』とあります。
価値は人によってちがいます。
「仕事が人生で一番」という人もいれば
「家庭が人生で最も大切にしたいもの」という人もいます。
人生で追い求める価値は
人によってちがうのです。
だから、「価値観」という言葉があり、
人によってちがうのはよく知られていますよね。
「道徳的価値」は、
人生で追い求めるものとも言えます。
反対に「内容項目」は、
道徳の授業をするために
便宜的に並べただけのものです。
だから、「価値観」みたいに
「内容項目感」なんて言葉はありませんよね。
「内容項目」は
道徳の授業で追い求めるものと言えます。
この2つのちがいは、
知っていても授業スキルは伸びません。
しかし、知っておくことで、
道徳に対する理解がグンと深まります。
あ、そうそう。
もう1つ追加で説明しておきます。
「価値項目」という言葉を使う人がいますが、
そんな言葉はありません。
ここまで読んだ方は、
「道徳的価値」(あるいは「価値」)
「内容項目」のちがいを知ったので、
「価値項目」という言葉に違和感があることでしょう。
価値は人生で追い求めるもの、
それを項目にしたもの・・・・
ん??
と違和感がもてたら
すばらしいです。
わたしはなぜ、「価値項目」という言葉が
ここまで浸透しているのか不思議です。
多分、予想すると
道徳の勉強を充分にしていない人が
道徳を語るときに
「道徳的価値」か「内容項目」のことを言いたくて
かっこつけて
『価値項目はね、・・・』と言い始めたのだと思ってます。
だって、
「道徳的価値」や「内容項目」よりも
「価値項目」っていう言葉の響きの方が,
なんだかかっこいいですもんね。
カチコウモク・・・・
でも、この記事を読んだあなたは、
かっこつけて「価値項目」という言葉を
使うのはもうやめましょう。
今回の記事の内容は、
あまり触れられないことですし
触れられなかった分、
理解をしている人が少ないところです。
最後まで読んだあなたは、
道徳レベルが1つ上がりましたね。
だれに教えるでもありません。
あなたの知識として、
そっとしまっておいてください。
はい、ということで
今日は『「道徳的価値」と「内容項目」はちがう!』
このテーマでお話ししました!
また次回もお楽しみに!