こんにちは。
今日は、『【生徒指導】どんな穴に落ちた?(共感的理解)』
このテーマでお話しします。
生徒指導は、学校で過ごす時間の全てが「生徒指導」です。
学習指導や清掃指導、持ち物や廊下の歩き方、身だしなみ、登下校まで。
生徒指導の範囲はとても幅広いです。
この生徒指導上の困難さで、困り感を抱えている人もいるでしょう。
今日の記事は、生徒指導で困っている人にとって、
ちょっと解決のヒントになるかもしれません。
難しいことはありません。
少しだけ見方を変えてみるだけです。
ポイントは、共感的理解です。
「なんだよ、聞いたことあるよ。」
そう思ったあなた、ちょっと待ってください。
共感的理解は、できている人が多いようで、
実は、している「つもり」の人が多いのです。
ちょっと、共感的理解についてこの記事で考えてみませんか?
では早速いきます。
図を見てください。
Bくんは、Aくんと友達です。その友達のAくんが穴に落ちてしまいました。
Bくんは助けを呼ぶとき、
次のような言い方をしました。
「Aくんが、( )い穴に落ちたよ。」
( )の中には、どんな言葉が入ると思いますか?
Bくんから見たAくんの状況です。
「Aくんが、深い穴に落ちたよ。」
こう考えた人は、共感的理解度50点です。
深い、というのはあくまでBくんの視点であり、
Aくんから見ると、深いよりも違う表現があります。
Aくんは、もっと違う言葉で表現して、
自分の状況を理解してほしいと思っています。
「Aくんが、暗い穴に落ちたよ。」
こう考えた人は、共感的理解度70点です。
10mもある穴は、暗いでしょう。
Bくんから見ても、Aくんから見ても、暗いです。
しかし、Aくんから見ると、地上の光が差し込んでいるため、
さほど暗さは感じないかもしれません。
ということで、70点です。
この問題のポイントは、
Aくんの立場になって考えることです。
Aくんは、10mもある穴に落ちました。
これから自分はどうなるのか、不安でしょう。
初めてのことでしょう。
10mの穴に落ちたことのある人はいないでしょうが、
Aくんの状況を想像することはできます。
状況を想像して、仮にでも相手の立場になってみることで、
気持ちを理解できる可能性があります。
さて、Aくんになって、10mの穴の底にいってみましょう。
どうですか?
深い、暗いは適切な表現ですか?
例えば、友達のBくんが地上から次のように言ってくれたらどうでしょう。
「Aくんが、恐い穴に落ちたよ。」
もしくは、
「Aくんが、高い穴に落ちたよ。」
いずれも、Aくんの立場に立って、
気持ちを代弁してくれています。
Bくんに対して、「そうそう、よく分かってくれている!」と
思いませんか?
共感的理解とは、こういうことなのです。
難しいことはありません。
人生経験を積んだ大人である先生は、
ある程度の状況は経験をしたことがなくても、
想像することができます。
想像することで、相手の気持ちを理解して、
かけるべき言葉が自然と見えてくるのです。
考える時間、わずか5秒です。
忙しい学校現場で、
思ったことをすぐに口に出して
問題を片付けようとしてしまいますが、
5秒立ち止まって、子どもの立場を考えることで、
かける言葉が変わってきます。
子どもにとって、
「先生は、私のことをよく分かっている!」
と思えるような教師でありたいですね!
はい、ということで、今日は
【生徒指導】どんな穴に落ちた?(共感的理解)
というテーマでお話ししました。
相手の立場に立つことは難しいですが、
5秒でできます!
ぜひ今日、ちょっとだけやってみましょう!