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「友情・信頼」の内容項目は、こう考える!

友情、信頼

 

こんにちは。
今日は、『「友情・信頼」の内容項目は、こう考える!』
このテーマで解説をします。

 

学習指導要領「友情・信頼」の内容項目のめあてには、
「友達と互いに理解し、信頼し、助け合うこと」とあります。

友情は

①理解
②信頼
③助け合い

の3本柱で成り立っていることに気付くことが大切です。

それぞれくわしく見てみましょう。

 

①理解

理解とは、広辞苑では「人の気持ちや立場がよくわかること」とあります。

友達の気持ちを慮(おもんぱか)り、友達の立場がよく分かることが理解ということ。

つまり、自分本位で行動せず、相手の立場に立って思いを巡らせ、気持ちを分かろうとする心が大切です。

 

②信頼

信頼とは、同じく広辞苑では「信じて頼ること」とあります。

友達のことを信じるとは、どういうことでしょうか。

自分の考えや行動を、相手の判断に委ねるということです。

つまりは、関係が希薄では信じることは難しいし、ましてや頼ることなどできるはずがないです。

そのために必要なことは、①で示した「理解」が必要で、その理解の上に信頼が成り立ちます。

自分の立場を分かってくれて、気持ちを考えようとしてくれている誠意を示してくれる言動がある相手だからこそ、信頼できるのです。

 

③助け合い

助け合いとは、広辞苑では「互いに相手を助ける」こととあります。

「相手を助ける」ことは、無条件に困っている人を助ける、『親切・思いやり』と似ています。

例えば、道に迷っている知らない人に道を教える、電車で席を譲る等の行為が挙げられます。

しかし、ここでは「互いに」とあるので、親切とは一線を画することが分かります。

助ける、助けられるの関係が成り立つから、友情と呼べるのです。

では、助ける、助けられるの関係は、いわゆる「知り合い」でも成り立つのでしょうか。

もちろん、あまり親しくない同級生と廊下ですれ違い、ハンカチが落ちたことを知らせてあげる、

その行為に対して「ありがとう」と言うという例も、助け合うことになるでしょう。

しかし,ここでの「助け合い」は,理解,信頼の上に成り立つものであり,両者が相手のことを思ってする行為のことを指します。

つまり、一歩通行の思いやりではないのです。

「助けてもらったから助ける」というレベルのものありますが、

友情の助け合いの本質は、「友達が困っているから助けよう」という、

見返りを求めない高いレベルの思いやりのことです。

「友達が困っているから助けよう」という思いやりの眼差しで、常に友達を見ているから、友情と呼べるのです。

 

「友情・信頼」と「親切・思いやり」は、非常によく似ている内容項目ですが、本質的には全く異なるものです。

この部分を理解しておかなければ、「友情・信頼」の教材も、「親切・思いやり」の発問やまとめになってしまうため、注意が必要です。

はい、ということで、今日は『「友情・信頼」の内容項目は、こう考える!』というテーマでお話しました。