思いやりの授業が「やさしい子だね」で終わってしまう、となやんでいませんか。この記事では、椅子を置いた子どもではなく、その椅子に座った名も知らぬ人々という、見落とされがちな人物から、お話の流れと授業のゴールを図でまとめます。
この記事のポイント(30秒で)
- 教材:『マンションの椅子』(中学1年・道徳/思いやり、感謝)
- あらすじ:熊本地震でエレベーターが止まったマンションで、五階の子どもが踊り場に椅子を置き、「休憩していってください」と貼り紙をします。椅子にはお菓子や感謝のメモが加わり、名も知らぬ人どうしの「ありがとう」が行き交います。中学校の教頭が語る実話です。
- ねらい:思いやり=特別で大きな行い → 小さな思いやりが人と人を結ぶ。行為の大きさではなく、相手を思う心の深さが人の心を動かす
- おすすめの発問:椅子に座った人は、何を受けとったのだろう?
- 板書:左「いまの考え」・中央「中心発問で深める」・右「価値をとらえ直す」の3分割
書いた人:キッシュ先生(元小学校教師16年。道徳の指導案をnoteで約4,000本公開)
マンションの椅子のあらすじ(どんなお話?)

熊本地震でエレベーターが止まったマンションで、五階の子どもが踊り場に椅子を置き、「休憩していってください」と貼り紙をします。椅子にはお菓子や感謝のメモが加わり、名も知らぬ人どうしの「ありがとう」が行き交います。中学校の教頭が語る実話です。
ねらい(この授業のゴール)

授業の前は「思いやりは特別で大きな行い」という考えです。授業の後は、思いやりの尊さは行為の大きさではなく相手を思う心の深さにあり、小さな思いやりが感謝となって行き交うと気づくことがゴールです。
発問のコツ(若い先生がやりがちなこと)

場面ごとに聞くと、椅子を置いた子をほめて終わりがちです。座った人の側から問うと、小さな椅子にこめられた思いが受けとられ、お菓子やメモとなって返っていく、思いやりと感謝の循環が見えてきます。
4コマで見る「雨の昇降口」

だれが使うかわからなくても、小さな思いやりはちゃんと受けとられます。翌朝、ソラのメモには知らない人から「ありがとう」が書き足されていました。受けとる側に目を向ける切り口を、学校の昇降口に置きかえました。
板書計画は3つのエリア

板書は、左に生徒の「いまの考え」、中央に中心発問での話し合い、右に思いやり、感謝をとらえ直すことばを置く3つのエリアです。くわしい板書と発問の順番はnoteで紹介しています。
授業の流れ・発問・板書計画をそのまま使いたい先生へ
noteで、この教材の授業づくりを1時間分まとめて解説しています。中心発問と問い返し、45分の流れと導入の台本、テーマ型の発問15個以上、板書計画(画像つき)まで、そのまま授業で使えます。
▶ 中学1年「マンションの椅子」【思いやり、感謝】の指導案と発問はこうする!
教材の見方の部分は無料で読めます。
まとめ
- 椅子に座った人の側から問う
- 思いやりの尊さは、心の深さにある
- 思いやりと感謝は、人と人の間を行き交う
『マンションの椅子』のよくある質問
Q. 『マンションの椅子』は何年生・どの内容項目の教材ですか?
A. 中学1年の道徳の教材で、内容項目は「思いやり、感謝」です。
Q. 『マンションの椅子』のあらすじは?
A. 熊本地震でエレベーターが止まったマンションで、五階の子どもが踊り場に椅子を置き、「休憩していってください」と貼り紙をします。椅子にはお菓子や感謝のメモが加わり、名も知らぬ人どうしの「ありがとう」が行き交います。中学校の教頭が語る実話です。
Q. 『マンションの椅子』の授業のねらいは?
A. 思いやり=特別で大きな行いという考えから、小さな思いやりが人と人を結ぶという考えへ深めることです。授業の前は「思いやりは特別で大きな行い」という考えです。授業の後は、思いやりの尊さは行為の大きさではなく相手を思う心の深さにあり、小さな思いやりが感謝となって行き交うと気づくことがゴールです。
Q. 『マンションの椅子』の発問はどうすればいいですか?
A. 場面ごとに気持ちを聞くだけだと、答えが同じようになりがちです。「椅子に座った人は、何を受けとったのだろう?」のように、お話全体を見て考える問いがおすすめです。場面ごとに聞くと、椅子を置いた子をほめて終わりがちです。座った人の側から問うと、小さな椅子にこめられた思いが受けとられ、お菓子やメモとなって返っていく、思いやりと感謝の循環が見えてきます。
Q. 『マンションの椅子』の板書計画は?
A. 板書は、左に生徒の「いまの考え」、中央に中心発問での話し合い、右に思いやり、感謝をとらえ直すことばを置く3つのエリアです。くわしい板書と発問の順番はnoteで紹介しています。












