国際理解の授業が「樫野の人は親切」という感想で終わってしまう、となやんでいませんか。この記事では『海と空 ——樫野の人々』を、若い先生がやりがちな失敗から見直す切り口で、お話の流れと授業のゴールを図でまとめます。
この記事のポイント(30秒で)
- 教材:『海と空 ——樫野の人々』(中学3年・道徳/国際理解、国際貢献)
- あらすじ:1985年、テヘランに取り残された日本人を救ったのはトルコの救援機でした。理由を知りたい「私」は和歌山県の樫野を訪ね、1890年に遭難したトルコの軍艦の乗員を、樫野の人々がわずかな食料も惜しまず救った史実を知ります。
- ねらい:国際親善=国どうしの約束 → 助けたい心は同じそれが国の絆になる。助けたい心は国をこえて同じ。その積み重ねが国と国の絆になる
- おすすめの発問:見返りを求めなかった善意が、なぜ百年後に返った?
- 板書:左「いまの考え」・中央「中心発問で深める」・右「価値をとらえ直す」の3分割
書いた人:キッシュ先生(元小学校教師16年。道徳の指導案をnoteで約4,000本公開)
海と空 ——樫野の人々のあらすじ(どんなお話?)

1985年、テヘランに取り残された日本人を救ったのはトルコの救援機でした。理由を知りたい「私」は和歌山県の樫野を訪ね、1890年に遭難したトルコの軍艦の乗員を、樫野の人々がわずかな食料も惜しまず救った史実を知ります。
ねらい(この授業のゴール)

授業の前は「国際親善は国どうしの約束」という見方です。授業の後は、国境や言葉がちがっても困っている人を助けたい心は同じであり、その積み重ねが友好の絆になると気づけることがゴールです。
発問のコツ(若い先生がやりがちなこと)

場面ごとに聞くと、「親切ってすばらしい」といういい話で終わりがちです。見返りを求めなかった善意がなぜ百年後に返ってきたのかを問うと、善意が国と国をつなぐ絆になっていく姿が見えてきます。
4コマで見る「雨の日の傘」

見返りを考えずにした親切は、すぐには形になりません。でも、受け取った人の心に残り、いつか別の形で返ってくることがあります。お話の考え方を、学校の身近な場面に置きかえました。
板書計画は3つのエリア

板書は、左に生徒の「いまの考え」、中央に中心発問での話し合い、右に国際理解の意味をとらえ直すことばを置く3つのエリアです。くわしい板書と発問の順番はnoteで紹介しています。
授業の流れ・発問・板書計画をそのまま使いたい先生へ
noteで、この教材の授業づくりを1時間分まとめて解説しています。中心発問と問い返し、45分の流れと導入の台本、テーマ型の発問15個以上、板書計画(画像つき)まで、そのまま授業で使えます。
▶ 中学3年「海と空 ——樫野の人々」【国際理解、国際貢献】の指導案と発問はこうする!
教材の見方の部分は無料で読めます。
まとめ
- 「いい話」で終わらせない問いを立てる
- 助けたい心は、国や言葉をこえて同じ
- 善意の積み重ねが国と国の絆になる
『海と空 ——樫野の人々』のよくある質問
Q. 『海と空 ——樫野の人々』は何年生・どの内容項目の教材ですか?
A. 中学3年の道徳の教材で、内容項目は「国際理解、国際貢献」です。
Q. 『海と空 ——樫野の人々』のあらすじは?
A. 1985年、テヘランに取り残された日本人を救ったのはトルコの救援機でした。理由を知りたい「私」は和歌山県の樫野を訪ね、1890年に遭難したトルコの軍艦の乗員を、樫野の人々がわずかな食料も惜しまず救った史実を知ります。
Q. 『海と空 ——樫野の人々』の授業のねらいは?
A. 国際親善=国どうしの約束という考えから、助けたい心は同じそれが国の絆になるという考えへ深めることです。授業の前は「国際親善は国どうしの約束」という見方です。授業の後は、国境や言葉がちがっても困っている人を助けたい心は同じであり、その積み重ねが友好の絆になると気づけることがゴールです。
Q. 『海と空 ——樫野の人々』の発問はどうすればいいですか?
A. 場面ごとに気持ちを聞くだけだと、答えが同じようになりがちです。「見返りを求めなかった善意が、なぜ百年後に返った?」のように、お話全体を見て考える問いがおすすめです。場面ごとに聞くと、「親切ってすばらしい」といういい話で終わりがちです。見返りを求めなかった善意がなぜ百年後に返ってきたのかを問うと、善意が国と国をつなぐ絆になっていく姿が見えてきます。
Q. 『海と空 ——樫野の人々』の板書計画は?
A. 板書は、左に生徒の「いまの考え」、中央に中心発問での話し合い、右に国際理解の意味をとらえ直すことばを置く3つのエリアです。くわしい板書と発問の順番はnoteで紹介しています。












