杉原千畝の授業が「杉原はえらい」で終わってしまう、となやんでいませんか。この記事では「もし命令に従っていたら」という切り口で、お話の流れと授業のゴール、教室の4コマを図でまとめます。
この記事のポイント(30秒で)
- 教材:『命のトランジットビザ』(中学3年・道徳/国際理解、国際貢献)
- あらすじ:第二次世界大戦のさなか、迫害から逃れた多くのユダヤ人が、日本通過のビザを求めて領事館に集まります。本国の返事は「認められない」。杉原は家族と話し合って発給を決め、退去の列車の窓からもビザを配り続けました。
- ねらい:国際貢献=えらい人の美談 → 国や民族をこえて人を大切にする心。命令よりも大切なものを選ぶ心が、国や民族のちがいをこえる
- おすすめの発問:もし杉原が命令に従っていたら、何を失った?
- 板書:左「いまの考え」・中央「中心発問で深める」・右「価値をとらえ直す」の3分割
書いた人:キッシュ先生(元小学校教師16年。道徳の指導案をnoteで約4,000本公開)
命のトランジットビザのあらすじ(どんなお話?)

第二次世界大戦のさなか、迫害から逃れた多くのユダヤ人が、日本通過のビザを求めて領事館に集まります。本国の返事は「認められない」。杉原は家族と話し合って発給を決め、退去の列車の窓からもビザを配り続けました。
ねらい(この授業のゴール)

授業の前は「杉原はえらい人」という遠い美談です。授業の後は、利害のない外国の人を見捨てなかった心に、国や民族をこえた人類愛を見いだし、自分の生活に引きつけて考えられることがゴールです。
発問のコツ(若い先生がやりがちなこと)

場面ごとに聞くと、杉原への感心で終わりがちです。「もし従っていたら」と問うと、命令を守ることで失われたものが見え、杉原が選んだものの重さを生徒が考えはじめます。
4コマで見る「読めない掲示」

国や言葉がちがうと、困りごとは見えにくくなります。「もし自分だったら」と相手の立場を想像すると、一歩が出ます。お話の「もし」の考え方を、教室の身近な場面に置きかえました。
板書計画は3つのエリア

板書は、左に生徒の「いまの考え」、中央に中心発問での話し合い、右に国際理解の意味をとらえ直すことばを置く3つのエリアです。くわしい板書と発問の順番はnoteで紹介しています。
授業の流れ・発問・板書計画をそのまま使いたい先生へ
noteで、この教材の授業づくりを1時間分まとめて解説しています。中心発問と問い返し、45分の流れと導入の台本、テーマ型の発問15個以上、板書計画(画像つき)まで、そのまま授業で使えます。
▶ 中学3年「命のトランジットビザ」【国際理解、国際貢献】の指導案と発問はこうする!
教材の見方の部分は無料で読めます。
まとめ
- 「もし従っていたら」で決断の重さを考える
- 命令より大切なもの=国をこえた人類愛
- 美談で終わらせず、自分の生活に引きよせる
『命のトランジットビザ』のよくある質問
Q. 『命のトランジットビザ』は何年生・どの内容項目の教材ですか?
A. 中学3年の道徳の教材で、内容項目は「国際理解、国際貢献」です。
Q. 『命のトランジットビザ』のあらすじは?
A. 第二次世界大戦のさなか、迫害から逃れた多くのユダヤ人が、日本通過のビザを求めて領事館に集まります。本国の返事は「認められない」。杉原は家族と話し合って発給を決め、退去の列車の窓からもビザを配り続けました。
Q. 『命のトランジットビザ』の授業のねらいは?
A. 国際貢献=えらい人の美談という考えから、国や民族をこえて人を大切にする心という考えへ深めることです。授業の前は「杉原はえらい人」という遠い美談です。授業の後は、利害のない外国の人を見捨てなかった心に、国や民族をこえた人類愛を見いだし、自分の生活に引きつけて考えられることがゴールです。
Q. 『命のトランジットビザ』の発問はどうすればいいですか?
A. 場面ごとに気持ちを聞くだけだと、答えが同じようになりがちです。「もし杉原が命令に従っていたら、何を失った?」のように、お話全体を見て考える問いがおすすめです。場面ごとに聞くと、杉原への感心で終わりがちです。「もし従っていたら」と問うと、命令を守ることで失われたものが見え、杉原が選んだものの重さを生徒が考えはじめます。
Q. 『命のトランジットビザ』の板書計画は?
A. 板書は、左に生徒の「いまの考え」、中央に中心発問での話し合い、右に国際理解の意味をとらえ直すことばを置く3つのエリアです。くわしい板書と発問の順番はnoteで紹介しています。












