「稲むらの火」が防災の美談で終わってしまう、となやんでいませんか。この記事では、火をつけた前と後をくらべる切り口で、梧陵の歩みと郷土愛の授業のゴールを図でまとめます。
この記事のポイント(30秒で)
- 教材:『稲むらの火』(中学3年・道徳/郷土の伝統と文化の尊重、郷土を愛する態度)
- あらすじ:一八五四年、広村が大津波に襲われます。濱口梧陵は自分の稲むらに火をつけ、暗闇の中で人々を高台へ導いて多くの命を救いました。さらに私財で三年十か月かけて堤防を築き、村人の暮らしの再建も支えました。
- ねらい:郷土愛=その場で助ける心 → 郷土愛は未来に責任をもつこと。先人のおかげで今の暮らしがあり、自分もまた郷土をつくる一人である
- おすすめの発問:命を救った後の三年十か月、梧陵は何を守ったのだろう?
- 板書:左「いまの考え」・中央「中心発問で深める」・右「価値をとらえ直す」の3分割
書いた人:キッシュ先生(元小学校教師16年。道徳の指導案をnoteで約4,000本公開)
稲むらの火のあらすじ(どんなお話?)

一八五四年、広村が大津波に襲われます。濱口梧陵は自分の稲むらに火をつけ、暗闇の中で人々を高台へ導いて多くの命を救いました。さらに私財で三年十か月かけて堤防を築き、村人の暮らしの再建も支えました。
ねらい(この授業のゴール)

授業の前は「とっさに村を救った英雄の話」という理解です。授業の後は、未来のために尽くした先人のおかげで今があり、自分も郷土をつくる一人だと自覚することがゴールです。
発問のコツ(若い先生がやりがちなこと)

場面ごとに聞くと「すごい人」で終わりがちです。火をつけた後の三年十か月に目を向けると、梧陵が守ったのは今の命だけでなく郷土の未来だったと、生徒が気づきはじめます。
4コマで見る「残されたもの」

当たり前にある町の景色にも、未来のために残した人の思いがあります。それに気づくと、郷土は自分ごとになります。梧陵の堤防を、通学路の石碑に置きかえました。
板書計画は3つのエリア

板書は、左に「昔の人が残したもの」などのいまの考え、中央に中心発問での話し合い、右に郷土を愛することをとらえ直すことばを置く3つのエリアです。くわしい板書と発問の順番はnoteで紹介しています。
授業の流れ・発問・板書計画をそのまま使いたい先生へ
noteで、この教材の授業づくりを1時間分まとめて解説しています。中心発問と問い返し、45分の流れと導入の台本、テーマ型の発問15個以上、板書計画(画像つき)まで、そのまま授業で使えます。
▶ 中学3年「稲むらの火」【郷土の伝統と文化の尊重、郷土を愛する態度】の指導案と発問はこうする!
教材の見方の部分は無料で読めます。
まとめ
- 火をつけた後の三年十か月に目を向ける
- 郷土愛は未来に責任をもつこと
- 先人のおかげで今の暮らしがある
『稲むらの火』のよくある質問
Q. 『稲むらの火』は何年生・どの内容項目の教材ですか?
A. 中学3年の道徳の教材で、内容項目は「郷土の伝統と文化の尊重、郷土を愛する態度」です。
Q. 『稲むらの火』のあらすじは?
A. 一八五四年、広村が大津波に襲われます。濱口梧陵は自分の稲むらに火をつけ、暗闇の中で人々を高台へ導いて多くの命を救いました。さらに私財で三年十か月かけて堤防を築き、村人の暮らしの再建も支えました。
Q. 『稲むらの火』の授業のねらいは?
A. 郷土愛=その場で助ける心という考えから、郷土愛は未来に責任をもつことという考えへ深めることです。授業の前は「とっさに村を救った英雄の話」という理解です。授業の後は、未来のために尽くした先人のおかげで今があり、自分も郷土をつくる一人だと自覚することがゴールです。
Q. 『稲むらの火』の発問はどうすればいいですか?
A. 場面ごとに気持ちを聞くだけだと、答えが同じようになりがちです。「命を救った後の三年十か月、梧陵は何を守ったのだろう?」のように、お話全体を見て考える問いがおすすめです。場面ごとに聞くと「すごい人」で終わりがちです。火をつけた後の三年十か月に目を向けると、梧陵が守ったのは今の命だけでなく郷土の未来だったと、生徒が気づきはじめます。
Q. 『稲むらの火』の板書計画は?
A. 板書は、左に「昔の人が残したもの」などのいまの考え、中央に中心発問での話し合い、右に郷土を愛することをとらえ直すことばを置く3つのエリアです。くわしい板書と発問の順番はnoteで紹介しています。












