差別や偏見の授業が「差別はいけない」で終わってしまう、となやんでいませんか。この記事では、見落とされがちな「非難した人」の側から考える切り口で、教材の流れと授業のゴールを図でまとめます。
この記事のポイント(30秒で)
- 教材:『伝えたいことがある』(中学3年・道徳/公正、公平、社会正義)
- あらすじ:第五福竜丸の被ばくを体験した大石さんは、差別や偏見と向き合うことになります。自分を非難した人にすぐ言い返さず、長い間つらい思いを抱え続けます。それでも大石さんは、体験を語り、伝え続けます。
- ねらい:差別=悪い人がすること → 決めつけない見方を自分がもつこと。「〜かもしれない」と考えると、相手を決めつけずに見られる
- おすすめの発問:大石さんを非難した人の心に、何が起きていたのだろう?
- 板書:左「いまの考え」・中央「中心発問で深める」・右「価値をとらえ直す」の3分割
書いた人:キッシュ先生(元小学校教師16年。道徳の指導案をnoteで約4,000本公開)
伝えたいことがあるのあらすじ(どんなお話?)

第五福竜丸の被ばくを体験した大石さんは、差別や偏見と向き合うことになります。自分を非難した人にすぐ言い返さず、長い間つらい思いを抱え続けます。それでも大石さんは、体験を語り、伝え続けます。
ねらい(この授業のゴール)

授業の前は、差別や偏見を「悪い人がすること」と考えがちです。授業の後は、決めつけはだれの中にも起こりうると知り、差別や偏見のない社会をつくる主体は自分だと実感することがゴールです。
発問のコツ(若い先生がやりがちなこと)

場面ごとに聞くと、「差別はいけない」という感想で終わりがちです。非難した人の側に立つと、よくわからないものへの恐れはだれにでもあると見え、決めつけない見方が自分ごとになります。
4コマで見る「うわさの転校生」

うわさや思いこみで、人を決めつけてしまうことはだれにでもあります。「〜かもしれない」と立ち止まると、相手の本当の姿が見えてきます。大石さんへの偏見を、転校生のうわさに置きかえました。
板書計画は3つのエリア

板書は、左に生徒の「いまの考え」、中央に中心発問での話し合い、右に公正・公平をとらえ直すことばを置く3つのエリアです。くわしい板書と発問の順番はnoteで紹介しています。
授業の流れ・発問・板書計画をそのまま使いたい先生へ
noteで、この教材の授業づくりを1時間分まとめて解説しています。中心発問と問い返し、45分の流れと導入の台本、テーマ型の発問15個以上、板書計画(画像つき)まで、そのまま授業で使えます。
▶ 中学3年「伝えたいことがある」【公正、公平、社会正義】の指導案と発問はこうする!
教材の見方の部分は無料で読めます。
まとめ
- 非難した人の側から見ると、偏見が自分ごとに
- 「〜かもしれない」が決めつけをほどく
- 差別のない社会をつくる主体は自分
『伝えたいことがある』のよくある質問
Q. 『伝えたいことがある』は何年生・どの内容項目の教材ですか?
A. 中学3年の道徳の教材で、内容項目は「公正、公平、社会正義」です。
Q. 『伝えたいことがある』のあらすじは?
A. 第五福竜丸の被ばくを体験した大石さんは、差別や偏見と向き合うことになります。自分を非難した人にすぐ言い返さず、長い間つらい思いを抱え続けます。それでも大石さんは、体験を語り、伝え続けます。
Q. 『伝えたいことがある』の授業のねらいは?
A. 差別=悪い人がすることという考えから、決めつけない見方を自分がもつことという考えへ深めることです。授業の前は、差別や偏見を「悪い人がすること」と考えがちです。授業の後は、決めつけはだれの中にも起こりうると知り、差別や偏見のない社会をつくる主体は自分だと実感することがゴールです。
Q. 『伝えたいことがある』の発問はどうすればいいですか?
A. 場面ごとに気持ちを聞くだけだと、答えが同じようになりがちです。「大石さんを非難した人の心に、何が起きていたのだろう?」のように、お話全体を見て考える問いがおすすめです。場面ごとに聞くと、「差別はいけない」という感想で終わりがちです。非難した人の側に立つと、よくわからないものへの恐れはだれにでもあると見え、決めつけない見方が自分ごとになります。
Q. 『伝えたいことがある』の板書計画は?
A. 板書は、左に生徒の「いまの考え」、中央に中心発問での話し合い、右に公正・公平をとらえ直すことばを置く3つのエリアです。くわしい板書と発問の順番はnoteで紹介しています。












