「内容項目って、結局なに?」「学習指導要領を読んでも、授業にどうつながるのか分からない」。道徳の授業づくりでつまずきやすい「内容項目」を、初めての先生にもわかるように整理しました。意味が分かれば、指導要領は怖くありません。
書いた人:元小学校教師(16年)。道徳の指導案をnoteで約4,000本公開
内容項目とは
内容項目は、道徳の授業で扱う「考えるテーマ」を、学年ごとに整理して並べたものです。小学校では低学年19項目、中学年20項目、高学年22項目あります。年間35時間(1年生は34時間)の授業の中で、これらを何度か扱いながら学んでいきます。
ただし、内容項目をすべて学べば完ぺきな人間になる、というものではありません。くり返し考えたり話し合ったり、自分を見つめ直したりする中で、少しずつ道徳性が育っていきます。
「内容項目」と「道徳的価値」はちがう
よく混同されるのが「道徳的価値」です。道徳的価値は、「あきらめない心」「やさしい気持ち」「相手の痛みが分かる」のように、人が生きていく中で大切にしているもので、人によって大切にするものは異なります。内容項目は、その道徳的価値を、道徳科の授業で考えるために整理して並べたものです。
- 道徳的価値:人生の中で追究していくもの
- 内容項目:道徳科の授業で追究するもの(道徳的価値を整理して並べたもの)
4つの視点
内容項目は、次の4つの視点に分けられています。
- A 主として自分自身に関すること
- B 主として人との関わりに関すること
- C 主として集団や社会との関わりに関すること
- D 主として生命や自然、崇高なものとの関わりに関すること
内容項目を読むコツ:言葉の「並び」に意味がある
内容項目は、「親切、思いやり」「正直、誠実」のように、いくつかの言葉が並んでいます。この並び方に注目すると、その時間に何を考えればいいかが見えてきます。
- 似た言葉のちがいに意味がある:「親切、思いやり」なら、親切は行為、思いやりは心です。教材がどちらに重きを置いているかで、発問が変わります。
- 順番に意味がある:「正直、誠実」なら、正直は「ありのままを言葉にすること」、誠実は「言ったことを行動にすること」。向きが逆になっています。
- ペアに意味がある:「希望と勇気、努力と強い意志」なら、希望があるから勇気が出て、努力は強い意志に支えられる、というつながりがあります。
- 教材によって重点がちがう:「善悪の判断、自律、自由と責任」のように言葉が多い項目は、教材がどこに重きを置いているかを見きわめます。
もっと詳しく
4つの視点ごとの内容項目の読み方や、教材を読むときにどこに注目すれば発問につながるかは、noteの記事でくわしく解説しています。
内容項目を、くわしく
この指導案シリーズは、この2年で延べ4,300人以上の先生を支えています。
まとめ
内容項目は、道徳的価値を授業で考えるために整理したものです。A〜Dの4つの視点と、言葉の「並び」に注目して読むと、その時間に考えることがはっきりします。授業を考える前に、まずはその時間の内容項目を声に出して読んでみてください。










