対立の教材で「けんかはよくない」としか出てこない、となやんでいませんか。この記事では、見落とされがちな人物・ジョンの願いに目を向けて、お話の流れと授業のゴールを図でまとめます。
この記事のポイント(30秒で)
- 教材:『笛』(中学3年・道徳/相互理解、寛容)
- あらすじ:老人がケンに語る昔話です。三人の少年は若者ジョンを助け、別れの日、ジョンは仲よくいてほしいと笛をピートに託します。やがて三人は笛をめぐって争い、ステファニーの言葉に言葉を失います。笛のその後は語られません。
- ねらい:正しいほうが勝てばいい → 自分を大切にしつつ相手を受け入れられる。正しさを競うほど、本当に大切にしたかったものが遠ざかっていく
- おすすめの発問:ジョンが本当に託したものは、笛だけだったのだろうか?
- 板書:左「いまの考え」・中央「中心発問で深める」・右「価値をとらえ直す」の3分割
書いた人:キッシュ先生(元小学校教師16年。道徳の指導案をnoteで約4,000本公開)
笛のあらすじ(どんなお話?)

老人がケンに語る昔話です。三人の少年は若者ジョンを助け、別れの日、ジョンは仲よくいてほしいと笛をピートに託します。やがて三人は笛をめぐって争い、ステファニーの言葉に言葉を失います。笛のその後は語られません。
ねらい(この授業のゴール)

授業の前は「正しいほうが勝てばいい」という考えです。授業の後は、自分の考えを大切にすることと相手を受け入れることは両立でき、寛容は譲歩ではなく成長だと気づくことがゴールです。
発問のコツ(若い先生がやりがちなこと)

三人の気持ちを場面ごとに聞くと「けんかはよくない」で終わりがちです。笛を託したジョンに目を向けると、手段の笛に執着して目的の友情を見失った構図に、生徒が気づきはじめます。
4コマで見る「一つのボール」

どちらにも理由があると、話し合いは正しさの競争になりがちです。託した人の願いを思い出すと、争う理由が消えていきます。ジョンの笛を、部活に残されたボールに置きかえました。
板書計画は3つのエリア

板書は、左に「自分は正しい」などのいまの考え、中央に中心発問での話し合い、右に相互理解と寛容をとらえ直すことばを置く3つのエリアです。くわしい板書と発問の順番はnoteで紹介しています。
授業の流れ・発問・板書計画をそのまま使いたい先生へ
noteで、この教材の授業づくりを1時間分まとめて解説しています。中心発問と問い返し、45分の流れと導入の台本、テーマ型の発問15個以上、板書計画(画像つき)まで、そのまま授業で使えます。
▶ 中学3年「笛」【相互理解、寛容】の指導案と発問はこうする!
教材の見方の部分は無料で読めます。
まとめ
- 笛を託したジョンの願いに注目する
- 正しさを競うほど大切なものが遠ざかる
- 寛容は譲歩でなく、自分も育つこと
『笛』のよくある質問
Q. 『笛』は何年生・どの内容項目の教材ですか?
A. 中学3年の道徳の教材で、内容項目は「相互理解、寛容」です。
Q. 『笛』のあらすじは?
A. 老人がケンに語る昔話です。三人の少年は若者ジョンを助け、別れの日、ジョンは仲よくいてほしいと笛をピートに託します。やがて三人は笛をめぐって争い、ステファニーの言葉に言葉を失います。笛のその後は語られません。
Q. 『笛』の授業のねらいは?
A. 正しいほうが勝てばいいという考えから、自分を大切にしつつ相手を受け入れられるという考えへ深めることです。授業の前は「正しいほうが勝てばいい」という考えです。授業の後は、自分の考えを大切にすることと相手を受け入れることは両立でき、寛容は譲歩ではなく成長だと気づくことがゴールです。
Q. 『笛』の発問はどうすればいいですか?
A. 場面ごとに気持ちを聞くだけだと、答えが同じようになりがちです。「ジョンが本当に託したものは、笛だけだったのだろうか?」のように、お話全体を見て考える問いがおすすめです。三人の気持ちを場面ごとに聞くと「けんかはよくない」で終わりがちです。笛を託したジョンに目を向けると、手段の笛に執着して目的の友情を見失った構図に、生徒が気づきはじめます。
Q. 『笛』の板書計画は?
A. 板書は、左に「自分は正しい」などのいまの考え、中央に中心発問での話し合い、右に相互理解と寛容をとらえ直すことばを置く3つのエリアです。くわしい板書と発問の順番はnoteで紹介しています。












